クラス転移で俺だけずば抜けチート!?

白狼

101話 治癒

「ここがルビーの実家でもあるカリウス街か。」
 俺たちは、予定通り午後にカリウス街へと到着することが出来た。今は、街に入れるまで門の前で待機している状態だ。
「よし、次はお前らだな。身分を証明するものは持っているか?」
 門番の人が俺たちにそう言った。俺たちは、自分の冒険者カードを門番の人たちに見せて入る許可を貰う。
「よし、お前もいいぞ。次はお前だな。」
 門番の人は、一人一人チェックをしていき許可を出していく。
「よし、最後はお前だ。……って、ルビーさんじゃないですか!?」
「お久しぶりですね、レンブラさん。」
「本当にそうですよ!ルビーさんが出ていってからもう何年経ったと思ってるんですか!街のみんな、心配してますよ!時々でいいんで顔を出してくださいよ!」
「ごめんなさい、私も忙しくて。」
「それは、分かってますが」
 門番の人は、ルビーのことをよく知っているらしい。
 ルビーって、この街では結構有名なんだな。
「それでは、ルビーさん、そのお仲間さん、カリウス街へようこそ!ぜひ楽しんでいってください!」
 門番の人は、そう言って街まで通してくれた。
「では、家まで案内しますね。」
 ルビーは、そう言って俺たちを案内してくれる。
「おお!海、きれいだな!」
「うん、本当にきれいだね!」
 俺と白井は、この世界に来てから初めて見る海に目を輝かせる。
「海は後々!まずはルビーの実家に行くわよ!」
 ユイのその言葉に俺たちは、海に浮かれすぎていたことに気づく。
「ご、ごめん。」
「ごめんなさい〜」
 俺と白井は、みんなに謝りルビーの実家へと向かう。
 街に入ってから20分ほどほど歩いて。
「着きました。ここが私の実家です。」
 と、ルビーは、すごいでかい豪邸を背にしてそう言った。
「こ、これがルビーのい、家?」
 俺は、驚きを隠せずにそう言った。
「はい。ちょっと待っていてくださいね、今人を呼んでくるので。」
 ルビーは、そう言って豪邸の中に入っていった。
「な、なぁ、ギルは知っていたのか?ルビーがこんなにお金持ちのお嬢様だったてことを?」
「う、ううん、初めて知ったよ。ルビーさん、全然僕たちにそんなこと言ってくれなかったからね。」
「そうなのか。なら、ルビーの過去の事とかは知っていたのか?」
「ううん、ルビーさん、あまり自分のことを話してくれなかったからね。」
 あれ?でも、昨日の夜は俺にルビーが小さい時のこと話してくれたがな。
 まぁ、あの時はすごい不安でいたから少しでも気を紛らわしたかったんだろう。
「みなさん、家の人を連れてきたので入ってください。」
 ルビーが一人の執事を連れてきてそう言った。
「みなさま、初めまして。クルトン家で執事長をやらさせてもらっているスバルと申します。今回は、遠いところから旦那様の見舞いに来てもらい本当にありがとうございます。それでは、まずは荷物を置いてもらうためにお部屋に案内しますね。」
 スバルさんは、そう言って俺たちに背を向け進み出した。
 俺たちもそのあとについて行き各自一部屋用意してもらった部屋で荷物を置いた。
「それでは、旦那様がいらっしゃる寝室へ案内しますね。」
 スバルさんは、そう言って一つの部屋の前まで俺たちを案内して扉をノックして
「奥様、ルビー様とそのお仲間様が来られました。」
「通してください。」
 部屋の奥からとてもキレイな声が聞こえた。
 スバルさんは、その言葉を聞き扉を開け軽く会釈をして俺たちを通した。
「お母さん、ただいま帰りました。お父さんの具合はどうですか?」
「おかえり、ルビー。それにルビーのお仲間さんたちも来ていただきありがとうございます。まだお父さんは寝てるわ。」
 ルビーのお父さんは、本当にぐっすりと寝ている。
「それじゃ、ルビー。」
「はい、お母さん、今から私がお父さんに治癒魔法をかけますね。」
「ルビー、あなた、治癒魔法なんて覚えたの!?」
「頑張りましたので。それでは始めます。」
 ルビーは、ルビーお父さんに手のひらを向け治癒魔法を始めた。
 が、一向に治る様子がない。
「やっぱり、私の魔法じゃダメ……なんですね。」
 ルビーは、少し寂しそうにそう呟いた。
 ナビ、ルビーのお父さんは、本当に病気なのか?前みたいに誰かの呪いが関わってるんじゃないか?
(いえ、今回は呪いの類ではありません。)
 なら、単にルビーの力が弱いのか?俺にはそう見えなかったんだが。
(確かにそうですね。ルビーさんの元々の実力なら治せるでしょう。ですが、寝込んでいるお父さんの様子を見て再び自分で治せるか不安になりそれが影響したのでしょう。今の状態ではいくらやっても治すことが不可能です。シェレールさんにやってもらった方が治るでしょう。)
 ………いや、ルビーに治してもらおう。
 ここでシェレールに頼るとルビーがまた自信をなくしてしまうかもしれないからな。
「ルビー、もう一度やってみようぜ。今度は俺がついていてやるから。」
「ですが……」
「大丈夫、ほらまた手が震えてるじゃないか。」
 俺は、ルビーの震えている手を握り安心させようとさせる。
「リュウさん……ありがとうございます。もう一度やってみます。」
「ああ、その意気だ!ほら、シェレールも手伝って。師匠なんだろ?」
「そうですね、ルビーさん、お父さんに集中するんです。言ったでしょう?不安や焦りは自分の最大限の力を出せないと。だから、集中するんです。」
「はい、分かりました、師匠!」
 ルビーは、今度はしっかりと自信を持って治癒魔法を発動する。
「ど、どうでしょうか。」
「………ん、……んん〜」
「っ!」
「ふぁ〜、ん?なんだ、この人だかりは!?」
 ルビーのお父さんは、大きな欠伸をして起きた。
 うん、だいぶ元気そうだな。
「お、お父さん、大丈夫?」
「ん?お、おお!ルビーか!どうしたんだ?そんな不安そうな顔して。」
「もう!お父さんったら!」
 ルビーは、お父さんに抱きつき涙を流した。
「良かったな、ルビー。」
「私ならできると信じてましたよ、ルビーさん。」
「はい!ありがとうございます、リュウさん!師匠!それにみんなも!」
 ルビーは、お父さんから離れ俺たちに頭を下げた。
「君たちは、ルビーの冒険者のお仲間かな?」
「はい、そうです。」
「よく来てくたね、ルビーがお世話になってます。」
「いえいえ、こちらこそ。」
「さて、様子から察するに私は、随分長いあいだ寝ていたようだね。まずは貯まっている仕事を終わらせるか。」
 ルビーのお父さんは、そう言って起き上がった。
 大丈夫なのか?と思ったけどすごい元気そうだ。
 これなら心配入らないだろう。
「ルビー、本当に良かったな。」
「はい!」
 ルビーは、今までに見た事がないほどの笑顔でそう言った。

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コメント

  • ノベルバユーザー223498

    スバル?

    1
  • ノベルバユーザー304591

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  • パパ7年生

    101話、「私ならできると信じてましたよ、ルビーさん。」…『私は』か『あなた』じゃないのか?

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