Crowd Die Game

織稚影願

コロッセウム。そして、仲間が増える

俺は進んでいた。
もちろん1人ではなく、マーリンも一緒だ。
「ハーデス、まだ着きそうにない?」
次のところまでずっと歩いているが、一本道とはいえこの道はきつくなってきた。
かれこれ半日は歩き続けている。
「まだみたいだな………光が見えてこねぇ。」
今は食料に困ってないが、そのうちこれも尽きる。そうすると、俺らは死んでしまう。早く次へ進まなければ。
「ていうか…………迷ってる?」
そう思いたくなるほど長かった。しかし一本道だ。迷うはずがない。
それが………普通の道ならば。
「明らかにおかしすぎるだろ…………」
「ハーデス、一回試してみたいことがあるんだけど……」
俺が愚痴を言っている時にマーリンはずっと考えてたらしい。
「なんだ?」
「………この壁に印つけてみない?」
なるほど、そういうことか。
つまり、壁に印を付けて進んで、また印を見たらそれは完全に戻ってきてることを指すということだ。
「わかった、やって見る。」
俺はそう言って剣の柄を持つと、横に一振り、壁に傷をつけた。
「よし、じゃあ進んでみよう。」
俺は剣が重いし、マーリンは胸が……あるわけではないが、それでも杖とかも重いだろう。
と考えている時に、ゴンッ、と音がしたと同時に頭に衝撃が来た。
「いま、失礼な事考えてたでしょ」
なんでわかるんだコイツ
まぁ、重いものを持っているから、あまり早く歩けない。
だから、ただでさえ時間がかかるのに、こんな道に時間をかけている暇はないのだ。
と、考えてしばらく歩いているうちに。
「ね、ねぇ、ハーデス………これ……」
俺はマーリンに呼び止められて、後ろを向いた。
マーリンは何やら壁を指さしているようだ。
その壁には…………ついさっき俺が刻み込んだ傷があった。
「なっ…………まさか………」
そしてようやく気づいたのである。
俺達はずっと同じ場所を回っているということを。
少しずつ丸くなっているわけでもない、普通の真っ直ぐの道でどうやってそうなるのか。
「ハーデス、どうなってるの?なんで同じ場所回ってるの?」
マーリンは分かっていないようだった。
だが、俺にはわかった。これは………魔法のような原理だ。

古来より日本には陰陽術というものがある。そもそも陰陽術のルーツは魔術とされており、区分や方法などは似ている。
魔術と似ているのは陰陽術だけでなく、錬金術もだ。
魔術と錬金術は『六芒星ろくほうせい』と呼ばれる星の形をした魔法陣を使われる。六芒星は、ソロモンの紋章の形と同じである。そして、魔法は詠唱をして、魔力と代償に魔法を放つ。錬金術は詠唱をするものはあまりないが、等価交換、つまり、自転車を作るならそれの材料を用意して術を、と言った代償を伴う。そして錬金する。一応、詠唱を必要としなくなったのは技術の進歩によってであり、錬金術も最初は詠唱を必要としていた。
そして陰陽術は五芒星ごほうせいと呼ばれるものを使っている。五芒星は六芒星が変形したもので、ものとしては変わらない。五芒星はペンタゴンとも呼ばれている。五芒星を書き、詠唱をしたら使用できる。詠唱は「祓い給え清め給えはらいたまえきよめたまえ」と「急急如律令きゅうきゅうにょりつりょう」などがある。
そして陰陽術にはこういう技がある。まず出口に札を貼る。そして、陰陽術のいんを唱えて発動する。その韻の内容が………時空間の狭間はざまいじる。 その狭間は………同じところを繰り返し進ませるという技だ。

そしていま、俺達は完全にそれをされてしまっている。
陰陽術の中の一つ。陰陽術のルーツは魔法だ。つまり魔術と深い関わりがある。
だから魔法のような原理だと表記した。
俺は、マーリンにその事を話した。
するとマーリンは
「えっ、じゃあどうすんの?進めないじゃん!」
と言った。
しかしさっき言ったように。
「大丈夫だ、これには対処法がある。」
まず、どんな魔術や陰陽術などでも、対処法というものは存在する。まぁ、やりすぎたものじゃなければ、だが。
そしてこの場合の対処法とは。
「二つある。一つは、この陰陽術の発動条件の一つ、札を壊す。そしてもう一つは………」
俺は一呼吸おいて言った。
「──魔術によってこれを反射もしくは無効化する。」
先ほど魔法と同じ原理だと言った。そもそもルーツは同じなのだ。つまり。
魔法同士で打ち消しあったりができるのであれば。陰陽術を打ち消すことも出来るだろう、と考えたのだ。
「なるほど、その方法ならいけそう!」
マーリンも納得してくれたようで、まず術式を組み始めた。俺は、余計なお世話だったかもしれないが、術式を教えた。
「マジックキャンセルを使えばいいよ。一応解けるはずだ。」
マーリンは言われた通りにやろうとした。が、ふと手を止めて
「……なんでハーデスってそんなに魔法とか詳しいの?」
と聞いてきた。
当たり前の質問だと思った。けれど俺はそれには答えず。
「さてな。とりあえずそれが無理だった場合に、札を探しておくよ。」
と誤魔化した。誤魔化しきれてるといいが……。
俺は札を探そうと足を踏み出した。その瞬間、マーリンが術式を発動したらしく、魔法が解けていく感覚があった。
「成功したっぽいな!マーリン、とりあえず先進むからこっちきてくれ!」
俺はマーリンを呼ぶために叫んだ。
マーリンは走ってやってきた。
「よし………進もう。」
出口の方向を見ると、光が差し込んでいるのが見えた。
俺達は、光に向かって、進んだ。

光の先は外だった。いや、外に近いものだった。空が明るく水色をしており、風も感じられた。そして、出た目の前には巨大な建物が建っていた。
「コロッセオ………?いや、コロッセウムか……。」
両方とも同じような意味を持っているが、謎のこだわりを持っているらしい。まぁ、俺が言ってるんだけどね!
みんなにわかりやすく言うと、要はコロシアムである。闘技場、と言った方がいいだろうか。
古代ローマでは、剣奴けんど達が戦ったと言われる場所だ。
「なんでこんなものがここに……?」
そんな決まりきったことをマーリンは聞いてきた。
「今何やってると思ってんだ。デスゲームだろ」
だから、俺は思い出させてやった。今この状況を。
人が沢山死ぬ、デスゲームの最中だということを。
そして、現実を思い知らせてやることにした。
「人と殺しあえ、ってことだろ。そしてその条件は相手も変わらない。」
つまり、俺らも人に殺される可能性があるということだ。
「どちらにせよ、入ってみなきゃわかんねぇだろ。行くぞ。」
「え、あ、うん………怖いな……」
しかしそうも言っていられない。後退なんて出来ないのだ。たくさんの命がかかっている。そして、俺達も進まなければこれは終わらない。
俺達はコロシアムの中に入った。

「意外と広いんだな、ここ」
俺はエントランスに入ってそうそう、感心していた。
コロシアムのエントランスホールは薄暗く、掃除もちゃんとされていないようだった。だが、広さにいては、感心できるほどだった。
「もう、ハーデス。そんなこと言ってる暇じゃないでしょ………進もうよ……」
マーリンはおどおどしながら先に行くよう促す。
「分かってる。………勝つぞ。」
俺はそう言って、扉を開けた。闘技場の中に。戦いの場に。俺らは歩みを進めた。

「うわぁ……………すげぇ………」
扉の先は俺の知っている闘技場だった。地面は土で出来ており、壁は石造り。観客席まである。
そしてなにより、広い。壮観であった。
「ここで………戦うのか。でも、ほかの人いないぞ?」
「だね………どうなってるんだろ…………」
「君たちの相手はこの僕達だよ。参加者とは違う。」
疑問が飛び交う中に、一つの知らない声が入った。
声のするほうを見ると、そこには二人の男が立っていた。
1人は低身長で、軽薄そうな男だった。現に、口調が軽薄である。
1人は長身……というより、ガタイがいい。硬派な感じがして、力がありそうだ。
「僕達は『試験官』。ようこそ、コロッセウムへ。」
「言い方合ってた!?」
俺はそっちに驚いていた。と言うよりツッコンでしまった。
「え?コロッセウムだけど……そう呼んでたの?」
「ま、まぁ、偶然な。それより、試験って?」
「あぁ、そう。君たちは僕らと戦ってもらう。1体1でだ。そして勝てた者はこの先へ進む資格を得る。負けたものは進む資格を得れないどころか……」
男は一息置いて、言葉を続けた。
「死んでもらう」
「なっ!?」
「当たり前だよ。これはデスゲームだ。死んでいくのが当然だろう。」
確かにそうだ。しかし、飲み込めと言われたらそれはできなかった。
「要は勝てばいいだけの話だよ。さぁ、僕とやるのはどっち?」
長身の方は力がある割に愚鈍ぐどんそうだから、マーリンにやってもらおう。となると俺は低身長の方だ。
「俺がやろう。武器とかは自由に使っていいのか?」
「もちろんいいよ。それじゃあ、女の子は観客席に行ってもらえるかな?」
マーリンは言われるがままに、観客席へ向かった。
長身の男はいつの間にか観客席の椅子に座っていた。
「さて………始めようか。」
男は不敵に笑うと、剣を取り出し………切り込んできた。

「とっ、ほりゃ!」
俺は片手剣で、男の攻撃を受けた。スピードはそこまでないようだ。これなら楽に倒せる。
男が振りかぶり隙を見せた時に……俺は横に切り込んだ。
一応急所外したが、それでも怪我は負う。男は腹を抱え、蹲うずくまった。
「………くっ………ご、合格だよ………強いね……でも」
男は合格を言い渡すと共に、忠告をした。
「ナードには勝てないよ………あの女の子じゃね……」
どういう意味だろうか。あの愚鈍そうな体では、切り込みに来る前に魔法にやってやられるだろう。そう思っていた。
少なくとも、戦いが始まるまでは。

俺は観客席に腰掛けて、マーリンの試合を見ることにした。マーリンは杖なので、一応近接用に俺の剣を渡しておいた。
マーリンは剣を構え、長身の男……ナードに向き合った。
ナードはマーリンを見下ろすと、剣を構えた。
「じゃあ………始め!」
低身長の男が合図をした。
瞬間、ナードの姿が消えた。
「え!?ど、どこ!?」
途端に俺は思わず叫んでしまった。
「マーリン!後ろだ!」
ナードは体に似合わず俊敏しゅんびんであった。
マーリンはナードの攻撃を直撃で受けるしかなかった。
「くぁ…………はっ………」
マーリンは吹き飛ばされた。闘技場の真反対の壁に。
「なっ…………威力までたけぇのか………」
俺は驚愕で声が出にくかった。
「──ね?言ったでしょ?あの子では勝てないって。」
「ちっ…………なっ、あいつ、何やろうとして……!」
ナードは、マーリンに近づき、剣を振りかぶった。マーリンはただ吹き飛ばされたのではなく、衝撃を緩和していたらしい。意識はちゃんとあるようだ。
だが、それが戦えることに繋がるのかと言うと、そうではない。あれでは戦えない。それなのにナードは振りかぶった。つまり。
「──っ殺す気かあいつ!」
俺は思わず飛んだ。それは、文字通りの意味で。
ナードは……剣を振り下ろした。

ガキンッと音を立て、剣は止まった。
どうやら間に合ったようで、俺の剣がナードの剣を受け止めていた。
「あれれぇ?なにやってんの?なに救ってんの?」
低身長の男は怪訝けげんそうにそう言った。
「僕言ったよねー?負けたものは………死んでもらうって。」
確かに言っていた。だが。
「誰がそのルールを認めるっつったよ………?」
俺は苦しそうに、けれど安堵した表情で、皮肉を言った。
「あのねぇ?君が認めなくても、ルールは適用されるんだよー?」
「知るか!俺はそんなルール認めねぇ、だから聞きもしねぇ。助けさせてもらう。」
俺は苦しげな言い訳をした。だが、そんな言い訳は通用するとは最初から思っていない。
「ふざけないでくれるかなー?ちゃんとルールに則ってくれないと──」
「──じゃあ、俺がナードに勝ったらMerlinは見逃せ。それでどうだ。」
だから、俺は命をかけて、勝てば確実に救える方法を提案した。
「なっ………そんなの許されるわけが──」
「俺はいいぞ。クウガ、お前もいいだろ?」
ナードはその案に賛成してくれた。クウガと呼ばれた男は、呆れたような表情をしてから、いいよ、と言った。
「ただし条件がある。俺がお前に勝てばお前も死だ。分かったか?」
流石に、なんの条件もなしに案を提示したわけではなかったので、素直に了承した。
「よし………なら、2人は観客席に戻っていろ。真剣勝負だ。ズルをしようとするなよ、クウガ」
ナードはクウガに念を押すと、クウガを持ち上げ観客席まで飛ばした。
「じ、じゃあ、始め!」
クウガは気を取り直して、合図をした。
さてナードさんよ、悪いけど……俺は今は手加減できそうにないんだ。
「……ふんっ!」
ナードはいつの間にか後ろに回り込み、剣を振り上げていた。
もちろん、俺はそのまま受けた………わけでもなく。
その攻撃を受け流した。
「……なぁ……巫山戯ふざけた結果がこれかよ……マーリンを………」
俺は憤っていた。
大切な人が傷つけられて。
大切な人が殺されかけて。
憤っていた。
しかしそれは相手にではない。相手にももちろん憤りはあるが、それはまだ微細びさいである。
「マーリンを殺そうとしたやつがこの程度かよ!なんだよ!結局──」
その怒りはマーリンにでもない。
「──結局俺の判断ミスかよ!なにやってんだよ!俺は………マーリンを……奈緒を見殺しにしようとしてたのかよ……!」
俺に対して怒っていたのだ。
流石に、それは馬鹿だろうと。
ナードはずっと剣撃を続けてはいるが、すべて受け流していた。
「──もういいよ、お前。」
俺は憤り混じりの声で、そう言った。瞬間、ナードの体が吹き飛んだ。真上に。
「ぐおっ………!」
ナードはなす術なくただ飛ばされているだけだった。
そして俺は………追撃を始めた。
「ぐあっ、がふっ、げふっ…………がぁっ……!」
4発ほど。追撃をしたが、流石のガタイのよさ、耐久力はあった。
しかし、それでも大怪我は負っていた。それどころか、もはや動く気すらないかのように項垂うなだれていた。
「なぁ………お前らは人を殺そうとしたんだ……殺される覚悟はあったんだよな?」
俺はそう言うと、ナードに近づき、剣を振り上げた。
「ま、待ってくれ!僕達は」
「問答無用だ。お前達は、してはならないことをした……」
止めるクウガの叫びを否定し、俺はナードに対して見据えた。
「は、ハーデスだめ!」
俺が振り下ろそうという時、マーリンが叫んだ。
しかしもう遅い。剣は振り下ろされた。
その先は………壁だった。
「………嘘だよ。やらない。やったらお前らと同等だ。犯罪者だ。そんなふうにはなりたくねぇ。」
俺はそう言うと、剣を引き抜いた。
「だけど、賭けには俺が勝った。約束通り、マーリンは見逃してもらう。」
俺はそう言うと、マーリンを呼んだ。
俺はふたりを見据えて、この場から去ろうとしていた。
あの声が聞こえるまでは。
「おや?もう行かれるのですかな?」
その声の主は………このゲームの主催者──時計うさぎだった。
「ここで一つ、悲報が。あなたのご学友の2人が、こちらに来ようとしていますよ。」
「なっ……どういう事だそれは!」
「言葉通りの意味でございます。ほら、早く行かないと二人とも死んでしまいますよ。」
俺はその言葉を最後まで聞く前に走り出そうとしていた。しかし、それはナードによって阻まれた。
「んだよ!行かせろよ!」
しかし、ナードはかたくなに離さなかった。
「………俺が………飛ばしてやろう。」
ナードはそう言うと、俺とマーリンを掴み、振りかぶった。
「友達を助けてこい!」
ナードは俺たちを投げた。
確かに速かったが。
壁とかを無視していくのでめちゃくちゃ痛かった。

時は遡って数分前。ハーデスがクウガに勝った頃だった。
「私も行きたい。古川の力になりたい!」
と、祢々ねねが言った。
そして祢々は、崖の上に立った。
「待って。」
そんな祢々を呼び止める声があった。
茉華まかだった。
茉華は立ち上がり祢々に近づいた。
祢々を止めてくれるのだろうか。そうみんなは期待した。しかし、茉華の発言は完全に期待を裏切るような言葉だった。
「私も行く。」
そう言ったのだ。
彼女達に何が出来るのか知らない。だが、行きたいと言った。
その言葉を聞き、私……時計うさぎは、歓迎の笑を零した。

「よいしょっと…………やった、降りれた!」
祢々はそう言うと、はしゃぐ子供のように飛び跳ねていた。
「その程度ではしゃぐことじゃない。」
そう言ったのは茉華だった。
2人が下に降り立つと……その2人を歓迎してくれたのは魔物だった。
「ありゃりゃ、これは……危険かな?」
2人はピンチになっていた。
しかし、あまり動かなかった。そして、魔物はふたりを囲った。
だが。
「そこでぼーっとされると困るんだけど、とりあえず逃げるなりしてくれよ」
唐突に男の声に怒られた。

あれ?二人共何大人しく突っ立ってんの?
ナードに投げられた俺達は、すぐに校舎についた。
そしてそこで見た光景は。
降り立ったふたりを囲む魔物。そこまではいい。
平然とただ突っ立っているだけの2人………おかしいだろ。
「「逃げなよ!?」」
思わずマーリンと一緒にツッコンでしまった。
だがまぁ、仕方ない。戦うことをできない人を助けるのは、戦える人だけだ。
俺は2人に逃げるよう言うと、周りにいる魔物に切りかかった。
そして、穴の入口には。時計うさぎがいた。
(何であいつがいるんだ?)
俺は疑問を抱えながらも、魔物を倒すことを優先した。
数分後、魔物を一掃した俺は、二人の元に集まった。
「あぁ、ご安心を。あなた方の持っているような武器をお渡ししているだけでございます。」
時計うさぎはその言葉通り、武器を渡していた。
祢々には弓を、茉華には短刀を渡していた。
「それでは、おふたりのお名前を………ハーデス様、お決めください。」
「え!?俺が決めんの!?その人が決めるんじゃないの!?」
「もうその方が手っ取り早いでしょう。早く。」
俺は仕方なく言う通りに名前を決めた。
「じゃあ、祢々がRyuneで、茉華がCrenaiで。」
「リューネとクレナイでございますね。いい名前です。では、4人とも、ご武運を。コロッセウムまで飛ばしましょう。」
時計うさぎはそう言うと、姿を消した。
途端、俺達は体が浮く感覚に苛まれ、次の瞬間にはコロッセウムの中にいた。
「おかえり。後から来た御二方は僕達の試練を受けてもらうよ。その間残ったふたりは自由にしてて。」
そして、俺達には、二人の仲間が増えた。

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