クラス転移で俺だけずば抜けチート!?

白狼

218話 シェレールのお願い

「旦那様、偶には魔族の街に出てみませんか?」
 俺が部屋でゆっくりとくつろいでいるとシェレールがそんな提案をしてきた。
「ん〜、でも、俺ってほかの魔族から怖がられてるだろ?だから、あまり外には出ないようにしてるんだけど……」
「大丈夫ですよ。旦那様、確かオーラを消す方法を見つけたらしいじゃないですか!それに少し前に魔族の子どもたちと一緒に遊んでいたんじゃないですか!」
「いや、あれは遊んでいたってよりはただ俺が口を出しただけだぞ。」
「むぅー、もう!なんでもいいですから外に出ますよ!変に言い訳しないでください!」
「分かった、分かった。なら、準備するから待っててくれ。」
「は、はい!あ、ここに着替えは用意してます!」
「用意いいな。」
 なんだろう、なぜかシェレールがすごい外に出たがってるようなんだけどなんか今日あるのか?
 まぁ、いいや。ナビ、オーラを消してくれるか?
(分かりました、マスター。)
 よし、これでオーラの件は大丈夫だな。でも、俺が周りで化け物扱いされてるのは変わりないんだよな。
 だから、あんまりオーラを消したところで関係ないんだよな。
 まぁ、でも、シェレールがあんなに楽しそうにしてるから断らないけど。
「シェレール、準備できたから行くか。」
「はい、早く行きましょ。」
「おいおい、そんなに急ぐなって。」
 シェレールは、そんなに楽しみなのかすごい俺の手を引っ張ってくる。
 俺たちは、そのまま魔王城を出て街の広場へとやってきた。
 そして、魔族の人たちは俺の顔をチラチラと見て小声で何か話してるようだ。
 はぁ、やっぱり怖がられてるな。
「それでシェレール、何か欲しいものでもあるのか?」
「えっと……あ、あれが気になってました。」
 シェレールが指さした店は小物などを売っている店だった。
「じゃ、見てこいよ。俺は、ここで待ってるから。」
「だ、ダメですよ!い、一緒に来てください!旦那様に選んで欲しいんです。」
「俺に?まぁ、別にいいけど俺、こういうの選ぶセンスないぞ?」
「大丈夫です!旦那様に選んでもらったものならどんなものでも嬉しいので!」
「まぁ、そこまで言うなら選ぶよ。」
「ありがとうございます!」
 俺たちは、その店に行き品物を見る。
 その際、店の店員はというと一応接客はしているものの俺と目を合わせない。
 俺は、仕方ないことだと思いつつシェレールの気に入りそうなものを選ぶ。
「…………おっ、これなんかいいんじゃないか?」
 俺が選んだのは右隅に小さな花が刺繍されている白色のハンカチだ。
「どうだ?シェレール?」
「はい!それでいいです!」
「分かった。店員さん、これいくらですか?」
 俺がそう言うと店員は声を震わせながら値段を言った。
 俺は、その値段通りお金を渡し店を去った。
「シェレール、これで買い物は終わりか?」
「は、はい、あとは別に買いたいものは特にないです。」
「なら、そろそろ帰らないか?」
「え!?ま、まだ街に来て1時間も経ってませんよ!?」
「いや、だってほら、俺のこと怖がってる人たちがいるから。」
「な、なら、あまり人がいないところへ行きましょ!それならいいですよね!」
「う〜ん、まぁ、いいか。分かったよ、俺はこの場所全く詳しくないから案内頼めるか?」
「はい!任せてください!」
 シェレールは、そう言って俺の手を握り進んでいく。
 そして、シェレールに連れてきてもらったところは今さっきとは違い全く人がいない花畑だった。
「ふふ、ここ綺麗ですよね!なんだか、私たちがガイシス王国にいた時に毎日お茶をしていた場所に似てますよね!」
「ああ、確かにそうだな。」
 ここに居ると本当に懐かしく感じる。
「なんだか、懐かしいですね。」
「ああ、確かにそうだな。って言ってもまだ1年くらいしか経ってないけどな。」
「それでも懐かしく感じるってことはこの1年はとても早く感じたんですよね。」
「ああ、そうだな。まぁ、俺にとってはこの1年は、本当に大変だったんだけどな。急に異世界に転移させられて魔王を倒せって。」
「ふふ、旦那様がここにやって来た時はこんな風に恋人同士になるなんて思ってなかったですよ。」
「俺もだよ。それに前の俺なんか恋人どころか仲のいい友人すらいなかったんだぜ。本当に驚いてるよ。」
 俺は、昔のことを思い出しながらそう話す。
「旦那様、今日は急に呼び出したりしてすいませんでした。」
「ん?あ、いや、別に気にしないでくれ。俺は、こうやって久しぶりにシェレールと二人っきりで買い物とか出来て良かったよ。でも、魔族の人たちは俺を怖がっていたから申し訳ないけどな。」
「魔族の人たちは、まだ旦那様の良さが分からないからずっと怖がってるんです。魔族の人たちもいい人たちですからいつかは分かり合えると思いますよ。」
「それよりもシェレールは、なんか今日出かける時、すごい俺を誘ってきたけどなんか俺に大事な用でもあったのか?」
「あ……それは……ただ、この頃旦那様とデートをしてなかったから久しぶりにしたかったんですよ。」
 シェレールは、恥ずかしそうにモジモジしながらそう言った。
「そ、そういうことか……なんか悪いな。この頃そういう時間を作ってやれなくて。」
「い、いえ、旦那様も忙しいのですから私のわがままで振り回したらダメって分かってますよ。でも………できれば一週間に一度だけでいいのでこうやってデート出来たら嬉しいです。」
「………分かった、絶対に一週間に一度デートするよ。約束する。」
「絶対ですからね。………ふふ、ありがとうございます。」
 デートに行くのは俺としても嬉しいからとてもありがたい約束ができたな。

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コメント

  • ノベルバユーザー328077

    1年が早く感じてるのに懐かしい?

    1
  • おまんじゅう

    精霊たち(ココとか)出番がないなぁ…ちゃんとキャラ出したら使ったほうがいいと思いますよ?

    0
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