外れスキルのお陰で最強へ 〜戦闘スキル皆無!?どうやって魔王を倒せと!?〜
第123話 腹を括ります
 2人を家に上げ、1つのソファに3人で座るという、何とも妙な状況下で、詳しく話を聞いたエーリカは、腕を組み、難しい顔をする。
「なるほどなるほど。つまり2人は、私を差し置いて、イチャイチャしてたっていう事で、良いのかしら?」
 そして、暫く無言を貫いた後、漸く口を開いたエーリカは、そう結論付けた。
 自分の事なのに、話を聞くとあら不思議。どう頑張っても、恋人同士の惚気を聞かされてるようにしか、思えなかったのだ。
「いや、別にイチャイチャはして、いえ、すみませんでした。」
 何とか否定しようとするが、途中でエーリカに睨まれてしまい、謝る事しか出来なくなる。
 好きだと告白し、キスしたのにも関わらず、保留にして欲しいと言われ、挙句にその舌根も乾かぬ内に、別の女とキスしまくったのだ。責めたくなるのも、無理はないだろう。
「それでサトシは、どうするつもりなの?」
 少しお怒りの様子のエーリカに、問い詰められる。
 この時点で、少ししか怒ってない事に、聡は気付くべきであったが、体験した事のない修羅場のせいで、普段よりも察しが悪くなってしまっている。
「え〜っと、まずは、俺の来歴を全て聞いてもらえるかな?」
「来歴を?」
「うん来歴。出生から今に至るまで。」
 ここまで来たら、腹を括って、全てを打ち明ける事にした聡。
 咳払いを一つしてから、口を開く。
「まず俺は、異世界の地球の、日本という国に産まれました。」
 ここで、スマホを取り出して、地図アプリを開き、地球の全体像を見せた後、日本を拡大していく。
「え、な、何この綺麗な絵は!?」
 スマホの画面を覗き込み、驚愕するエーリカ。フラウも同様に驚いているようだ。
「これが地球という星。球形の理論とかは、今は割愛するけど、俺はここで産まれ育ったんだ。21歳まで。」
「う、うん。取り敢えずは、ここが聡の生まれ故郷なのね。理解したわ。」
「総人口は約77億人。国家は197カ国。そんな中の、総人口数約1億2000万人で第10位の、日本という国で産まれたんだ。」
「す、数字が大きすぎます…。」
「話を続けて…。」
 ベルクフリートの人口が、約1万1000人である為、その規模感の違いは丸分かりだろう。
「そこで、学生をしていたんだ。こっちでは、18歳以上の学生は、あんまり居ないけど、日本だと結構居たね。」
「学生を…。」
「法律を専門的に学んでたね。ま、それは兎も角、夏休み中に、急に召喚の魔法陣に引き込まれたかと思ったら、目の前に魔王トイフェルが居たんだ。」
「へ〜、魔王…はい!?魔王トイフェルが目の前に居たの!?」
「えぇ!?」
 自分で言っといて何だが、『召喚されたら、目の前に魔王が居ました』とか、頭のおかし過ぎる展開だろう。きっと筆者は、ひねくれてて、頭のネジがぶっ飛んだ、阿呆なんだろう。
「んで、何やかんやあって、300年で魔王トイフェルを討伐した俺は、桁違いのステータスを手に入れて、3週間くらい前に、この世に解き放たれたって感じだな。」
「ま、魔王を倒した?サトシは勇者様なの!?」
「い、いや、勇者では無いと思う。少なくとも俺はそう思ってるし、称号とかには無いし。」
「あ、そういえばそうだったわね。」
 以前見た聡のステータスを思い出し、エーリカは納得したようだ。
 聡の隣で大人しくしてるフラウは、さっきから目を白黒させており、話に着いていけてない。
「んで、ここからが本題何だけど。」
「うん。」
 聡はゴクリと唾を飲み込んでから、口を開く。
「まず俺の称号にある、【亜神】の効果何だけど、人に強い感情を、懐かれやすくなるって効果何だけど、そのせいで、エーリカからの気持ちを素直に受け取れなかった。」
「…強い感情を懐かれやすくなるんでしょ?なら、感情の種類の指定は無いじゃない。だから、私はサトシを好きになる要素が、少なからずあったって事よね?」
「そ、そうなるのかな?えっと、その件については、もう種族特性って事で、あんまり気にしない事にしたんだけど、もう1つ渋った理由があって。」
 感情の起こりには、何かしらのきっかけと要素が必要なので、聡がエーリカに好かれる要因が、そもそも潜在的にあったという事である。という事で、自分を無理矢理に納得させる事にした。
 そしてもう1つの理由を、話し出す。これは結構最低な話なので、自然と聡の背筋は伸びてしまう。
「うん。」
「えっと、近親者同士の血が濃くなると、エーリカはどうなると思う?」
「えっと…どうなるの?」
「詳しい理論は省くけど、障害を持った子孫が誕生しやすくなるんだ。身体が弱くなったりね。特に、貴族同士の近親婚とか、あれ、そろそろ限界を迎えるだろうね。」
「…。」
 この世界でも、財や地位の流出を避ける為の、貴族の近親婚は、それなりに頻繁に行われている。その為、例に挙げたのだが、どうやら少し思い当たる節があるようで、無言になってしまう。
「で、この世界の結婚観って、子を成す事が目的じゃん?で、気は早いけど、もしエーリカとの子供…恥ずいな。」
「そ、そこで言葉をつまらなせないでよ!恥ずかしいじゃない!」
 聡の我慢の限界がやって来て、顔を赤くしながら言葉を止めてしまい、真面目な空気感がぶち壊しになってしまったのだった。
「なるほどなるほど。つまり2人は、私を差し置いて、イチャイチャしてたっていう事で、良いのかしら?」
 そして、暫く無言を貫いた後、漸く口を開いたエーリカは、そう結論付けた。
 自分の事なのに、話を聞くとあら不思議。どう頑張っても、恋人同士の惚気を聞かされてるようにしか、思えなかったのだ。
「いや、別にイチャイチャはして、いえ、すみませんでした。」
 何とか否定しようとするが、途中でエーリカに睨まれてしまい、謝る事しか出来なくなる。
 好きだと告白し、キスしたのにも関わらず、保留にして欲しいと言われ、挙句にその舌根も乾かぬ内に、別の女とキスしまくったのだ。責めたくなるのも、無理はないだろう。
「それでサトシは、どうするつもりなの?」
 少しお怒りの様子のエーリカに、問い詰められる。
 この時点で、少ししか怒ってない事に、聡は気付くべきであったが、体験した事のない修羅場のせいで、普段よりも察しが悪くなってしまっている。
「え〜っと、まずは、俺の来歴を全て聞いてもらえるかな?」
「来歴を?」
「うん来歴。出生から今に至るまで。」
 ここまで来たら、腹を括って、全てを打ち明ける事にした聡。
 咳払いを一つしてから、口を開く。
「まず俺は、異世界の地球の、日本という国に産まれました。」
 ここで、スマホを取り出して、地図アプリを開き、地球の全体像を見せた後、日本を拡大していく。
「え、な、何この綺麗な絵は!?」
 スマホの画面を覗き込み、驚愕するエーリカ。フラウも同様に驚いているようだ。
「これが地球という星。球形の理論とかは、今は割愛するけど、俺はここで産まれ育ったんだ。21歳まで。」
「う、うん。取り敢えずは、ここが聡の生まれ故郷なのね。理解したわ。」
「総人口は約77億人。国家は197カ国。そんな中の、総人口数約1億2000万人で第10位の、日本という国で産まれたんだ。」
「す、数字が大きすぎます…。」
「話を続けて…。」
 ベルクフリートの人口が、約1万1000人である為、その規模感の違いは丸分かりだろう。
「そこで、学生をしていたんだ。こっちでは、18歳以上の学生は、あんまり居ないけど、日本だと結構居たね。」
「学生を…。」
「法律を専門的に学んでたね。ま、それは兎も角、夏休み中に、急に召喚の魔法陣に引き込まれたかと思ったら、目の前に魔王トイフェルが居たんだ。」
「へ〜、魔王…はい!?魔王トイフェルが目の前に居たの!?」
「えぇ!?」
 自分で言っといて何だが、『召喚されたら、目の前に魔王が居ました』とか、頭のおかし過ぎる展開だろう。きっと筆者は、ひねくれてて、頭のネジがぶっ飛んだ、阿呆なんだろう。
「んで、何やかんやあって、300年で魔王トイフェルを討伐した俺は、桁違いのステータスを手に入れて、3週間くらい前に、この世に解き放たれたって感じだな。」
「ま、魔王を倒した?サトシは勇者様なの!?」
「い、いや、勇者では無いと思う。少なくとも俺はそう思ってるし、称号とかには無いし。」
「あ、そういえばそうだったわね。」
 以前見た聡のステータスを思い出し、エーリカは納得したようだ。
 聡の隣で大人しくしてるフラウは、さっきから目を白黒させており、話に着いていけてない。
「んで、ここからが本題何だけど。」
「うん。」
 聡はゴクリと唾を飲み込んでから、口を開く。
「まず俺の称号にある、【亜神】の効果何だけど、人に強い感情を、懐かれやすくなるって効果何だけど、そのせいで、エーリカからの気持ちを素直に受け取れなかった。」
「…強い感情を懐かれやすくなるんでしょ?なら、感情の種類の指定は無いじゃない。だから、私はサトシを好きになる要素が、少なからずあったって事よね?」
「そ、そうなるのかな?えっと、その件については、もう種族特性って事で、あんまり気にしない事にしたんだけど、もう1つ渋った理由があって。」
 感情の起こりには、何かしらのきっかけと要素が必要なので、聡がエーリカに好かれる要因が、そもそも潜在的にあったという事である。という事で、自分を無理矢理に納得させる事にした。
 そしてもう1つの理由を、話し出す。これは結構最低な話なので、自然と聡の背筋は伸びてしまう。
「うん。」
「えっと、近親者同士の血が濃くなると、エーリカはどうなると思う?」
「えっと…どうなるの?」
「詳しい理論は省くけど、障害を持った子孫が誕生しやすくなるんだ。身体が弱くなったりね。特に、貴族同士の近親婚とか、あれ、そろそろ限界を迎えるだろうね。」
「…。」
 この世界でも、財や地位の流出を避ける為の、貴族の近親婚は、それなりに頻繁に行われている。その為、例に挙げたのだが、どうやら少し思い当たる節があるようで、無言になってしまう。
「で、この世界の結婚観って、子を成す事が目的じゃん?で、気は早いけど、もしエーリカとの子供…恥ずいな。」
「そ、そこで言葉をつまらなせないでよ!恥ずかしいじゃない!」
 聡の我慢の限界がやって来て、顔を赤くしながら言葉を止めてしまい、真面目な空気感がぶち壊しになってしまったのだった。
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