クラス転移で俺だけずば抜けチート!?

白狼

283話 その中で

 シェレールside
「それでは準備はいいですか?」
 私たちは、夕食を食べ終わって記憶を失った竜斗さんを魔法で部屋のベットに眠らせました。そして、クジで決めたメンバー、私、クロム、白井さんもその隣で横になりました。
 正直、記憶を失った竜斗さんを見るのは辛かったのですが絶対に助けてみせると思いあまり気にしないようにしました。
 そして、今、私たちは、最後にナビさんから最終確認を受けました。
 私たちは、すぐに返事しました。
「はい、大丈夫です!」
「……私も……問題ない……」
「大丈夫!絶対に柊君を助ける!」
 私たちは、何も怖がることなく覚悟を決めていたのですぐに返事することが出来ました。
「そのようですね。それでは今から竜斗様の中に3人の意思だけを繋げます。そして、繋げ終わったあとは私が案内します。」
「あ、ナビさんも来られるんですね。」
「はい、元々私は竜斗様の体の中にいましたからね。」
「良かったです。正直、どうやって旦那様の記憶を取り戻せばいいのか分からなかったので。」
「私の説明不足でした。すいませんでした。」
「あ、いえ、大丈夫です。」
「それでは、始めますので目を閉じてください。そして、ユイさん、催眠魔法を3人にかけてください。」
「ええ、分かったわ、任せてちょうだい。」
 私たちは、それから目を閉じてすぐに意識が遠のくのを感じて眠りに着きました。
「……ん………さん…………みなさん!」
「っ!」
 誰かの声に驚いて目を開けるとそこには光の玉のナビさんと私と同じように今、目を覚ましたクロムと白井さんがいました。
「……ここは……竜斗の……中?」
 クロムは、あたりをキョロキョロと見回しそう言いました。
 私たちが今いるところは前も後ろも分からない真っ暗な空間です。
「……この感覚……何?すごい怖い……」
 白井さんが少し身体を震わせながらそう言いました。
 確かに白井さんの言った通りどこか息苦しくてすごいプレッシャーを感じるような感覚です。
「……この感覚……どこかで感じたことがあるような……」
 私は、この感覚をどこかで感じたことがあるような気がして仕方ありません。
「その通り、シェレールさんは、このプレッシャーを何度か感じたことがあるはずです。一番最初は、確か竜斗様とダンジョンの中に入った時ですね。」
「あっ!……それって……」
 私は、ナビさんからその言葉を聞いて一つ心当たりがありました。
「そう、竜斗様が復讐に抱く憎悪を使った時と同じ感覚です。」
「やっぱり……」
「え?な、なに、それ?」
 私が納得していると白井さんが尋ねてきました。
「旦那様の称号に復讐に抱く憎悪というものがあったんです。その力は、ものすごいものでしたがその代償に旦那様の体にも負荷がかかってしまうんです。だから、その力は、使わないで欲しいと私から願ったんです。ですが、今は新たな力に変わったとこの前旦那様が言ってました。」
「そ、そうなんだ……私、全然知らなかった。」
「……でも……どうして……その力も……使ってない……のに……こんな……感覚に……なるの?」
 クロムが不思議そうに首を傾げてそうナビさんに尋ねていました。
「それは………まぁ、なんと言っていったらいいんでしょうか。……ここは、竜斗様の心の奥底です。なので………竜斗様の中にこのような気持ちがあるんです。」
「……竜斗に……こんな……気持ちが……あるなんて……」
 クロムがビックリしたように目を見開いていました。
 確かに旦那様が魔大陸に来た時には復讐も終わっていましたからね。あまりこんな感情を持たなかったのでしょう。
 ですが、正直私も驚いています。
 今まであんなに楽しそうにしていたのに………心の中じゃこんな暗い気持ちを押し殺していたなんて………
 旦那様がそれを隠していたことにも腹が立ちますが1番腹が立つのはこの気持ちを1番身近にいた私が気づけなかったことです。
 そして、さらに腹が立つのは……
「……どうして旦那様は、こんな気持ちを抱いているんでしょうか?」
 旦那様がこんな気持ちになっている理由がわからないことです。
「それを見つけてみるのもいいでしょうね。とりあえず進みましょう。私に付いてきてください。」
 ナビさんは、そう言って私たちを先導するように進み始めました。

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