クラス転移で俺だけずば抜けチート!?コミカライズ!

白狼

265話 呼び掛け

「………か………きんか…………」
「………ん……」
「起きんか!」
「わっ!?」
 俺は、誰か知らないおじさんに大声で起こされて驚き飛び上がる。
「………へ?こ、ここどこ!?あんた、誰!?」
「誰とは失敬な。ワシは、一度お主にあっておるのだぞ?」
「え?………………あ、あ〜っ!もしかして最高神のガルデさん!?」
「ほっほっ、正解じゃ。最高神であるワシを忘れるとはお主もなかなかじゃの〜。色恋ばかりに目がいってるんじゃないのか〜?」
「っ!す、すいません。」
「すまん、すまん。ついからかってしもうた。別に気にしてないからそんなに謝らなくていいぞ。それよりも悪かったの、急に?呼び出してしまって。」
「そ、そうでした、こ、ここってどこですか?」
「ここは、お主の夢とワシがいたところをリンクさせたところじゃ。まぁ、夢の中とでも思っておいてくれ。」
「は、はぁ、分かりました。」
 意識もしっかりある……けど、頬を摘んでも痛くないし夢というのは本当なんだろう。なんだか不思議な感覚だな。
「それで本題なんじゃが………お主に殺してほしい者がいるんじゃが………」
「っ!……いきなり物騒な話ですね。」
「まぁ、そうじゃな。ほっほっ、悪いの。急にこんな話して。」
 わ、笑って話すような内容じゃないような………
「………それで……その殺してほしい者って人ですか?」
「ん〜………人………ではないのかな?」
 なんであやふやなんだ?
「お主に殺してほしいのは………邪神と言っての。まぁ、名の通り邪悪な神なのじゃが……あやつ、前までワシたちが管理している牢獄から抜け出しおってそっちの世界に行ってしまったのじゃ。」
「そ、そんな………何してるんですか。」
「そんな目で見らんでくれ。逃げられたのはお主にも少し関係があるのだぞ?」
「え!?お、俺が!?」
「前に一度、お主が死んでしまった時、生き返られたじゃろ?その時、ワシは、そこの管理を一時的に外れてしもうての……」
「それで逃げられたってわけですか。………確かに俺にも少し関係がありますが………でも、なんでそんな前のことを急に今になって?」
「邪神が逃げ出し手からずっと探していたのじゃよ。どこの世界にいるかとかどこの時間軸にいるのか。それでこの世界にいることが分かっての。」
「それで俺に頼ってきたってわけですか?」
「ああ、そうじゃ。引き受けてくれるか?」
「……………正直に言うとすごい嫌なんですけど……その邪神が出たのは俺のせいでもあるし………それにガルデさんには一度助けられた恩がありますからね。」
「おおっ、それじゃ……」
「はい!その邪神を倒せばいいんですよね。」
「ああ!そうじゃ!」
「あの、それで一つ質問なんですが……俺に邪神って倒せるんですか?」
「ん〜………そうじゃの〜……………恐らく今の力で大丈夫だと思うぞ。……………あっ、そうだ!もし、何かあった時のためにお主に少しワシの力を授けておく。普通の時は使えないが本当に必要な時は助けてくれると思うぞ。」
 ガルデさんが俺の胸元に手を置くと俺の体が淡く光った。
「これで力は授けた。それを使うかどうかはお主しだいじゃ。邪神のことを任せることになるが………頼むぞ。」
「はいっ!任せてください!………それよりも俺に授けた力ってなんですか?」
「それは秘密じゃ。だが、必ずお主が必要と思ったら助けてくれるぞ。」
「…………分かりました。あ、それと邪神って今、どこにいるんですか?それと容姿とか色々教えて欲しいんですが……」
「おお、そうじゃったの。忘れておったわ。」
 それからガルデさんから邪神について聞いた。
 どうやら邪神とはいつかそう遠くないうちに必ず俺の目の前に姿を現すと言っていた。容姿は、実際に姿を神の力とやらで見せてもらったのだがどこかクロムと雰囲気が似ているような姿だった。
「それじゃ、今日はここまでじゃ。それじゃあの〜。」
 ガルデさんが手を振ると周りの景色がパッと輝きだした。
 そして、次に目を開くそこは見覚えのある天井で横には天使のような可愛らしい寝顔をしているシェレールがいた。
「…………邪神……か。いつか俺の前に現れるって言ってたけど………そうなるとシェレールたちも危険になるんだよな。…………気をつけないと。」

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