その少女は求む~私はしたいことしかしません~
そう思いたかった
「おぬし、ちと聞きたいんじゃが年はいくつじゃ?」
その何気ない質問に私は絶句した
「えっ……もう覚えてない。わたし、何歳なんだろ。でもそんなに長く生きてないと思うよ」
外見少女中身おば…年よ…賢者のように知識を蓄えたエルミアは「そうか」とだけ言いあごに手を当て考える
しばらくして考えがまとまったのかエルミアはしっかりとシイナの目を見て言う
「おぬしはその外見でおそらく何百年と生きているのだろう、そしてその気配は今までで培ってきた能力があらわれたもの」
そこで一旦区切り一言添える
「…神ではないか」
それは違うとシイナはすぐに思ったがそう言うことはできなかった
ゆっくりと、首が折れたように下を向き何も言えず図星を指されたように固まってしまった
「…そうか、神、か」
「……えっ…?……」
声を上げ呆然としたのはエフィルナだった
あの惨状を見てしまったエフィルナにはとても思い至らないものだったからだ
そして顔を上げたシイナを見てエフィルナは叫んだその光景を見てセルリスはエフィルナに駆け寄り直ぐ様エフィルナを抱えシイナから遠ざかるそして護衛騎士がシイナとセルリス、エフィルナ、エルミアとの間に入る馬車の中が広いからできる芸当だ
「私は神じゃないの、私は…私はひと、でありたかった」
無機質とまでは言わないがそれでも充分感情のこもっていない声で答えた
まるで三日月を傾けたような口と見開かれた真っ赤な目でエルミアを見ながら
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