フェンリル
酒は男の嗜み
火虎「はぁ…」
桜木「どうしたんだ?女にガキでもできたか?」
火虎「俺の年齢だったら喜んでるよ。厄介なことになったんだよ。この馬鹿。」
火虎と桜木は食堂で夜食を食べていた。
火虎「我々の行動をCIAに感知された。」
桜木「ケネディ暗殺に関与したとされる…」
火虎「それはFBIだ馬鹿。いい加減にその馬鹿頭なんとかしろよ。頭が痛くなる。」
火虎はタバコをくわえて火をつけた。
火虎「CIAのパラミリ連中が恐らくここを襲撃する。お前もいつでも出れるようにしておけ。」
桜木「そいつら強いのか?」
火虎「さっきいたヤツらよりも強いぞ?」
桜木「本当か!?そいつぁめでたい!!」
火虎「全く、何がめでたいんだか。」
大和「何してるんや?」
食堂に大和が入ってきた。
相変わらず悪人みたいな目付きをしている。
火虎は大和に枝吉に言われたことを伝えた。
大和「なるほど、CIAか。なんであんな所に目つけられたんか知らんけどあれをSADが血眼になって奪還しようとしとるってことやな。」
火虎「そうだ、この話をフェンリルフォースの戦闘幹部に報告するように言われたが桜木に言っても埒が明かないんだよ。」
大和「最終学歴小学校の馬鹿だからな。」
桜木「中学行ってたし!!」
大和「入学式と卒業式しか行ってない奴が何言ってやがる。」
【2037年、場所不明】
???「桜木剣、軍設立以前は多数の指定暴力団の事務所に単身突撃し、無傷で帰ってきた。『吸血血桜』の異名を持つ。
大和宏、元建築関係者、解体事業を行っていたため爆発物の取り扱いに長ける。
火虎忠影、元暴走族の現在フェンリルフォース隊長。通称『戦場を歩く火薬庫』。尋常じゃない量の武器を背負って戦場を生き抜いてきた。
どいつもこいつも特殊部隊経験なしのド素人じゃない。
なんでこいつらにあの部隊が敗北したの?」
???「ボス、それは全くの謎です。」
???「まあいい、こいつらがあの連中と戦闘を行ったおかげで、連中は兵力を少なからず失ったわ。」
???「ボス、フェンリルフォースはどうするのですか?」
???「邪魔になるなら排除しろ、しかし奴らに邪魔する意志がないなら放っておいてかまわん。」
【2034年、飛騨、森山町】
志礼「ここが君の家?」
時雨「そうよ、ここが私の家なの。大きいでしょ?」
志礼は時雨と知り合い、一晩だけ泊めてもらうことになった。
そして時雨の家に案内されたが、志礼は驚きを隠せなかった。
時雨の家は爆発地点の大きな敷地の家だった。
志礼「まさか、こんなところに泊まるなんて。」
時雨「ようこそ、目白家へ。」
志礼「お邪魔します。」
戸惑いながらも志礼は家に入った。
大きな家だった。
中は本当に広くて、平屋とは思えないくらいの大きさだった。
時雨「ねえ、せっかく知り合ったんだから敬語で話すのは止めない?」
志礼「え、わかった。」
そんな話をしているうちに志礼はとある部屋に案内された。
志礼「この部屋…」
時雨「私の部屋よ?」
志礼「俺は空き部屋でいいって…」
時雨「今日は使えないの、夜中に父が帰ってくるから。」
志礼「町長さんか。」
時雨「本当は帰ってこない予定なんだけど。」
志礼は時雨の顔を見て何かを察知したがあえて何も言わなかった。
志礼「……」
時雨「ねぇ、貴方はどうしてここへ来たの?」
志礼(参ったな、本当のことは言えないが、俺が軍人ってことはとっくにバレてるし。)
志礼「訓練中にはぐれたんだよ。」
時雨「へぇ〜、どんな訓練?」
志礼「山の中に3ヶ月こもってリアルな山岳戦を想定した戦闘訓練。」
時雨「人を殺したことあるの?」
突然のヘビーな質問に志礼は一瞬だけ固まってしまったが、すぐに返答した。
志礼「あ、あるわけないじゃないか。」
時雨「嘘ついても無駄よ。」
志礼「!?」
また志礼は驚いて固まってしまった。
時雨「実はね、私のお兄ちゃんも人を殺したの。すごく優しいお兄ちゃんだったけど人を殺してから目付きが悪くなっちゃったの。貴方のあの目はお兄ちゃんと同じ目よ。」
志礼「……」
時雨「貴方はとても優しいのに自分をあえて悪く見せようとしているように見えるわ。」
志礼「なんの事か分からないな。」
志礼は気づかれないように俯いた。
そもそも会ったばかりで部屋に案内されること自体がおかしいと志礼は感じていた。
性に興味がないため、志礼からは童貞感が漂わない。
時雨「本当のことを言ってみて?」
志礼「……。」
時雨の問を無視していると時雨は志礼をずっと見つめ続けていた。
志礼「……。」
時雨「……。」
志礼「……。」
時雨「……。」
志礼「わかった話すよ、俺は人を殺した、高校時代に人を殺して死刑宣告を受けていた!でも牢獄にぶち込まれてから2年で国防軍の兵力増強のために釈放されて軍に入った!」
時雨「やっぱり、私、昔からそういうのを見る目はあるの。でも、この目なんてあっても無駄なものよ。」
志礼「人間の体に無駄なものは無いだろ、あったとしても男の乳首だけだ。」
時雨「ふふっ、やっぱり貴方面白いわね。」
志礼は笑われたことを少し変に思いながらもこれでいいと言い聞かせた。
【2037年、北海道基地、食堂】
桜木「さぁて、問題で〜す。イエス様は何をもっていらっしゃるでしょ〜か。」
大和「ひっく、カルカノライフル。」
火虎「バカヤロー、イエス様はイスラエル人だ、ガリルに決まってるぜ。ひっく。」
桜木「ざんねぇーん。正解はジェリコ941でしたァー。」
国防軍の3人は完全に酒が入っていた。
なぜなら次の日は非番だからだ。
3人は相変わらず馬鹿のような話で盛り上がっている。
結局、酒が入れば誰でも桜木と変わらなかった。
火虎「はぁ、AK47は何丁生産されたでしょうか?」
九十九「大変です!!隊長!!」
火虎「なんだぁ?人面機関車が攻めてきたのか?」
九十九「うわっ酒臭っ、本部からの入電です。パラミリが今回の奇襲の報復を計画していると情報が入りました!!」
しかし火虎は動揺しなかった。
既に枝吉に聞いていたからだ。
火虎「知ってるぜ?何か問題でも?」
九十九「それが、パラミリの中にブラックリストの1人が。」
火虎「なんだって?データは。」
火虎の表情が一気に変わった。
九十九が火虎に写真を渡すと火虎の目は鋭くなった。
火虎「こいつは厄介だな。本名、アリア・シャリヤ・ブル。2018年に戦争犯罪を犯してデルタフォースを不名誉除隊。その後はCIAにスカウトされてPOOとなった。」
桜木「女か?」
火虎「正解、女だ。」
相変わらず桜木は酒を飲み回している。
大和「で?そのアリア・バリア・デブとか言う奴のチャカは?」
火虎「恐らくはSCAR系だろう。特殊部隊に従軍していたから我々素人の動きは読まれるはずだ。」
火虎は酒を飲むのをやめて司令官室に戻っていった。
桜木「どうしたんだ?女にガキでもできたか?」
火虎「俺の年齢だったら喜んでるよ。厄介なことになったんだよ。この馬鹿。」
火虎と桜木は食堂で夜食を食べていた。
火虎「我々の行動をCIAに感知された。」
桜木「ケネディ暗殺に関与したとされる…」
火虎「それはFBIだ馬鹿。いい加減にその馬鹿頭なんとかしろよ。頭が痛くなる。」
火虎はタバコをくわえて火をつけた。
火虎「CIAのパラミリ連中が恐らくここを襲撃する。お前もいつでも出れるようにしておけ。」
桜木「そいつら強いのか?」
火虎「さっきいたヤツらよりも強いぞ?」
桜木「本当か!?そいつぁめでたい!!」
火虎「全く、何がめでたいんだか。」
大和「何してるんや?」
食堂に大和が入ってきた。
相変わらず悪人みたいな目付きをしている。
火虎は大和に枝吉に言われたことを伝えた。
大和「なるほど、CIAか。なんであんな所に目つけられたんか知らんけどあれをSADが血眼になって奪還しようとしとるってことやな。」
火虎「そうだ、この話をフェンリルフォースの戦闘幹部に報告するように言われたが桜木に言っても埒が明かないんだよ。」
大和「最終学歴小学校の馬鹿だからな。」
桜木「中学行ってたし!!」
大和「入学式と卒業式しか行ってない奴が何言ってやがる。」
【2037年、場所不明】
???「桜木剣、軍設立以前は多数の指定暴力団の事務所に単身突撃し、無傷で帰ってきた。『吸血血桜』の異名を持つ。
大和宏、元建築関係者、解体事業を行っていたため爆発物の取り扱いに長ける。
火虎忠影、元暴走族の現在フェンリルフォース隊長。通称『戦場を歩く火薬庫』。尋常じゃない量の武器を背負って戦場を生き抜いてきた。
どいつもこいつも特殊部隊経験なしのド素人じゃない。
なんでこいつらにあの部隊が敗北したの?」
???「ボス、それは全くの謎です。」
???「まあいい、こいつらがあの連中と戦闘を行ったおかげで、連中は兵力を少なからず失ったわ。」
???「ボス、フェンリルフォースはどうするのですか?」
???「邪魔になるなら排除しろ、しかし奴らに邪魔する意志がないなら放っておいてかまわん。」
【2034年、飛騨、森山町】
志礼「ここが君の家?」
時雨「そうよ、ここが私の家なの。大きいでしょ?」
志礼は時雨と知り合い、一晩だけ泊めてもらうことになった。
そして時雨の家に案内されたが、志礼は驚きを隠せなかった。
時雨の家は爆発地点の大きな敷地の家だった。
志礼「まさか、こんなところに泊まるなんて。」
時雨「ようこそ、目白家へ。」
志礼「お邪魔します。」
戸惑いながらも志礼は家に入った。
大きな家だった。
中は本当に広くて、平屋とは思えないくらいの大きさだった。
時雨「ねえ、せっかく知り合ったんだから敬語で話すのは止めない?」
志礼「え、わかった。」
そんな話をしているうちに志礼はとある部屋に案内された。
志礼「この部屋…」
時雨「私の部屋よ?」
志礼「俺は空き部屋でいいって…」
時雨「今日は使えないの、夜中に父が帰ってくるから。」
志礼「町長さんか。」
時雨「本当は帰ってこない予定なんだけど。」
志礼は時雨の顔を見て何かを察知したがあえて何も言わなかった。
志礼「……」
時雨「ねぇ、貴方はどうしてここへ来たの?」
志礼(参ったな、本当のことは言えないが、俺が軍人ってことはとっくにバレてるし。)
志礼「訓練中にはぐれたんだよ。」
時雨「へぇ〜、どんな訓練?」
志礼「山の中に3ヶ月こもってリアルな山岳戦を想定した戦闘訓練。」
時雨「人を殺したことあるの?」
突然のヘビーな質問に志礼は一瞬だけ固まってしまったが、すぐに返答した。
志礼「あ、あるわけないじゃないか。」
時雨「嘘ついても無駄よ。」
志礼「!?」
また志礼は驚いて固まってしまった。
時雨「実はね、私のお兄ちゃんも人を殺したの。すごく優しいお兄ちゃんだったけど人を殺してから目付きが悪くなっちゃったの。貴方のあの目はお兄ちゃんと同じ目よ。」
志礼「……」
時雨「貴方はとても優しいのに自分をあえて悪く見せようとしているように見えるわ。」
志礼「なんの事か分からないな。」
志礼は気づかれないように俯いた。
そもそも会ったばかりで部屋に案内されること自体がおかしいと志礼は感じていた。
性に興味がないため、志礼からは童貞感が漂わない。
時雨「本当のことを言ってみて?」
志礼「……。」
時雨の問を無視していると時雨は志礼をずっと見つめ続けていた。
志礼「……。」
時雨「……。」
志礼「……。」
時雨「……。」
志礼「わかった話すよ、俺は人を殺した、高校時代に人を殺して死刑宣告を受けていた!でも牢獄にぶち込まれてから2年で国防軍の兵力増強のために釈放されて軍に入った!」
時雨「やっぱり、私、昔からそういうのを見る目はあるの。でも、この目なんてあっても無駄なものよ。」
志礼「人間の体に無駄なものは無いだろ、あったとしても男の乳首だけだ。」
時雨「ふふっ、やっぱり貴方面白いわね。」
志礼は笑われたことを少し変に思いながらもこれでいいと言い聞かせた。
【2037年、北海道基地、食堂】
桜木「さぁて、問題で〜す。イエス様は何をもっていらっしゃるでしょ〜か。」
大和「ひっく、カルカノライフル。」
火虎「バカヤロー、イエス様はイスラエル人だ、ガリルに決まってるぜ。ひっく。」
桜木「ざんねぇーん。正解はジェリコ941でしたァー。」
国防軍の3人は完全に酒が入っていた。
なぜなら次の日は非番だからだ。
3人は相変わらず馬鹿のような話で盛り上がっている。
結局、酒が入れば誰でも桜木と変わらなかった。
火虎「はぁ、AK47は何丁生産されたでしょうか?」
九十九「大変です!!隊長!!」
火虎「なんだぁ?人面機関車が攻めてきたのか?」
九十九「うわっ酒臭っ、本部からの入電です。パラミリが今回の奇襲の報復を計画していると情報が入りました!!」
しかし火虎は動揺しなかった。
既に枝吉に聞いていたからだ。
火虎「知ってるぜ?何か問題でも?」
九十九「それが、パラミリの中にブラックリストの1人が。」
火虎「なんだって?データは。」
火虎の表情が一気に変わった。
九十九が火虎に写真を渡すと火虎の目は鋭くなった。
火虎「こいつは厄介だな。本名、アリア・シャリヤ・ブル。2018年に戦争犯罪を犯してデルタフォースを不名誉除隊。その後はCIAにスカウトされてPOOとなった。」
桜木「女か?」
火虎「正解、女だ。」
相変わらず桜木は酒を飲み回している。
大和「で?そのアリア・バリア・デブとか言う奴のチャカは?」
火虎「恐らくはSCAR系だろう。特殊部隊に従軍していたから我々素人の動きは読まれるはずだ。」
火虎は酒を飲むのをやめて司令官室に戻っていった。
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