クラス転移で俺だけずば抜けチート!?コミカライズ!

白狼

251話 女の戦い

 俺たちは、朝食を食べに食堂へと来てそれを食べ終わったあと、クロムから声がかかった。
「……竜斗……」
「ん?なんだ?」
「むっ!また、クロムですか?」
 シェレールは、またクロムが俺を誘いに来たことにご立腹だ。
 シェレールがクロムの方を目を鋭くして睨むとクロムもシェレールの方に目を鋭くして睨んた。
「……なに?……私が……竜斗に……用が……あったら……いけないの?」
「いいえ、別にいけないということはありませんよ?ですが、昨日、旦那様を部屋へ誘って今日も誘うつもりですか?」
「……悪い?……一応……言うけど……私は……シェレールの……敵……手を抜く……なんて……絶対に……しない……竜斗を……奪う……つもりで……いく……」
「そうですか。ですが、クロムなんかが入ってこれる間なんてどこにもありませんよ。」
「……間が……ないなら……作れば……いい……」
 二人とも、睨み合いながら口論を続ける。
 そして、急にシェレールの方から腕を掴まれた。
「いくら話しても無駄です!今日、旦那様と一緒にいるのは私です!」
 シェレールがそう言うとクロムも俺の腕を掴んできて
「……竜斗は……今日も……私と……一緒……」
 シェレールとクロムは、俺の腕を掴んだままさらに睨み合う。
 こ、このままじゃ埒が明かない。
「しぇ、シェレール、クロム、一旦落ち着けって。」
「旦那様は、黙っててください!」
「……竜斗は……口……出さないで……」
「うっ……は、はい……」
 俺は、二人を落ち着かせようと腕を一旦離し説得しようとしたら逆に二人から食われそうな勢いで押し返されてしまった。これが女の戦い………怖い……
 俺が二人の口論に萎縮していると服の袖が引っ張られた。
 引っ張られた方を見るとレーネがオドオドとしていた。
「れ、レーネ、大丈夫か?待ってろよ、すぐに二人を止めてくるから。」
「ま、待って、ち、違うの。」
 レーネがオドオドとしているのはあの二人が口論をしているせいだと思ったのだが違ったのか?
「あ、あのね、あの喧嘩になっちゃったのは……あたしのせいなの。」
「ん?レーネのせい?どうして?」
「………竜斗が昨日、魔法の練習をしてくれるって約束したでしょ?だから、何時くらいに来るのか聞きたかったんだけど……その……竜斗以外に……あの女の子もいたから……その……怖くて聞けなかったの。」
「ああ、なるほど。そういうことか。………ごめん!本当にごめん!完璧に忘れてた!」
 俺は、昨日のレーネとした約束を思い出し今まで忘れていたことを謝罪する。
「やっぱり……ま、まぁ、いいけど……お、思い出したってことはちゃんとしてくれるのよね?」
「ああ、当たり前だ!みっちり稽古してやるよ。」
「ふふっ、ありがとう!………それであの二人なんだけど……」
「レーネは、クロムを頼めるか?俺は、シェレールを担当するから。」
「ええ、分かったわ。」
 俺とレーネは、二人の間に入り一旦シェレールをクロムから遠ざける。
「まぁまぁ、シェレール、落ち着けって。」
「むっ!旦那様!邪魔しないでください!」
「邪魔するよ!二人が喧嘩したって俺は、嬉しくないし!」
「これは旦那様のそういう問題じゃありません!私、個人の問題です!」
「シェレールっ!」
「っ!………は、はい……」
 俺は、シェレールが色々と言ってくるので大きな声で名前を呼んで一旦止めた。
「今、シェレール、個人の問題って言ったよな?前に言わなかったか?俺たちは、恋人なんだから一緒にどんな問題でも解決していこうって。」
「ぁ……ぅ………そ、その………ご、ごめんなさい………」
 シェレールは、さっきの勢いがまるで感じられなくなり謝罪してきた。
「シェレール、俺、そんなに頼りないかな?まぁ、確かに色々とダメなところとかいっぱいあるよ?でもね、シェレール、それでも俺を信じてほしんだけど………無理かな?」
「っ!…………」
 シェレールは、首を左右に思いっきり振って否定する。
「良かった、なら、今回も俺が力になれることないか?」
「………」
 俺は、シェレールの頭を優しく撫で、顎を持ち上げ優しくキスをした。
「だ、旦那様〜……本当にごめんなさい!もう二度とあんなこと言わないので許してください!」
 シェレールは、唇を離すといきなり涙目になり俺に抱きついてきてそう言った。
 俺は、少し驚きながらもしっかりと受け止め優しく抱きしめ返す。シェレールは、強くするより優しくしてくれた方が嬉しいようだ。
「シェレール、俺もごめんな。今さっき、あんなに強い口調になって。」
「そ、そんな!私が悪いんですから謝らないでください!」
「…………あ〜……えっと…たぶん今回の件は、全面的に俺が悪いからシェレールの方が謝らなくていいぞ。」
「ん?旦那様が悪い?どういうことですか?」
「ん……まぁ、それは………」
 俺がシェレールに説明しようとした瞬間、後ろから肩をつつかれ見るとクロムがいた。
「……ごめんね……竜斗……騒いじゃって……」
「ははっ、いいよ。それよりも俺の方がみんなに謝らないと。」
 俺は、みんな……というかシェレールに事情を話して今回の騒動の発端が俺にあると説明する。
 するとシェレールは、ニコッと笑った。
「旦那様は、また!この二人と会う約束をしていたんですね?」
 ニッコリと笑ったシェレールの顔は、いつもなら可愛いと思うはずなのに今回は、鬼が後ろにでもついてるようなそんな恐ろしさがある。
「………は、はぃ……」
 シェレールの笑顔は消える様子がない。
「………く、クロム、レーネ、後で必ず部屋に行くから待っててくれ。」
「さっ、旦那様、部屋に戻りましょうか!」
 俺は、シェレールに腕を引っ張られながら部屋へと連れていかれたのだった。

コメント

  • 黒鉄やまと

    そろそろ戦闘シーンをして欲しい。イチャイチャすぎて胸焼けする

    0
  • ノベルバユーザー264858

    龍斗墓は用意しとくからな笑シェレールやっぱ可愛い笑

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