クラス転移で俺だけずば抜けチート!?

白狼

228話 希望の光

 シェレールside
「行くわよ!クロム!」
「……うん!」
 セレスさんとクロム、二人で偽物に突っ込みます。
 その早さは、偽物と同じくらいに早いです。
 セレスさん、クロムの2人の攻撃は、偽物と同じくらいとはいかないけれどそれでもほんの少し劣っているくらいです。
「っ!あ、足が動きます。これなら……」
 私は、体が動くことに気づき急いでジゼルさんのところへ向かいました。
 良かった、まだ息はあるようです。今のうちに回復魔法を。
 本当ならルビーさんにも手伝って欲しいのですが……まだ気絶しているようなので無理ですね。
 ここは私が一人でやらなくてはいけません。
 私は、回復魔法に集中してジゼルさんを治します。
 偽物の方は、あの二人に任せれば大丈夫なはずです。
 回復魔法を掛けてから五分ほどが経ちました。
「……ん……」
「良かった、目を覚ましたんですね!」
「き、君は……シェレール殿。そうか、回復魔法を掛けてくれてたんだな。すまないな、わざわざ。」
「い、いえ!治って良かったです!」
「っ!そういえばあの偽物の竜斗殿は!?」
 ジゼルさんは、慌てたように周りを見ています。
 そして、偽物に交戦中の二人を見て目を見開きました。
「あ、あれは……」
「セレスさんとクロムが2人で戦ってくれてるんです。2人とも、すごいですね!あんな力があるなんて知りませんでした。」
「………あの力は魔族の女の人だけが持つ力なのだ。」
「魔族女の人だけが持つ力?」
 ジゼルさんは、どことなく恥ずかしそうに鼻の頭をかきながらその力の説明をしてくれます。
「あれは、愛する者を強く思った瞬間に出てくる力なんだ。」
「あ、そういう事だったんですね。セレスさんは、ジゼルさんに傷をつけられてそれで怒ってあんな力が出たんですね。」
「ああ、恐らくな。」
 だから、そんなに恥ずかしそうなんですか。
 ふふ、なんかいいですね。
「ってことはクロムは……」
「竜斗殿のためだろうな。」
「やっぱり。」
「この頃のクロムは、だいぶ竜斗殿に好意を抱いていたからな。まぁ、儂としてはクロムと竜斗殿が結ばれても何も思わないのだが……」
 イラッ
「その様子じゃシェレール殿が許しそうにないな。ははっ、今のは忘れてくれ。」
「あ、いえ、その……旦那様が誰かに好かれるのは私としては嫌じゃないんです。逆に嬉しいくらいです。」
「ほ、本当なのか?」
「はい。旦那様の過去の境遇を知ってますからね、私は。」
「過去の境遇か……何があったかは後で教えてもらおうかな。それよりちょっと喋りすぎたな。儂も参戦してこよう!」
「だ、大丈夫なんですか!?まだ治ったばかりなんですよ!?」
「儂の妻と娘が頑張って戦ってくれてるんだ。一家の大黒柱である儂が戦わないでどうする。」
「ジゼルさん………」
 そうですよ……みんな、旦那様のために戦ってくれてるんです。なんで恋人である私がこんな所で観戦してるんですか。
「私も行きます!いえ、私が行かないといけないんです!」
「私たちも行くわよ!」
 私の決意が固まり行くべきと主張すると不意に後ろから声がかけられました。その声に反応して後ろを向くとみんなが決意に満ちた目をしていました。ルビーさんは目が覚めたらしくその中に入ってました。
 たぶん、ユイさんたちも居てもたってもいられなくなったのでしょう。
 その中にはレーネちゃんの姿も見えました。レーネちゃんも恐らく旦那様のために頑張ろうと思ったんでしょう。
「さぁ、行くぞ!」
 ジゼルさんのその声掛けにみんな反応して偽物へと突撃した。
「セレス!クロム!儂たちも手を貸すぞ!」
「あら、あなた、怪我治ったのね。良かったわ。それとありがとう。」
「……パパ……それに……みんなも……ありがとう……」
「お礼を言わなきゃいけないのは私の方です。私が一番にこうやって戦わないといけないのに……怖がってしまって……本当にごめんなさい。」
「……別に……気にしてない……それに……竜斗を……助けて……撫でて……もらう……ふふ……」
「っ!………ま、まぁ、撫でてもらうくらいなら許してあげます。でも、それ以上はダメですからね!」
「……………」
「ちゃんと返事してください!」
「……今は……戦いに……集中……しないと……」
「もうっ……」
 私は、少し拗ねましたが切り替えて戦闘態勢をとります。
「ちっ!雑魚がどう増えても変わらんというのに!」
「あなたには絶対に負けません!」

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