クラス転移で俺だけずば抜けチート!?コミカライズ!
278話 1ヶ月後
「………まだ起きませんね……」
竜斗が眠ってから約一ヶ月が過ぎた。
この一ヶ月間、シェレールや、白井、ルビーは、何度も治癒魔法を掛けてきたが全く効果はない。
シェレールは、不安や寂しさ、心配によって朝から夜までずっと付きっぱなしで看病をしている。
クロムも魔王としての仕事がない限りずっとそばで見守っている。
この2人、1週間に一度くらいしか寝ないので寝不足になっていて疲労もたまっている。
その一度もユイがこの前のように催眠魔法をかけて眠らせているのだ。そうしないとこの2人は、全く寝ようとはしない。
そして、今日もシェレールとクロムは、徹夜でずっと竜斗の様子を見ていた。
「…………あの、ナビさん?」
シェレールは、空中に浮遊していた光の玉に向かって喋りかける。
「はい、なんでしょうか?」
「………旦那様は………ちゃんと起きるんですよね?」
「………それは、私にも分かりません。この体の具合ならもうとっくに起きても構わないのに起きないということは……恐らく邪神の力で竜斗様の体のどこかが蝕まれてしまってその回復に努めているのでしょう。」
「……それって治癒魔法でも治せないんですか?」
「治癒魔法は、外傷を治すものですから不可能ですね。」
「………旦那様………ごめんなさい……私、なんにも役に立てなくて………」
シェレールは、座ったまま涙を流した。
「あまり自分を責めるのはよろしくありませんよ。シェレールさんは、竜斗様の体の傷をちゃんと治してくれました。それだけで充分に役に立てたと思いますよ。」
「……シェレール……もう泣かないで……」
クロムがシェレールの手を握り慰める。
クロムは、竜斗がこの状態になってしまいシェレールと争う気力すら残っていないらしい。
「……シェレールは……何度も……竜斗に……治癒魔法を……かけてた……それだけで……竜斗の……負担は……だいぶ……減ったよ……それに比べて……私は……何も出来てない……」
クロムも自分で自分を責め始める。
みんな、竜斗が起きなくなってしまったことで心が不安定な状態になっている。
「……2人とも、そろそろ切り替えてください。……朝食の時間ですよ。行かなくていいのですか?」
「……私は、食欲がないので……」
「……私も……お腹……空いてない……」
「………はぁ、仕方ありませんね。少し部屋を出ていきます。」
ナビは、そう言って部屋を出て行った。
部屋の中には自分を責めている2人が竜斗の寝顔を見ながら泣いている。
シェレールに関してはずっと竜斗との夜の営みをしてないのでそっちの方もどうにかなってしまいそうだったのだ。かと言ってほかの男とそんなことをしようとは一度も考えたことはない。
時々だが、シェレールは、みんながいない間に竜斗の寝顔にキスをしたり横で一緒に眠ったりしていたりする。
この時点でシェレールには結構な心のダメージが入っていることが分かる。
クロムも最近の魔王としての仕事が手につかなくて作業スピードもものすごく悪くこの頃はほとんどジゼルに任せている。
この2人、そろそろ心が壊れてしまいそうである。
部屋の中はシェレールとクロムの涙のすすり音しか聞えない。ところが急に部屋の外からドタドタと走るように何人かの人がこちらに来るのがわかる。
そして、勢いよく扉が開かれた。
扉を開いたのはユイでその後ろには白井やルビー、ほかにも多くの人たちがいた。ユイの少し上に光の玉がありこの人たちは、ナビが連れてきたことが分かる。
「………どうしたんですか?」
シェレールは、目の焦点が合っていないまま問いかける。
「シェレール!クロム!早く部屋から出なさい!あんたたち!全く食事も取ってないでしょ!?」
ユイは、大声を出してシェレールとクロムに言い寄る。
「……竜斗が……いるから……見てないと……」
クロムは、ユイにそう言われてもその場から動こうとはしなかった。それはシェレールも同じだった。
「………はぁ〜……あんたたち、心配するのはいいけどご飯も食べないであんたたちが倒れたら一番心配するのは竜斗よ!それに一番責任を感じるのも竜斗!もし、竜斗が起きたときにあんたたちが寝込んでいたらまた竜斗が無茶しちゃうわよ!それでもいいの!?」
ユイは、2人にの目を見つめ叫んだ。
2人は、だんだんと目の焦点が合ってきてだいぶ落ち着いてきた。
「……そう……だね……竜斗が……また無茶……するのは……嫌だね……」
クロムは、そう言ってその場から立ち上がる。
「……ごめんね……全く……頭が……回って……なかった……」
クロムは、ユイに向かって謝る。
「ったく、あんまり心配かけないでよね。………シェレールは?」
「………もし、ここで私が行ったら……誰が旦那様を見るんですか?」
「それなら私に任せてください。」
申し出たのはナビだった。
「………ナビさん……」
「あまり無茶をしないでください。私が一番に望んでいるのは竜斗様の幸せですので。ここでシェレールさんが倒れてしまいますと竜斗様は、安心出来ませんからね。朝食、ゆっくりと取ってきてください。」
「………分かりました。」
シェレールは、ナビにそう言われ立ち上がりクロムがしたようにユイに謝る。
「……心配させてしまい申し訳ございませんでした。ちゃんとこれからは食事を取るので心配しないでください。」
「約束よ?」
「はい。」
「それじゃ、2人とも、行くわよ。」
ユイは、そう言って2人の手を引っ張り食堂へと向かった。
竜斗の手が一瞬だけ動いたがみんなは全く気づいていなかった。
竜斗は、まだ眠ったまま………
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