クラス転移で俺だけずば抜けチート!?

白狼

288話 理由

 竜斗side
「俺様があのレイスって言う女に取り付いた理由。」
「……………は?」
 こいつは何を言ってるんだ?
 レイスさんに取り付いた理由?なんだそれ?
「俺様は、好きであんな奴に取り付いてたわけじゃねぇぞ。ちゃんと取り付いた理由がある。」
「なんだよ、それ?」
「あの女に頼まれたんだよ。私に取り付いてくれって。」
「………は?何いい加減な事言ってんだよ。」
「おいおい、俺様が今、嘘ついてどうするだよ。何の得もねぇよ。だから、今から言う俺の言うことは本当のことだぞ?」
「…………ああ、分かった。」
 俺は、とりあえず納得しておくことにした。
「その顔は、まだ疑っているな。まぁ、いいや。信じるか信じないかはお前次第だしな。」
「まぁ、そうだな。それで、なんでレイスさんがお前に取り付いてくれって頼んだんだよ?」
「あいつに俺が取り付いたのは今から約10年前。」
 邪神は、静かに語り始めた。
「あいつはあの時、赤子をおぶっていたな。」
 赤子って言うのは恐らくレーネのことだろうな。
「その赤子は、その時、ものすごく悪い病気にかかっていたな。それは、もう本当に普通の人間には治すことの出来ない病気が。」
「病気?………普通の人間には治せないって…………まさか………」
「ああ、その通り。あいつは当初地上で暴れていた俺を求めてやって来たんだ。」
「……なんでお前、地上で暴れてたんだよ?」
「ん?……あー………まぁ、その………気分転換みたいなやつだ。あっ!でも、別に人は殺してないからな!殺したのは山奥に生息していた魔物だ。まぁ、ちょっと地形を崩していたりしたが……」
「う……う〜ん………まぁ、それくらいならいい………のか?」
「まぁ、それよりも……それであいつ、出会い頭に私に取り付いてくれって頼んできた。さすがの俺様でも驚いてしまったわ。」
 まぁ、それはそうだよな。
「まっ、でも、あいつが抱えてる赤子を見て何となく事情は分かったがな。」
「ふ〜ん……それで、お前、どうしたんだよ?」
「そう簡単に人に俺様の力を貸すわけにはいかねぇからな。少し脅したわ。それで逃げて帰るならそのまま殺していたかもな。ハッハッハ。」
 邪神は、腰に手を当て大きく笑う。
「まぁ、確かに神の力をそう簡単に渡しちゃいけないよな。それでそのあとはどうなったんだ?」
「おっ?なんだ、お前。結局気になってるんじゃないか。」
「仕方なねぇだろ。こんな中途半端に言われて先が気にならないわけがねぇよ。それよりもどうなったんだよ?」
「あいつは、今さっき、お前にしたくらいの威圧をかけたんだが……なんも怖がることなく俺を睨んでいたよ。」
 あの威圧を受けてそれでも睨んでいたのか。すごいな、レイスさん。
「お前、感心してるようだがお前も先程やっていただろ?」
「いやぁ〜、俺は……まぁ、慣れてるからな。」
「威圧を受けることに慣れてるとは……まぁ、いい。俺様の威圧を受けてまだ睨むあいつを俺は、気に入ってな。それで、あいつを取り付くことに決めたんだ。まぁ、その代わりあいつの魔力を少しずつ貰うってのが条件だったがな。」
 だから、最初会った時、すごい苦しそうだったんだ。
「………まぁ、確かにそこも理解は出来るな。神の力を何の代償もなしに使えるなんてことがあるなんていけないしな。」
「とか言っていてお前、前に俺様に使ったスキル、あれ、神級スキルだったじゃないか。何、普通に使ってんだよ。」
「いやぁ〜、あれは貰い物だったからなぁ………」
「神級スキルを貰うとか……はぁ〜……まぁ、そんなことで俺は、あいつに取り付いていたんだ。だから、お前が俺を恨むのは違うだろ?」
「ぐっ………確かに………悪かった、さっきは急に殴ったりして。」
「まぁ、いいよ。ただし、許してやる条件に俺の話に付き合え。どうせ、お前、まだ目覚められねぇんだからな。」
「そうなのか?」
「ああ、お前は、俺を取り込んだ衝動でお前自身の記憶はずっと奥に眠ったままだからな。」
「う、う〜ん………難しいな、その話。」
「まっ、とりあえず今は、前の世界に帰ることは出来ねぇってことだ。」
「………そうなのか。」
 俺が寝込んでからどれくらい時が経ったんだろうか?
 シェレール………絶対に心配してるよな………会いたいな………

「クラス転移で俺だけずば抜けチート!?」を読んでいる人はこの作品も読んでいます

「ファンタジー」の人気作品

コメント

コメントを書く