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クラス転移で俺だけずば抜けチート!?コミカライズ!

白狼

214話 急な告白

「…………なぁ、俺ってこんなとこにいていいのか?」
 俺は、小さな声でクロムにそう尋ねた。
「……うん……だって……今回の……調査で……一番……貢献したのは……竜斗……だから……」
「でも、俺は何も話すことなんてないぞ。」
「……大丈夫……私も……ない……」
「おい、それは魔王なんだからダメだろ。」
「……パパ……が……頑張って……くれてるから……大丈夫……」
 俺とクロムは、そんなことを耳を当てながらコソコソと話していた。
 何故そんなことをしているのかって言うと俺は今、この魔大陸で権力がトップの人たちと会議をしているからだ。
 と言っても今さっき話した通り俺は、なんも喋ることがないんだがな。
 何故俺がこの場に呼ばれたかが不思議だ。
「それで竜斗殿が竜王を倒してくれたおかげで竜王の脅威はなくなり魔物たちの変動もなくなると思うが引き続きリバイトの観察を頼む。」
 今回の会議の内容は、もちろんこの前のリバイトの調査の報告とその後の対応だ。
 だけど、もう今のジゼルさんの話で結論は決まったな。
 そろそろ会議も終わるかな。結局俺、なんも喋らなかったな。
「よし、リバイトの件に関してはこれでいいだろう。それで次なんだが……」
 え!?次!?
「竜斗殿に来てもらった本当のわけはこれからなんだ。」
「本当のわけ?」
「前に1度話したことがあるが………儂の娘、クロムを竜斗殿の妻として認めてくれないだろうか?」
「……………………………………妻?」
 はて、ジゼルさんは、何を言ってるんだろう。何かの冗談かな?
「ああ、竜斗殿と調査に行って竜斗殿の姿を見てなおさらクロムを竜斗殿とくっ付けたいと思ってた。もちろんクロムにも了承は得ている。」
「っ!?」
 俺がクロムの方をむくと恥ずかしそうにモジモジしながら下を向いていた。
「……竜斗が……シェレールと……付き合ってるのは……知ってる……でも……それでも……竜斗の……ことが……好きになっちゃったみたい!」
「っ!」
 今までずっと恥ずかしそうに小さな声で発言をしていたが今のは大きくハッキリと言っていた発言だった。
「どうだろうか、竜斗殿。君がシェレール殿と付き合ってるのは知っている。それもお互いがものすごい愛し合っているのも知っている。だが……」
「……パパ……ここからは……私が言う……」
「あ、ああ、そうか、悪い。」
 クロムは、俺の目をしっかりと見る。
 な、なんなんだ?なんでこんなところでいきなり告白されなきゃならないんだ!?
 いや、まぁ、誰かに好かれるのは嬉しいのだが……こんな会議中に言うことなのだろうか?
「……竜斗……あのね……私……決めてたの……結婚するなら……竜斗みたいな……人がいいって……」
「うっ!」
「……でも……竜斗に……告白しても……きっと……断られる……ってちゃんと……分かってる……」
「っ!……ああ、そうだな。」
「……たぶん……前の……私なら……こんな告白……しようと……思わなかった……でも……今は違う……」
 クロムの目にはなにか決心したような気がする。
「……まずは……告白するね……竜斗……私は……竜斗が……好き……大好き!」
「………はぁ〜ふぅ〜………ごめん、クロムと付き合うのは無理だ。別にクロムが嫌いなわけじゃない。だけど……俺にはシェレールがいるからな!」
 俺は、笑顔でそう答える。
 今、考えたけど俺って幼女に告白されてそれを振ったんだよな。うわぁ、なんか子どものおままごとに真面目に答えてるみたい〜。
 でも、仕方ないよな。クロムの目からはすごい真剣さが見えるんだから。
「……えへへ……やっぱり……ダメだったか……でも……今さっきも……言った通り……今の私は……前とは違う……私……どんなに……断られても……いっぱい……アプローチして……いつか……受け入れてもらう……そう決めた……」
「え!?ちょ、何考えてんの!?」
「……恋愛は……諦めた方が……負け……私は……シェレールより……若いから……ちょっと有利……えへへ……」
 なんかちょっとクロムが怖い。
 これも子どもの変なってやつなのか?
「おおー!!よく言った!さすが儂の娘!」
「魔王様!頑張ってください!応援してます!」
 うっ!な、何だか、周りがすごいクロムを応援してるんだが……そうか、もしかしてこれが狙いか?
 まずは周りから認めてもらうってやつか……ここまでクロムは考えていたのか?
 俺は、クロムはチラッとクロムの方を見る。
「……ニコッ!」
 おっとすごい可愛らしい笑顔ですね。
「クロム、一つ言っておくが俺は、シェレールが好きだ。大好きだ。もう婚約だってしてある。この状況じゃ絶対に俺がクロムの気持ちに答えられるとは思わない。」
「……うん……分かってる……」
「それと別にアプローチして来るのは構わないが一つ条件がある。もし、俺とシェレールの仲を裂こうとするのなら誰だろうと俺は許さない。」
「……絶対にそんなことしない!」
 俺がそう言うとクロムは、前のめりになって俺にそう言い放った。
 何だか、今日のクロムは一味違うな。
「……竜斗と……シェレールの……仲は……絶対に……邪魔しない……私は……できれば……竜斗の中で……一番に……なりたいけど……無理なら……二番でもいい……だから……絶対に……邪魔なんて……しない……もちろん……竜斗と……シェレールが……二人っきりのときは……その時間を……尊重して……手を出したりしない……約束する……」
「………はぁ、わかったよ。そこまで言うならもう好きにしてくれ。だけど、俺は、シェレール一筋だからな。」
「……大丈夫……私……シェレール以上に……竜斗が……大好き……だから……」
 クロムは、胸を張ってそう言った。
 …………これってもしかしてハーレム?
 いや、無理だ。シェレールが絶対に許してくれない。想像しただけでシェレールが鬼のような表情になったような……
 シェレールにはまぁ、おいおい説明するか。

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コメント

  • ノベルバユーザー328077

    シェレールうざいからハーレムに

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  • ノベルバユーザー305026

    ハーレムにしたらいーよ

    0
  • ノベルバユーザー322977

    もうシュレールだけで良いやん

    0
  • ノベルバユーザー264858

    ハーレムにしちゃうんですか?シェレールだけでいいのに

    0
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