クラス転移で俺だけずば抜けチート!?コミカライズ!

白狼

158話 注意

「……ん……んん……」
 朝、目が覚めると窓からさす日差しのせいで目が上手く開けられない。
「………すぅ〜……すぅ〜……」
 隣ではまだシェレールが寝ているようだ。
 昨日は、随分やってしまったからな。少し体がだるい。
 でも、そろそろ起きないとな。
 俺は、ベットから上半身だけ起こす。
 さてと、いつまでも裸じゃ寒いから服を着るか。
「………動けん。」
 シェレールがガッチリと俺の腕を掴んでいるせいで服を取りに行くことが出来ない。
 何とかシェレールから離れようとするがシェレールは、俺が離れようとするとさらに力を込める。
「シェレール……離してくれませんか?」
 俺は、寝ているシェレールに話しかける。まぁ、寝ているのでどう話してもしょうがないのだが。
「…………やっ!」
 シェレールは、さらに力を強めた。
「うわっ!」
 急に強められたせいで俺は、体制を崩しシェレールに覆いかぶさるようになってしまった。
 俺を引きずり込んだ本人はぐっすりと眠っているが俺はマジでやばい。
 だって、シェレールも裸なんだぞ!夜に見るのとは訳が違う。
 今は、部屋が明るいせいでシェレールの体が隅々まで見える。
 綺麗で透明感のあるもち肌。
 それにシェレールの寝息やら香りやらがして尚更やばい。
「………ゴクリ」
 俺は、不意に口内に溜まっていた唾を飲み込む。
 シェレールの淡いピンク色の唇に無意識に体が近づく。
 そして、キスをしようとした瞬間。
「……んん……」
 シェレールの目が少しだけ開いた。
「………竜斗?」
 シェレールは、キョトンとした目で俺を見た。
 俺とシェレールの顔の近さはもう10センチもない。
「お、おはよう。」
「……おはようございます。………んっ!」
「んっ!?」
 シェレールは、挨拶と同時に顔を一気に近づけ俺の唇にキスをしてきた。
「……ふふっ、朝から竜斗とキスできるなんて幸せです。」
 シェレールは、満足そうな表情。まぁ、俺も満足。
 俺は、何事も無かったようにシェレールに覆いかぶさっていた体をのかす。
「竜斗、どうして今さっきまで私に覆いかぶさっていたんですか?」
「ま、まぁ、色々あってな。」
「そうなんですか。」
「………そろそろ起きるか。たぶんもうみんなも起きてるだろうしね。」
「むぅ〜……もう少し一緒がいいですが確かにみんなを待たせるのも悪いですからね。」
 俺とシェレールは、ベットから起き上がり自分の服を着た。
 シェレールは、自分の服をアイテムボックスに入れていたらしい。
「シェレール、準備出来たか?」
「はい、大丈夫です。」
「それじゃ、行こっか。」
「………竜斗、その前に最後にもう一回……」
 シェレールは、それ以上は何も言わなかった。シェレールが何をしたいか察して欲しいのだろう。俺、結構シェレールのこと分かってきたな。
 俺は、シェレールのしたいことをしてあげるためシェレールの方に行き肩を持つ。
 シェレールは、そっと目を閉じ唇を突き出す。
 その仕草にすごい興奮してしまう。
 だが、その興奮を悟られないように俺は、落ち着いてシェレールの唇にキスをした。
「………これでいいか?」
「はい!さっ、行きましょ!」
 シェレールは、満足気な表情で頷いた。
 それから俺たちは、二人・・でみんなの所へ行った。
「おはよう、みんな。」
「おはようございます。」
 俺たちが下に降りるとみんなもう全員揃っていた。
 俺たちは、みんなに挨拶をして朝食を食べるために席に着く。
 何故かみんな、そんな俺たちを凝視して見ていた。
「どうかしたのか?」
 俺は、あまりにも見られすぎていると思ったのでみんなにそう問いかけた。
 シェレールも少し気になっていたらしい。
「どうしたって……私たちが聞きたいわよ。」
 ユイのその言葉の意味がよく分からなかった。
「竜斗、シェレール、なんで二人とも朝から一緒に出てくるの?」
「………ん?…………あ……ああっ!」
「〜っ!そ、そういうことですか……」
 俺たち二人はようやく何を言われたのか気づき、そしてみんなが凝視してきた意味も理解出来た。
「………まぁ、だいたいのことは理解できるわ。シェレール……私たちよりいち早く大人になったのね……」
 ユイは、少し悲しそうにそう言った。
 どうやら、年下に先を越されたのが悲しかったようだ。
「シェレールちゃん、羨ましいな……」
 白井は、羨ましそうと呟いた。
「師匠、おめでとうございます!さすが師匠です!」
「あ、ありがとうございます……」
 ルビーは、二人と違って心の底からお祝いをしていた。だが、シェレールにとってはそれはとても恥ずかしいことなのか顔を真っ赤にしていた。真っ赤になってるシェレール、可愛い。
「まっ、それはいいとして……二人とも、もしそれをするんだったら絶対私たちのいない所か宿でやってよね。あの、日常でのイチャイチャでも嫌気がさしてきたのにそんなものまで見せられたらたまったもんじゃないんだから。それと絶対防音はすること!」
「分かってるよ。だからちゃんと昨日もしただろ。」
 みんな、ユイの言葉にうんうんと頷く。
「それとーーーー」
「も、もういいだろ!絶対にみんなに迷惑かけないから!ほらっ!飯食おうぜ!飯!あー、腹減った!」
「はぁ〜、確かにそうね。」
 それから俺たちは、朝食を食べその街を出た。
 一応、メルーナたちにも挨拶をして出て行った。

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