クラス転移で俺だけずば抜けチート!?

白狼

209話 帰宅

「いてて……」
 俺は、竜王を倒した翌朝、目を覚まして重たい体を起こす。すると昨日受けた傷がめちゃくちゃ痛む。
 だけど復讐に抱く憎悪を使った時の反動に比べたらまだ全然マシな方だ。あの時は、体すら動かすことが出来なかったからな。でも、あの時シェレールに看病してもらったんだっけ?なんか、すごい嬉しかったな。
 まっ、今は体も動くんだし考えても仕方ないか。
「あら、竜斗、起きたの?」
「……竜斗……おはよ……」
「おっ、クロムとレーネ、おはよう。二人とも、結構早く起きたんだな。」
「……うん……朝食……作ってたの……」
 クロムの言う通り二人とも、朝食の支度をしていた。
 ちなみにジゼルさんとセレスさんは、まだ俺の隣でぐっすりと眠っている。
「俺もなにか手伝おうか?」
「いいわよ、竜斗はゆっくりしてて。それにもう少しでできるから。」
「そうか?分かった、なら、ゆっくりさせてもらうよ。」
 今は、正直あまり動きたくないのですごい助かる。
 こんな調子で俺、ちゃんと帰れるかな。
 まぁ、でも、魔力はだいぶ回復したから大丈夫だろう。
「……竜斗……出来たよ……」
「おっ?そうか、なら、俺は、二人を起こすよ。」
 俺は、そう言ってジゼルさんとセレスさんを起こしその間にクロムとレーネは、朝食を持ってきておいたテーブルに並べてくれた。
 そして、みんな揃って朝食を食べる。
「竜斗殿、もう体は大丈夫か?」
「あ、はい、まだちょっと痛みますが大丈夫です。」
「そうか、無理はしなくていいからな。」
「はい、ありがとうございます。」
 まぁ、本当は今、食事をするだけでも痛いのだが変に心配させたくないからな。
 その後も少し話しながら朝食を食べ終えた。
「それじゃ、帰るけど…ねぇ、竜斗、転移のスキル使える?」
「あ、はい、使えますよ。」
「それじゃ、悪いけどそれで帰っていい?なるべく早めに帰りたいから。」
「はい、分かりました。じゃ、みんな、掴まって。」
 みんなが俺に掴まったことを確認してから魔族の街へと帰る。
 さて、シェレールにはなんて話をしようか。
 まぁ、誤魔化さずにちゃんと言って黙って出ていったことを謝れば許してくれるだろう。
 別にやましいことをしたわけじゃないからな!やましいことしたわけじゃないからな!
「それじゃ、竜斗殿、本当に今回の調査に付き合ってくれてありがとう。なにかお礼がしたいのだが何がいい?」
「いえいえ、いいですよ、お礼なんて。俺たちを泊めてくれているんですから!」
「だが、今回の調査に竜斗はものすごい貢献してくれた。だからせめてなにかさせて欲しい。」
「ん〜、そう言われましても……あ!それなら何か一つ魔族の国宝みたいなものを貰ってもいいですか?」
 まぁ、正直本当に何もいらないのだがなにか貰わないと絶対に気が済まなそうなので国宝をもらっておく。
「国宝か……クロム、いいか?」
 あ、そうか、今はクロムがこの国の王様だもんな。クロムに許可を取る必要があるのか。
「……うん……いいよ……」
「ありがとう、クロム。」
「……いつ……見に来る?」
「そうだな、今日はゆっくり休みたいから明日でいいか?」
「……うん……分かった……待ってる……」
「それじゃ、竜斗殿、本当にありがとう。今日は部屋に帰って休んでくれ。」
「はい、それじゃ、また。」
 俺は、そう言ってみんなと別れて部屋に戻って行った。
「はぁ〜、帰ってきた〜。」
 俺は、部屋の扉を開けまずはゆっくりと休みたいためベットに入ろうと思ったが止めた。
「………シェレール……」
 俺のベットにシェレールがぐっすりと眠っている。
 もしかして俺がいない間、ずっとこのベットで寝ていたのか?
 っ!
 よく見るとシェレールの目の端には涙を流したであろう跡が残っていた。
「………竜斗〜……早く……帰ってきて……ください……寂しい……ですぅ……」
 シェレールは、寝言でそんなことを言っている。
「………ごめんな、シェレール。寂しい思いさせて。」
 俺は、シェレールの頬に優しくキスをした。
「………ただいま。」

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