100回目の勇者人生〜俺の頭の中ではこんなにも《ゆるい転生物語》が繰り広げられている。
25話 改めて村長の為に
人生、この世に生を受けて自分がやりたい事を見つけ、それを成し遂げる為の道のり。また後世に伝え残す為の道のり。
生きてるって幸せ! 生きてるって最高! 当たり前の事が本当に幸せで、有り難く、嬉しい。
生きる喜びを噛み締めていると。
「兄貴! どこ行ってたの? 何してたの?」
「心配したんですよ!? もうっ」
凄いな……。全部なかった事になってる。それほどまでに武器に侵蝕されているのか? 早く何とかしてあげないと。(無理に武器を取り上げようとすると暴れるので下手な事は出来ないが……)レベルを上げようにも、二人がこんな状態じゃあ戦闘中になにされるか解らない、どんなに頑張っても戦いの最中に面倒みれるのはどちらか一人だけだ。つまり、二人のレベル上げには相棒が必要だ。
――村長の存在が。
村長、あれから随分日が経つけど元気かな? 今から村長の上級装備を購入して帰るから待っててね!
しかし困った事に、あのぼったくり神父のせいで持ち金が252Gしかなく、まともな装備が整えられない。お金を稼ごうにも二人がいたんじゃモンスターと戦えない、かといって二人から目を離す事も出来ない。どうすりゃいいんだ……。
持ち物を――売るか!
「アイテーム!」
言い方を変える事で飽きるのを予防している。
アイテムの一覧が表示される。
――――――――――
魔星に墜つ暗黒王の悪夢
薬草、薬草、薬草
毒消し草
――――――――――
絶対呪われてるよね……村長の武器、クセが凄い。村長まで呪われたらさすがにやばいけど、村長はそこそこレベルが上がってる筈だから呪いは大丈夫かな……。
しかし伝説の武器クラスの代物を売るのも、勿体ない気が……。どうしたものか……。
「まあいいや! 売っちゃえ!」
今回の旅は今までと違う事をしよう! 変化があった方が楽しいに決まってる。
と言うわけで、二度目の来店である。俺は入り口から顔だけを覗かせ、看板娘の可愛い子ちゃんに謝罪する。
「あの……さっきはごめんなさい。事故とはいえとんでもない事をしてしまって……」
「――あっ! あの時の!? 私の方こそ、ごめんなさい! ビックリしてつい手が出てしまって……。その……大丈夫ですか?」
「もちろん大丈夫です! 少し眠かったんで棺桶で寝てただけですよ」
「お優しいんですね……ありがとうございます」
「そんなそんな……。えっと、じゃあ、あの。まずは品物を買い取って欲しいのですが……」
可愛い子ちゃんは店長を呼んで高額査定になるように取り計らってくれて、結果。
「ふうむ、確かに凄いな。今まで見た事もないから相場では値が付けられん。だが、商人の勘からして……100000Gでどうだ?」
「うん。それでお願いします」
結果100000Gでの買取となった。なので可愛い子ちゃんのオススメしてくれた村長と少年とお嬢ちゃん用の品物を全て買取って、更に余ったお金で薬草をたくさん買ってから最後に謝罪と感謝を伝えて店を出た。
伝説級の武器は失ったが上級の装備品一式を手に入れる事が出来た。まずは買ったばかりの装備品を少年とお嬢ちゃんに身に付けさせてみる。二人とも胸当てやローブ等の軽装備品ばかりだが、それでも全体的にしっかりとした頼もしい見た目となった。(低レベルなのに上級装備品を身に付けているアンバランス感が堪らなく面白い)
「さて……」
皆の装備品はこれで揃った、大抵のモンスターの攻撃からも身を護れるだろう。さあ、帰ろう――待ちに待った村長の所へ。
因みに俺の装備は後々、タダで手に入るから無理して買う必要はない。仲間最優先だ。なにせ今回の旅は《村長・街の少年・木こりの娘》という異色のパーティー構成となっている為、安全第一の作戦を貫くつもりだ。ダメ勇者に見えるかもしれないが、ちゃんと考えてんだぜ?
「かっこいいだろう?」
誰に向けた台詞なのかは知らないが、誰かの胸に会心の一撃が決まったようだ。
生きてるって幸せ! 生きてるって最高! 当たり前の事が本当に幸せで、有り難く、嬉しい。
生きる喜びを噛み締めていると。
「兄貴! どこ行ってたの? 何してたの?」
「心配したんですよ!? もうっ」
凄いな……。全部なかった事になってる。それほどまでに武器に侵蝕されているのか? 早く何とかしてあげないと。(無理に武器を取り上げようとすると暴れるので下手な事は出来ないが……)レベルを上げようにも、二人がこんな状態じゃあ戦闘中になにされるか解らない、どんなに頑張っても戦いの最中に面倒みれるのはどちらか一人だけだ。つまり、二人のレベル上げには相棒が必要だ。
――村長の存在が。
村長、あれから随分日が経つけど元気かな? 今から村長の上級装備を購入して帰るから待っててね!
しかし困った事に、あのぼったくり神父のせいで持ち金が252Gしかなく、まともな装備が整えられない。お金を稼ごうにも二人がいたんじゃモンスターと戦えない、かといって二人から目を離す事も出来ない。どうすりゃいいんだ……。
持ち物を――売るか!
「アイテーム!」
言い方を変える事で飽きるのを予防している。
アイテムの一覧が表示される。
――――――――――
魔星に墜つ暗黒王の悪夢
薬草、薬草、薬草
毒消し草
――――――――――
絶対呪われてるよね……村長の武器、クセが凄い。村長まで呪われたらさすがにやばいけど、村長はそこそこレベルが上がってる筈だから呪いは大丈夫かな……。
しかし伝説の武器クラスの代物を売るのも、勿体ない気が……。どうしたものか……。
「まあいいや! 売っちゃえ!」
今回の旅は今までと違う事をしよう! 変化があった方が楽しいに決まってる。
と言うわけで、二度目の来店である。俺は入り口から顔だけを覗かせ、看板娘の可愛い子ちゃんに謝罪する。
「あの……さっきはごめんなさい。事故とはいえとんでもない事をしてしまって……」
「――あっ! あの時の!? 私の方こそ、ごめんなさい! ビックリしてつい手が出てしまって……。その……大丈夫ですか?」
「もちろん大丈夫です! 少し眠かったんで棺桶で寝てただけですよ」
「お優しいんですね……ありがとうございます」
「そんなそんな……。えっと、じゃあ、あの。まずは品物を買い取って欲しいのですが……」
可愛い子ちゃんは店長を呼んで高額査定になるように取り計らってくれて、結果。
「ふうむ、確かに凄いな。今まで見た事もないから相場では値が付けられん。だが、商人の勘からして……100000Gでどうだ?」
「うん。それでお願いします」
結果100000Gでの買取となった。なので可愛い子ちゃんのオススメしてくれた村長と少年とお嬢ちゃん用の品物を全て買取って、更に余ったお金で薬草をたくさん買ってから最後に謝罪と感謝を伝えて店を出た。
伝説級の武器は失ったが上級の装備品一式を手に入れる事が出来た。まずは買ったばかりの装備品を少年とお嬢ちゃんに身に付けさせてみる。二人とも胸当てやローブ等の軽装備品ばかりだが、それでも全体的にしっかりとした頼もしい見た目となった。(低レベルなのに上級装備品を身に付けているアンバランス感が堪らなく面白い)
「さて……」
皆の装備品はこれで揃った、大抵のモンスターの攻撃からも身を護れるだろう。さあ、帰ろう――待ちに待った村長の所へ。
因みに俺の装備は後々、タダで手に入るから無理して買う必要はない。仲間最優先だ。なにせ今回の旅は《村長・街の少年・木こりの娘》という異色のパーティー構成となっている為、安全第一の作戦を貫くつもりだ。ダメ勇者に見えるかもしれないが、ちゃんと考えてんだぜ?
「かっこいいだろう?」
誰に向けた台詞なのかは知らないが、誰かの胸に会心の一撃が決まったようだ。
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