クラス転移で俺だけずば抜けチート!?コミカライズ!

白狼

215話 本当の気持ち

 皆様に謝らないといけないことがあります。
 210話〜213話にかけてシェレールが竜斗のことを旦那様と言わずにそのまま名前で呼んでいました。
 本当に申し訳ございません。今日からは旦那様で行こうと思っています。
 それとこの話がハーレムものになるかならないかはまだ教えられませんがそういうのも期待しながらこの先の話を見ていただけると光栄です。



「……竜斗……一緒に帰ろ……」
「あ、ああ。」
 俺は、クロムから誘われ席を立ち上がる。
 するとクロムは、恥ずかしそうに俺の手を両手で握ってきた。
「……竜斗の手……暖かい……」
「そうか、ありがとう。クロムの手もモチモチしてて気持ちいいぞ。」
「……えへへ……ありがとう……」
 クロムは、嬉しそうにはにかんでいる。
 そして、俺たちは、手を繋いだまま会議室を後にする。
「……竜斗……やっぱり……迷惑……だった?」
「ん?迷惑?何が?」
「……告白の……件……竜王……シェレールが……好きなのに……私にも……告白されて……やっぱり……迷惑……だよね……」
 クロムは、少し寂しそうな顔をしてそう言った。
「ん〜………まぁ、その、迷惑って程じゃないよ。人に好かれるのって俺としては嬉しいからな。前の世界じゃ俺は、嫌われ者で誰からも好かれてはいなかったからな。」
「……竜斗を……嫌うなんて……許せない……」
「ははっ、優しいな、クロムは。」
「……竜斗も……十分……優しい……」
「あはは、そうか。ほら、クロムの部屋に着いたぞ。」
「……うん……ありがとう……入って……お茶する?」
「あ、いや、ごめん。会議が終わったらシェレールがすぐに帰ってきてって言われてるんだ。ごめんな。」
「……ううん……今さっきも……言ったけど……私は……シェレールのことも……応援……してるから……だから……大丈夫……えへへ……それは……正直……建前だね……でも……本音は……少しだけ……構って欲しいな……」
「クロム……今さっきも言った通り俺は今、シェレールに夢中だ。だから、クロムよりもシェレールの方を大事にする。」
 俺がそう言うとすごい寂しそうな顔をして落ち込んでいる。
「……うん……分かってる……」
「俺は、別にクロムが嫌いってわけじゃない。でも、俺は複数俺のことを好きと言ってくれる人がいても誰か一人に絞りたいんだ。俺にみんなを幸せにすることなんて出来ないから。だから、俺の本音はクロムには諦めて欲しい。」
 俺は、隠してもしょうがないのでちゃんと本音で話した。
 自分のことを好きだと言ってくれているのにこれは酷いと思われるかもしれないがみんなを無理に受け入れてみんなを不幸にするよりも誰か一人を選んでその人と一緒に俺は、幸せになりたい。
「……竜斗の……本音……聞けて嬉しかった……私は……竜斗が……1人しか……選ばないなら……その1人に……なってみせる……シェレールよりも……私の方が……いいって……思わせてみせる……」
「っ!クロム……」
「……あ……安心して……シェレールに……危害なんて……加えないから……ちゃんと……正当な……やり方で……シェレールの……上をいく……」
 クロムは、俺の目を見てハッキリとそう言った。
「……じゃあね……大好き!」
 クロムは、そう言って部屋へと入って行った。
「俺も戻るか。」
 さて、このことをシェレールに言った方がいいのだろうか。
 やっぱり恋人なんだからそういうことも伝えるべきかな?
 でも、なんか教えたら教えたでなんで断らなかったのって怒られそうだな。
 う〜ん…………うん!やっぱり伝えとこ。シェレールに隠し事をするのも悪いしな。
 俺は、そう思い部屋へと戻ってきた。
「ただいま。」
「あ、旦那様、おかえりなさい。」
 部屋に戻るとシェレールは、ほうきで掃き掃除をしていた。
「ごめんな、掃除任せちゃって。手伝うよ。」
「あ、大丈夫ですよ。旦那様は、会議で疲れているのですから休んでください。」
「ダメだって。ちゃんとそういうことは二人でやろうよ。」
「うぅ、そうですね。わかりました。」
 シェレールは、そう言ってもう一本のほうきを俺に渡してくれた。
 そして、その後俺たちは数十分間掃除をしてだいぶ綺麗になったところで終了した。
「ふぅ、こんなもんかな。」
「ふふ、旦那様、お疲れ様でした。はい、 旦那様。」
 シェレールは、いつの間にかお茶を用意していてくれていた。
「ありがとう、シェレール。…………シェレール、話があるから聞いてくれないか?」
「話?それって今日の会議の内容ですか?」
「まぁ、そうだったような……そうでなかったような。まっ、とにかく聞いてくれ。」
 俺は、シェレールにクロムから告白されたことを教え、これからアプローチして来ることが多くなるってことも教えた。
「…………旦那様は、ちゃんと断ったんですよね?クロムの告白を。」
 シェレールは、少し不機嫌そうな表情をしている。
「ああ、当たり前だろ。ちゃんと俺は、シェレール一筋だって言ったぞ。」
「………そっか。なら、いいかな。」
「いいのか?シェレールが迷惑ならクロムに直接言って止めてもらうように言うけど?」
「大丈夫ですよ。それにそんなことを言わなくても大丈夫です。………ふふ、いつか絶対に無理だって分かる時が来ますから。」
 あ、あれ?なんかちょっと怖いよ。
「ちょっとシェレール!?クロムに危害を加えるのは止めてね!」
「分かってますよ、大丈夫です。」
「シェレール?大丈夫か?なんか、ちょっと怖いぞ?」
「むぅー怖いなんて失礼ですよ。………まぁ、私の旦那様に手を出したんですから少し絶望感に浸るのも仕方ないですよね。」
 おい!ちょっと、本当に怖いから!
「旦那様、私とクロム、どっちが好きですか?」
「は?え?何、その質問?」
「いいから応えてください!」
「も、もちろんシェレールだよ!」
「クロムは、好きじゃないんですか?」
「いや、まぁ、本音は好きだよ。可愛いからね。でも、どっちかって言われるともちろんシェレールだよ。」
「〜っ!そ、そうですか。えへへ、そうですか。もちろん私も他の誰よりも旦那様のことが大好きですよ。」
「そ、そうか、ありがとう。」
 その後、俺たちはお互いにずっと大好き!と言い続けていて気づいたら夕食の時間になっていた。

コメント

  • ヒカッチ

    竜王シェレールが好きだったの!?

    1
  • 久留米天狗

    『告白の……件……竜王……シェレールが……好きなのに……私にも……告白されて……やっぱり』 『竜王』?『竜斗』ですか?

    3
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