クラス転移で俺だけずば抜けチート!?コミカライズ!
216話 女の対決
遅れてしまったことに申し訳なく思いつつ俺たちは、席に着こうとした。
すると遠くから俺たちに笑顔で手を振っている人物がいた。その人物とはクロムだった。
「クロム、どうしたんだ?」
「……二人分……空けてた……座って……いいよ……」
俺とシェレールは、お互い顔を見合わせ少し笑ってクロムがわざわざ空けてくれた席に着いた。
するとすぐに夕食が運ばれてきた。
俺たちは、夕食を食べる前にクロムにお礼を言った。
「ありがとう、クロム。」
「ありがとうございます。」
「……ううん……構わない……私が……竜斗の……横に……座りたかったから……」
クロムは、そう言って俺にべったりとくっ付いた。
するとシェレールの眉間にシワができいつものあれが出た。笑ってるけど目だけ笑ってないやつだ。どんな時でもこの状態のシェレールが1番怖い。
「あ………なぁ、クロム、レーネは?」
クロムは、いつも食堂に来ず自分の部屋で食事を取っている。その理由は、クロムの部屋にレーネがいるからだ。
レーネは、人にすごい怖がっていてあまりこういう場所には来ない。クロムは、レーネに付き合い、いつも部屋で食事をする。
クロムは、本当に優しい子だっていうのが分かった。
「……レーネは……隣に……いる……」
「え?隣?」
俺は、クロムの奥の方を見るとレーネが縮まってモジモジしていた。
「………旦那様、その子は?」
シェレールは、まだ怒ったまま聞いてきた。
「えっと、この前話したことがあるよな?吸血鬼の女の子を助けたって。その子だよ。あまり話しかけないでやってくれ。怖がってしまうからな。」
「はい、分かりました。でも、いつかは紹介してくださいね。」
「ああ、分かってる。」
ちょっと機嫌直したかな?
俺は、ホッとしていたのだがそれも一瞬、クロムが恐ろしい行動に出た。
「……シェレール……竜斗は……いつか……奪ってみせる……から……」
クロムの宣戦布告。
恐ろしい子!今のシェレールに言ったら……ああ、予想通り。
「あらあら、クロム、旦那様を奪うとはどういうこと?」
「……そのままの……意味……竜斗と……私は……結婚する……」
「ふふ、結婚すると言ってもまだクロムは、子どもじゃないてますか。あなたみたいな子どもが旦那様に相手にされるわけないですよ。」
おっと、シェレールがやばい。こんなに怒ってるシェレールは、見たことないな。ちょっと言葉も悪くなってるし。
「……大丈夫……私は……シェレールより……若いから……シェレールより……長く楽しんで……もらえる……」
「……たの……しむ?………旦那様?」
「ちょ、そこで俺に振られても困る!」
「旦那様は、こんな幼女と結婚して私よりも長く楽しみたいと思ってるんですか!?」
「そ、そ、そんなわけないだろ!今さっきも言った通り、俺はシェレールが大好きだ。シェレールも分かってるだろ?」
「もちろん分かってます。でも、やっぱり不安になるものです。」
「……ふふ……そろそろ……ご飯……食べよ……はい……竜斗……」
クロムは、箸でおかずを取り俺の口元に寄せてきた。
「く、クロム?それは私の仕事なのでしなくて結構ですよ。はい、旦那様。」
そして、シェレールの方からもおかずが来る。
こ、これは……どちらを先に食べるかによって今後の対応が変わるんじゃないか?
いや、普通に考えればシェレールの方を食べればいいんだけどクロムの目が……なんかすごい俺に訴えてくるよ。
ナビ様、どうしたら良いのでしょうか!
(知りません。まぁ、確実に言えることはもし、マスターがクロムさんの方を先に食べたらシェレールさんと今後大変なことになります。シェレールさんの方を食べるとクロムがすごい悲しみますね。それだけ伝えておきます。)
うっ!どちらを選んでも俺にとっては地獄!
それなら俺の最良の選択肢は………これだ!
「はぐっ!」
俺は、大きく口を開けシェレールとクロムの両方のおかずを食べた。
これならなんの不満もない……はず……
「………」
「………」
あ、あれ?なんで二人とも黙ってるの?
「……竜斗……逃げた……」
「はい、逃げましたね。」
「…………へ?」
あ、あれ、なんか二人とも怒ってない?
「……竜斗!」
「旦那様!」
「は、はい!」
ふ、二人から大声で名前を呼ばれてしまった。
そのせいで周りのみんなもこっちを見ちゃってるよ。
「……両方は……欲張り……です……」
「そうです、こっちは真剣にやってるのに!」
「ご、ごめん。別に悪気があったわけじゃないんだよ。」
「そんなの分かってますよ!」
「……竜斗は……私たちの……ために……両方……食べてくれた……」
「あ、あれ?なんで分かってくれてるのに怒ってるの?」
「それは、これは真剣な対決だからです!」
「……これは……遊びじゃない……だから……ちゃんと……どっちか……決めて欲しかった……」
「う、うぅ、ご、ごめん。…………でも、これは言っておくよ。」
俺は、しっかりさせておかなきゃいけないことはちゃんと伝えようと思った。
「もし、次にシェレールか、クロムかを選ぶことがあるなら俺は迷うことなくシェレールを選ぶ!」
「「っ!」」
「今さっきは、俺も迷ってしまった。その点は悪かった。でも、俺の答えは最初から決まってる。クロムには悪いけど俺は、シェレールが一番好きだ。」
俺は、照れを隠すために鼻の頭を掻きながらそう言った。
「……うん……分かってた……でも……絶対に……シェレールよりも……いいって……思わせてみせる……だから……シェレール……油断……しないでね……」
クロムは、しっかりとはっきり言って貰えたのが良かったのか最初は落ち込んだような顔をしていたけど徐々にやる気に満ちた顔をしていた。
「負けません、絶対に。」
シェレールもそれに応えるように少し鋭い声でそう言った。
おお、これが女の対決ってやつか。
その後の夕食は、さすがにこれ以上騒いだらみんなに迷惑をかけてしまうのでちゃんと自分たちで食べた。
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コメント
ハーツ
↓その通りだと思います!笑
ノベルバユーザー264858
もういっそのことこの2人と付き合って結婚したら解決やん笑