クラス転移で俺だけずば抜けチート!?コミカライズ!
274話 1時間後
竜斗が邪神の力を取り込み消し去って気絶してから約1時間が経過した。
竜斗は、あれから全く目を覚ますことがない。それもあってレーネとレイルは、とても不安になってしまっている。
「……竜斗、まだ起きないね……」
「……ええ、そうね。でも、息はしてるから死んではないわ。」
「そ、そうよね、大丈夫よね。」
「………でも、このままここで寝かせておくのもあれよね。……レーネ、私が竜斗君を持つから地上まで上がるわよ。」
「でも、私たち、地上から来てないよ?」
「え?そうなの?」
「うん、竜斗の転移のスキルを使ってここまで来たの。……それにまだたぶんあの中にシェレールとクロムが……」
「シェレールとクロム?それってあなたの言っていた友達?」
「うん!そう!」
「それでその子たちはどこにいるの?」
「………竜斗が空間魔法で作った空間にまだいると思う。………でも、あそこに行くには竜斗の力がないと……」
「それじゃ、結局竜斗が起きるまで待つってこと?」
「………たぶん……」
レーネとレイルは、結局竜斗がいないと何も出来ないと自分の無力差を痛感していた。
レイルに至っては、前の邪神の力を所持していた状態なら転移くらい簡単に出来たのだがその力を失ったばかりの状態なので今は、魔法の1つも使うことが出来ない。
だが、その瞬間、竜斗の体の心臓の部分が淡く光それが浮き出た。
「な、なに!?」
「レーネ!」
レイルは、咄嗟にレーネを庇うようにレーネの前に立つがその光の球体は何も攻撃する様子を見せない。
「……あー……あー……聞こえますでしょうか、レーネさん、レイルさん?」
その光の球体からレーネたちは、聞いたことのない女の人の声が聞こえた。
「だ、誰!」
レイルは、声を鋭くしてその光の球体の正体を尋ねる。
「聞こえてるようですね。私は、マスター……竜斗様のオリジナルスキル、ナビゲーターのナビです。よろしくお願いします。」
レイルの鋭い声とは裏腹にナビは、ゆったりと自己紹介をする。
レーネとレイルは、自己紹介をされてもいまだに戸惑っている。
「まぁ、戸惑うのも仕方ありませんね。普段は竜斗様の体の中でサポートをしていますから。」
「………あなたが何者かは分かったけど………どうして私たちの前に現れたの?」
「それは、あなた方が困っていましたので。竜斗様は、恐らくあなた方が困っていたら助けると思ったので私も竜斗様にならいあなた方を助けることにしました。」
ナビは、淡々と話し続ける。
「それではまずは、シェレールさんとクロムさんと合流しましょうか。」
ナビは、そう言って竜斗がいつも空間魔法で作った空間へ行くためのゲートを出す。
「これって……竜斗にしか出せないはずじゃ……」
空間魔法は、固有魔法なので誰も同じものを作り出すなど不可能なのだ。それを目の前の球体は、簡単にしてしまいレーネは、困惑の表情を示す。
「言ったでしょう、私は、竜斗様のスキルですと。私と竜斗様は、一心同体と言っても過言ではありません。これくらい朝飯前です。」
レーネとレイルには、ナビが球体のはずなのに胸を張ってドヤ顔をしているように見えた。
「ほら、早くついてきてください。シェレールさんたちも心配してます。あ、竜斗様は、連れてきてください。」
ナビは、そう言うとゲートの中へと入っていった。
レイルは、レーネに手伝ってもらって竜斗を自分の背中に乗せて二人でゲート中へと入る。
「こちらです。」
球体のナビに案内されながらレーネとレイルは、何もない空間を歩いていく。
すると10分ほど歩くと二人の人影が見えてきた。
「クロム!シェレール!」
レーネは、二人の名前を思いっきり叫ぶと二人も気づいてくれたのかこっちに手を振っている。
レーネとレイルは、歩くスピードを上げて二人のもとへ行く。
そして、二人のもとへ着くと
「っ!?だ、旦那様!?」
シェレールは、気絶してレイルの背に乗せてもらっている竜斗のそばへ行き声を掛ける。
「な、何があったんですか!?な、なんで、旦那様が!?それにすごい服に血がついてます……」
シェレールは、心配した顔つきで竜斗の胸に耳を当てる。なんとか心臓の音が聞こえたので死んではいないことにホッと息を吐く。
ちなみに竜斗の出血は、レーネが何とか時間をかけてとめた。
「レーネちゃん……この方は?」
シェレールは、竜斗が生きていることが分かって落ち着いたのか竜斗をおぶっていた人が誰か確かめる。
それからレーネによってレイルの紹介が行われそして、竜斗がこうなってしまった原因も。
「……私たちの……知らない……ところで……そんなことが……あったんだ……」
「竜斗とレーネがなかなか来ないから不安になっていたんですが……まぁ、無事ならよかったです。」
シェレールとクロムは、ホッと息を吐く。だが、そこにナビが言葉を発する。
「無事かどうかは分かりませんよ。竜斗様が行った行為はあまりにも危険すぎるのでいつ死んでもおかしくはないでしょう。」
「そ、そんな………」
みんな、ナビの言葉を聞いて絶望する。
「………とりあえず話は、帰ってゆっくりと休憩してからしましょう。」
ナビは、そう言って魔大陸に繋がるゲートを開く。
そして、みんなは、そのゲートをとぼとぼと重い足取りで通り魔王城へと帰った。
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つまんねえ