100回目の勇者人生〜俺の頭の中ではこんなにも《ゆるい転生物語》が繰り広げられている。

しみずん

31話 村長謎解き編、謎追加編

 村長様から御時間を頂き空っぽの頭をフルフル、フル回転させて状況を理解しようと試みていた。(空っぽなので何も回転していない事にやっと気付いた)

「村長様? お久しぶりにおステータスなど、ご確認してみませんか? でございます」
 
「なんじゃその変な喋り方は? 久し振りで緊張しておるのかのう? 相変わらず面白い勇者殿じゃ、ホッホッホッ! ステイタスさんや!」 

 見慣れた画面が表示される。

――――――――――

世界を創造せし悠久の賢者ガウスの子孫そんちょう

 Lv     51
 HP     273/273
 MP     ――――
 職業 村長
 装備 最長老の杖 
    守りのクリスタル 
    身避けの服
    身避けの靴
    身避けのバンダナ
 状態 普通

――――――――――

「ふふふ……そうかそういう事か」

 まだ謎を追加する所を見ると、やはり簡単には理解させては貰えないか。

 どうしよう? どこから攻めれば……ええい、まずはジャブからだ。

 過去の村長様のステータスを思い出す――確か武器は《長老の杖》だった筈だが……《最長老の杖》に変更されている。これは?

「村長様? 武器が変わったようですけれど、お替えになりました?」

「いんや? 替えておらんよ……。ああいや、変わったのかのう?」

「と、仰いますと?」

「勇者殿と別れてちょうど一週間経ったぐらいかのう……何か杖の所に文字が出ておって、何じゃったかのう? ああ、そうじゃ『アップルデートしますか?』じゃったかのう」

 おそらく『アップデート』の事だろうが……。アップデート? なんだそれ? 魔法の一種か?

「それでよく分からんかったから……文字の所を触ってみたら杖が光りだしてのう、なんとなく変化したようじゃったよ」

『ホッホッホッ!』と笑う村長を見て、何らかの武器の特性が働いたという事で俺は納得した。

「ふむ。俺もまだまだ知らない事が沢山あるようだ」

 で。MPが『――』になってる件だけど……。

「村長様? このMPの所の『――』なんですけれど……」

「ああそうじゃ、そうじゃ! 楽しみにしておったのに、おかしくなってしまったんじゃ」

「おかしく……とは?」

「レベルが上がるにつれて数字が増えるじゃろ? 次のレベルでMPが1000になるのう! と、楽しみにしておったんじゃが……なんと『――』これになったのじゃ。残念無念じゃよ。教会で治して貰えないか聞いてみたがダメじゃった……」

「MPが次で1000って……」

 やっぱりMPの上昇が異常だ……。と言う事は今のMPは1000以上で測定不能という事……?

「ふむ。規格外の潜在能力という事で、何とか飲み込める事柄だ」

 ……しかし、参ったな……。

「村長様、大変です!」

「お? なんじゃ、なんじゃ?」

「まさか謎解き編で、更に謎を追加されるとは正直思わなかったので、お腹いっぱいになっちゃいました……」

「おお、ゆっくりで構わんよ。ホッホッホッ!」

「ちょっと胃薬草を取ってくるんで、待ってて下さい!」

 俺は混乱する頭で、涙目になりながら胃薬草を探して走り出した!



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