クラス転移で俺だけずば抜けチート!?コミカライズ!

白狼

244話 恋人としての好き

 俺は、クロムの部屋の前まで来て扉をノックする。
「お〜い、クロム〜、来たぞ〜!」
 俺がそう呼びかけると間もなくしてトテトテと可愛らしい足音が近づいてきた。そして、扉が開かれた。
「……竜斗……待ってた……上がって……」
「ああ、お邪魔します。」
 俺は、クロムに促されて部屋へと上がる。
 部屋の中に設置されていたベットにレーネが眠っていた。
「あれ?レーネ、もう眠っているのか?随分と早いんだな。」
「……昨日……夜中まで……お話……いっぱい……したから……それで……だと思う……」
「あんまり夜更かしは体に良くないぞ?」
「……うん……気をつける……それよりも……竜斗……ここに座ってて……お茶……入れてくるから……」
「悪いな、気を使わせてしまって。」
「……ううん……大丈夫……」
 クロムは、そこまで言うと部屋の奥に行きお茶を入れている。
 俺は、それをただ待つだけなのだが……クロムにはああ言ったが俺も昨日、夜遅かったからな〜。少し、眠たいな。
 おっと、ダメだダメだ。せっかくクロムが誘ってくれたんだからちゃんと起きていないと。
「……竜斗……お待たせ……」
「あ、ああ、ありがとう。」
 クロムは、俺の目の前と自分の目の前のところにお茶を置きテーブルの真ん中にお茶菓子を置いた。
「……ふふ……なんか……こういうの……好き……」
 俺たちは、向かい合って座っているのだがクロムが急に照れ出してモジモジとしていた。
「……竜斗と……こうやって……二人っきりで……お茶するの……初めて……」
「まぁ、確かにそうだが………レーネもすぐそこで寝てるんだぞ?」
「……大丈夫……レーネは……寝たら……すぐには……起きない……」
「へぇ、そうなのか。そういえば夜更かししたって言ってたけどクロムは、眠くないのか?」
「……うん……私……夜遅いの……慣れてる……」
「あんまり慣れちゃいかないことだな……子どもの時はちゃんと寝ないといけないんだぞ?」
「……はっ……そうだった……大丈夫……今日から……早寝する……」
「おっ、えらいな。」
 俺がクロムを褒めると何かまだして欲しそうな顔をしている。なんだろうか?
 俺が何をしていいのか迷っているとクロムがお茶の入ったコップを持って俺の隣へと来た。
「……竜斗……んっ……」
 クロムは、俺の胸に頭を擦り付ける。
 …………あ、そういうことか。
「ははっ、クロムも甘えん坊だな。」
 クロムの頭に手を置いて優しく撫でる。
「ふみゅぅ〜……」
 するとクロムは、非常に可愛らしい声を出した。
「……竜斗……もっと……」
「ははっ、分かった、分かった。」
 クロムの要求に応え俺は、もっと頭を撫でる。クロムの髪の触り心地はめちゃくちゃ気持ちよくてそれにいい匂いもして俺の心も安らぐ。
「……えへへ……ありがと……竜斗……それじゃ……お話……しよ……」
「ああ、そうだな……って言っても何話す?」
「……昨日……シェレールと……デート……行ったんだよね?」
「ん?あ、ああ、そうだが……さすがにクロムとデートって言うのは無理だぞ?ここに来るのもシェレールからめちゃくちゃ嫌がられて何とかご機嫌よくして来たんだから。それにシェレールがデートは、絶対ほかの女の子としちゃダメって言われてるからな。」
「……むぅ……予防線……引かれてた……でも……分かってた……」
 クロムは、口を尖らせ少し、不機嫌な状態になっていたがすぐに切り替えた。
「分かってた……ったなにが?」
「……シェレールが……予防線……引いてること……」
「へぇ、そういうのも分かるのか……」
「……うん……だって……シェレール……だから……」
「ま、まぁ、確かにな。でも、そういう嫉妬するところも結構可愛いんだぞ。」
「……むっ……私の目の前で……彼女を……褒めるの?」
「え?あ、だ、ダメ……だった?」
「……少し……私のことも……考えて欲しい……けど……まぁ……竜斗……だから……仕方ない……」
「あはは、変な納得の仕方だな。」
「……話が……反れちゃった……それで……竜斗……シェレールとの……デート……楽しかった?」
「ん?そりゃ、楽しかったよ。正直に言うとあの時間が俺にとって一番幸せって感じられる時間なんだ。」
「……むっ!……私との……時間は……幸せって……感じないの?」
「い、いや、感じるよ?でも、それ以上にデートはもっと感じるってわけだよ。」
「……やっぱり……シェレールには……負ける……」
「そ、そりゃ仕方ないよ。俺の初恋の相手でもあり恋人なんだから。」
「……………飽きない?」
「へ?」
「……ずっと……一緒の……人で……飽きない?……偶には……私も……どう?」
「ばっ!……あんまりそういうことを言うんじゃない……俺は、クロムのこともちゃんと好きだぞ?」
「……その好きは……友人としての……好き……私が……欲しいのは……恋人としての……好き……」
「うっ!」
 クロムは、キラキラとした眼差しで俺の方を見る。クロムは、可愛いよ。で、でもね……年齢的、見た目的にヤバいでしょ。まぁ、そういう問題以外にも他にあるんだが……
 と、そこで困っているとすぐ隣から声が聞こえた。

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