クラス転移で俺だけずば抜けチート!?

白狼

192話 呼び方

「竜斗〜」
「どうした?」
「なんでもありませ〜ん。ただ呼んでみただけです〜。」
 シェレールは、俺の腕にくっ付いてえへへと笑いながらそう言った。
 おい、可愛すぎるだろ?
 俺が指輪を渡してから2時間程過ぎた。
 あの二人の子どもは、ルビーが送って行った。
 この2時間の間、シェレールはずっと俺の腕に抱きつきものすごく甘えてくる。
 それほど指輪を貰えたことが嬉しかったようだ。
 まぁ、この状態は俺にとっても嬉しいので何も文句はない。
 ちなみに今は、俺の部屋で夕食まで待機している。
「竜斗〜……えへへ〜」
 先程からシェレールは、俺の名前を連呼して笑っている。
「あっ、そういえば呼び方ってちょっと変えた方がいいですかね?」
「ん?なんで?」
「だって、結婚した後にすぐに慣れるように……だから……これからは竜斗じゃなくて………旦那様、とかどうですか?」
 かはっ!
 やべぇ、今ので一瞬で心臓を貫かれたようなそんな気がするぞ。
 その呼び方でもやばいのにシェレールが異様にモジモジしながら言うからさらに破壊力が増して………うん、これは慣れていた方がいいな。
「そ、そうだな。鳴らしておいた方がいいな。」
「は、はい、そうですね……だ、旦那様……」
「っ!」
 慣れるのにものすごく時間がかかりそうだ。
「………そういえば俺、結婚するんだなぁ……」
「え?ど、どうしたのですか?も、もしかして、今になって嫌になったとか……だ、ダメですよ!?私は、絶対に竜斗と結婚するって決めてるんですから!」
「シェレール、呼び方間違ってるぞ?」
「あっ、つ、つい。でも、本当に嫌になっちゃったんですか?」
 シェレールは、今にも泣きそうな顔で俺にそう言ってきた。
「そんな訳ないだろ?今さっきプロポーズしたばっかりだぞ?それにシェレールとの結婚が嫌になると絶対に有り得ないから。」
「そ、それじゃあ、どうして感慨深げにあんなこと言ったんですか?」
 俺が嫌じゃないと言ってもまだ俺の言ったことの意味がわかった訳じゃないからシェレールは、まだ不安な顔をしている。
「昔から言ってきてるけど俺、前の世界じゃすごい嫌われていていじめられていたんだ。」
「はい、そう聞きました。」
 シェレールは、頬を膨らませてそう言った。どうやら俺が過去にいじめられていたことに対して怒ってくれているらしい。
「それでな、俺は何度も死のうとしたんだ。どこに行っても誰も俺を助けてくれる人なんていなかった。あの時は俺、ああ、この世界に俺は必要ないんだって思った。いや、今でも思ってる。あの世界に俺は、不要なんだって。」
「そ、そんな!りゅ、じゃなかった。旦那様は、私にとってすごい必要な方ですよ!?」
「ああ、俺もこの世界ではちゃんと役に立てるって思ってる。大丈夫だよ、ちゃんとここに居るから。」
 俺は、そう言ってシェレールの頭を優しく撫でる。
 シェレールもホッとしたような顔をした。
「俺は、死のうと何度も思った。だけど、死ねなかった。その理由は、簡単だ。死ぬのが怖かっただけ。どれほどいじめられてもいつも死ぬよりマシだと思って生きてきた。そんな俺が今じゃこんな可愛い婚約者まで出来て……全く想像してなかったよ。」
「だから、あんなことを言ったんですね?」
「ああ、そういう事だ。」
「今は、死のうなんて思ってませんよね?」
「当たり前だ。シェレールを残して死ぬかよ。」
「絶対ですよ?」
「もちろん。」
「それならいいです。………あっ、そろそろ夕食の時間ですね!食堂へ行きましょ!」
 シェレールは、なにか急かすように俺を外に出した。
 俺たちは、そのまま食堂へ行き夕食を済ませ風呂に入ってから部屋へと戻ってきた。
 なぜか、夕食もものすごく急かされてしまった。だが、風呂だけはシェレールはゆっくりと入っていた。
「りゅ、じゃなくて旦那様、えへへ、なかなか慣れませんね。」
「仕方ないよ、そこに至っては時間をかけるしかない。それで何?」
「だから……その……そろそろ……」
 シェレールは、すごくモジモジさせながらも勇気をだして俺の顔を見て喋ろうとした。
「セッ………」
 だが、その瞬間ドアの方からノックが聞こえた。
「むぅー」
 シェレールは、不服そうに頬を膨らませた。
「ごめん、ちょっと出てくる。」
 俺は、シェレールに一言言ってからドアを開けた。
「はい、誰ですか?」
「私よ。」
「あっ、ユイ。どうした?」
「昼間、プヨを預けたでしょ?」
「あっ!そうだった!悪い、まだクロムの部屋だ!今から取ってくるから部屋で待っててくれ。」
「えっ!だ、旦那様!?」
「っ!?」
 シェレールが俺の事を旦那様と呼ぶとユイは、ギョッとめを見開いた。
「じゃ、ちょっと行ってくる!」
 だが、俺はそれを無視して部屋を飛び出て行き、クロムの部屋に向かった。

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