クラス転移で俺だけずば抜けチート!?

白狼

270話 レーネの母

「…………それで話ってなんですか?」
「…………君、最高神のガルデミット様から私を殺すように頼まれたんでしょ?」
 っ!やっぱりバレてたか。
 今さっきからどことなくバレてるかな〜とは思ってたんだよな。
「その顔は、本当のようね。」
「………はい……それで質問なんですがあなたは、本当にレーネの母親なんですか?」
「ええ、そうよ。私とレーネは、ちゃんと血の繋がった親子よ。」
「………それじゃ、もう一つ……あなたは、ガルデさんの隙をついて逃げ出した邪神なんですか?」
「ガルデさんってガルデミット様のこと?そんな名で呼ぶ人なんて初めて見たわ…ふふっ、ええ、そうよ。私は、レーネの母親でもあり邪神でもあるの。」
「ありがとうございました、質問に答えてくれて。」
「あら?もう質問はいいの?」
「正直に言うとまだまだ質問したいことはいっぱいありますが……今さっきのレーネとのやり取りや、今実際に話してみて悪い人じゃないなって思いました。」
「ふ〜ん………あなた結構人を信じすぎじゃない?」
「ははっ、そうですかね………でも、俺って結構色々な人を見てますからあなたが悪い人じゃないってことは何となく分かるんです。」
「…………ふふっ、あなた、お名前は?」
 邪神は、口元に手を当てくすくすと笑い俺の名を尋ねてきた。
「竜斗です。柊竜斗って言います。」
「竜斗君?……もしかして結構前に別の世界から召喚された人?」
「ええ、まぁ、そうですね。」
「そうなのね……私は、レイル。よろしくね?」
 レイルさんは、そう言って右手を差し出してきた。
「あ、はい、よろしくお願いします。」
 俺も返事をして差し出された手を握り返した。
「…………それでどうするの?私を殺すの?」
「………いえ、1度しっかりとガルデさんと話して見たいと思います。」
「ふふっ、本当にあなたってお人好しね。」
「そうですかね?俺は普通だと思いますよ?自分が悪くないって思った人を殺す人の方がおかしいですよ。」
「………………本来ならあなたが正しいんでしょうね。」
「え?」
「…………ねぇ、竜斗君、娘はどうしてたの?」
 レイルさんは、すごい悲しそうな顔をして俺にレーネの過去を尋ねてきた。
「…………俺が出会う前のことは具体的には教えて貰ってないので分かりませんが………珍しい吸血鬼が1人でいるので危ない目や嫌なことも多く味わったらしいです。」
「………そう……私があの子を1人にしちゃったから……辛い目にあったのね………」
 レイルさんは、レーネの過去を聞き辛そうな表情をした。
「………それじゃ、あなたと会ってからは?」
「……最初の頃は、不安そうにしながら生活を送っていましたが……今じゃすごい楽しそうに笑うようになりましたよ。」
「………あの子の笑った顔って可愛い?」
「はい、普段は、すごい大人ぶったりしてますが笑った時はすごく可愛らしいですよ。」
「………ふふっ、良かったわ。今さっきのレーネの可愛らしい笑顔を見て今の生活がとても楽しいものだってよく分かるわ。」
 レイルさんは、嬉しそうなそれでいてどこか寂しそうな表情をしてそう言った。
「レイルさん……どうかしたんですか?」
「………竜斗君、今さっき質問に答えたから私から一つだけお願い事していい?」
「お願い事ですか?まぁ、俺のできる範囲ならいいですよ。」
「ありがとう、竜斗君。」
 レイルさんは、そこから一呼吸置いて真剣な目をして俺を見た。
 その目は、今さっきまでの穏やかな目とは違い覚悟を決めた目をしていた。………だが、それでもすごい寂しそうな表情をしていた。
 それはまるで………
「…………竜斗君………私を……」
 自分を……
「…………………殺して………」
 そう願うように………

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