クラス転移で俺だけずば抜けチート!?

白狼

223話 偽物

 黒い物体は、光ながらグニョグニョと動いて形を変えている。
 その異様な光景に俺は、ボッーとそれを見ていた。
(マスター、何をしているのですか?今が攻撃するチャンスでしょう?)
 あ、そ、そうだったな。悪い。
 俺は、ナビに注意され刀神ヘルメスを構える。
 そして、まだ変形している黒い物体を切り裂く。
 今さっきはこれで復活したからな。まだ攻撃をしなくちゃな。
 俺は、そう思い魔法を放った。
 だが、その黒い物体は消えることはなかった。それどころか切り裂いた全ての物体が動き出しまた一つになった。
(マスター、あれには魔法はあまり効かないようです。)
 分かった。………でも、どうしろって言うんだ?刀で斬ってもすぐに再生するし魔法は効かない。もう打つ手がないじゃないか。
 俺がそんなことを思っているとあの黒い物体が今まで以上に明るく光りだした。
 数秒間光り輝いていた後、徐々に光が消えていった。
 そして、光の中から出てきたのは………俺?
 俺の目の前に俺にそっくりなやつがいる。
「ははっ、随分と驚いているな。」
「っ!?」
 しゃ、喋った?まさか今度は理性があるって言うのか?
「感謝するぞ、柊竜斗。貴様のおかげで俺はさらに強くなった。」
 俺の名前まで!?
 なんなんだ、こいつ?
「さぁ、戦いを再開しよう。そして、また俺をさらに強くしてくれ。」
 俺の偽物は、そう言うと両手を広げ後ろに無数の魔方陣を作った。
(マスター、注意してください!今までよりも強い魔法が来ますよ!)
 ああ、分かった!
 偽物の後ろにある無数の魔法陣からあらゆる攻撃魔法が出される。
 俺は、その魔法を刀で切り裂いたり避けたりする。
 そして徐々に偽物に近づく。
 俺と偽物の距離が10メートル以内に入った瞬間、俺は、周りを結界で囲み爆発系統の魔法を使う。
「これでどうだ!」
 あの黒い物体じゃ魔法は効かなかったが今の状態なら恐らくダメージにはなるだろう。
「はぁはぁ………かはっ……」
 俺の思った通り、偽物にだいぶダメージが入っているようだ。
 だが、偽物の表情は焦りや痛みに耐える苦痛の表情などしていなかった。それどころか笑っていたのだ。
「ふふ、ふははは!素晴らしい!そうだ!この力、この力が欲しかった!」
 偽物は、そう言うとさっきついた傷が全て消えた。
 再生能力はそのまま残ってるのかよ……
「さぁ、どんどん俺に攻撃してこい!そして、さらに俺を強くさせろ!」
 偽物は、大きく笑いながらそう言った。
 変に弱い攻撃を重ねていたらこいつを逆に強くしてしまう………それなら俺の全ての力を使い一撃で決める!
 ーーーー希望を持つ者の使用を許可しますか?
 おう!俺の全てを出してやる!
 ーーーー使用許可を貰いました。それでは希望を持つ者を使用します。
 すると称号の能力が発動したのか俺の上半身から何やら模様が出てきてそれが体全体に行き渡る。
 そして体全体に力が沸きあがる。
「おお!なんだ、それは!貴様からとてつもない力が出てるのが分かるぞ!さぁ、見せてくれ!その力!」
 偽物は、俺に攻撃を仕掛けようとはしなかった。
 俺にわざと攻撃されて欲しいようだ。
「お前のその油断が自分の命を落とすとは思わないのか?」
「ははっ、何を言ってるんだ?思わないわけないだろ?」
「っ!なら、なんで俺にわざと攻撃されるんだ?」
 俺は、そう言いながら力を溜める。
「それは……そうだな。理由は色々あるが一番の理由は興味本位だ。貴様が見ている景色を俺も見てみたい!」
「そうか……興味本位か……」
 俺は、そこまで聞くと自分の今出せる全ての力を使って偽物へ攻撃を仕掛ける。
 俺は、一瞬で偽物の懐へ入り込みまずは刀を使って偽物の体を真っ二つに切り裂く。
 そして、最大火力の魔法を繰り出す。
「これで終わりだァァァァァ!!!」
 偽物にその魔法が直撃し偽物がどんどん焼かれていくのが分かる。
「はぁはぁ……」
 俺は、自分の出せる力を全て使ったので立っていられることすら出来なかった。
「へへ……油断なんかしてたら……こうなるんだぞ……」
 俺は、いまだ焼けている偽物に向かってそう言い放ち地面に転がった。
「………確かにそうだな……」
「っ!?」
 偽物の声が煙の中から聞こえる。
「さすがに俺でも今のは死ぬかと思った。さすがは本物の俺。だが………」
 そう言いながら煙の中からゆっくりと偽物は、出てきた。
「だが、そのおかげで俺の力はさらに貴様に近づけた!いや、もう貴様と同等と言ってもいいだろう。」
「………」
 俺は、目を大きく見開き驚く。
 あの攻撃を受けて……生きてる?まさか……そんなことが有り得るのか?
 い、いや、有り得るのだから俺の目の前に偽物が存在するのだろう。
 偽物には傷が全て消えており万全の状態だった。
 その一方俺は、立つことすらできない状態。
 ははっ、やばいな。
「………その状態の貴様にもう用はない。………ふっ、そうだ。いいことを考えた。」
「いいこと……だと?」
「ははっ、喜べ。貴様は、今から俺の中に吸収してやる。」
「吸収……だと?」
「ああ、その通り。本物の俺の力を吸収すれば今の体よりさらに強くなれる。」
「なっ!?」
「さぁ、始めるぞ。」
 偽物は、一旦今さっきの丸い黒い物体に戻りそれがグニョグニョと動いて俺を包んだ。
 そして、俺は偽物の一部へとなったのだ。

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コメント

  • ノベルバユーザー328077

    美少女にはならなかったな

    0
  • ケモ耳最高

    美少女にはならなかったか

    0
  • ノベルバユーザー264858

    あの?主人公大丈夫ですよね?主人公が偽物に変更するとかって展開無いですよね?シェレールとイチャイチャみたい

    0
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