異能都市で、彼はなぜ異能を使わないのか?

鶉 夜宿

第20話

「………はあ~、………暇だな」

未は公園のベンチに腰を預けながら、青い空を見た。
 今日は、土曜日で学校が休みなために寮でゆっくりと寝ていたかったのだ。
 ここで、過去形は理由はこういう理由である。

「あっ、未さん、まっ、待ってましたか?」

向こうから、ルチェが未の元に走ってきたのを見て、未はベンチから立ち上がる。

「………いや、別に大丈夫です。それより随分ときれいな私服ですね」

「はぎゅっ!?………い、いえ、それほどでも………」

「?」

服を褒められ、顔を赤面させて顔を下に俯くルチェ。
 それもそうだ。
 ルチェの私服といえば、水色のワンピースに白いスカート、そして薄桜色のキャップという着こなしだ。
 これは、ルチェが祖父母からもらった私服なのだが、友達という存在がいなかったためにそれ深いタンスの中に眠っていたのだ。
 だが、こうして友達になれた未とここにはいない奈由香がいてこの服は着れているのだ。
 まあ、それはさておき、今日なぜ休日に二人でいるかといえば、それは昨日のことである。

………………………………………………………………………………

「お、お世話になります!?」

突如と未と奈由香の寮に大きいキャリアバックを転がしてやってきたルチェ。
 楳原によれば、ルチェは一人で寮の方を過ごしていたのだが、その寮がもう古く、そしてルチェだけしかその寮に住んでいなかった理由で取り壊されることになった。
 そして、移動先の寮がこの未と奈由香の寮らしい。
 なぜだが知らないのだが、未と奈由香の寮は他の寮より一回りスペースが異常に広いのだ。
 それに楳原は、まったく知り合いがいないより、知り合いがいた方が一番いいだろう、
とルチェのことを気遣ってくれて二人の寮に入れたのだと思う。
 まあ、ルチェが入ってきた途端、未のロリコンが爆発してしまい、今までにない発狂をしていたが………、それは触れないことにしておきしょう。
 話を続けますと、ルチェは日常品や服を買いたいと未に言い、今、現在に至るということである。

「………それにしても、わざわざなぜ待ち合わせる必要があったんですか?」

「い、いや、………その方がいいかなって」

顔を赤くして、声をだんだんと小声になっていくのがわかる。

「………それに、よく見たらルチェさん、髪ちょっとだけ前髪切りましたか?」

「そ、それは!? …………前髪が少し邪魔だったもので。
 ………そ、それより今日、奈由香さんは?」

ルチェは誤魔化すように、話の話題を変えて、未に質問をする。

「………ああ、奈由香さんなら今日、学校の人たちに決闘を申し込まれたっていうから休日なのに行きましたよ」

「た、大変なんですね………。Sランクの皆さんは。わたしはCランクなので、決闘なんて申し込まれたことなんてないですからね…………」

「…………それは、なんかすいません」

「い、いえ! さあ、行きましょうよ、デー……ごほん、お買い物へ!?」

「………今、なにか言いかけようとしてませんでしたか?」

「行きましょう!?」

目でさっきのことがなかったかのように、言い伝わってくるルチェの目に未は、ため息をつくのであった。

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弓矢 未(ゆみや あずみ)。
 10月24日生まれ。
 身長・169,8㎝。 体重・54㎏。
フィール・不明。

 “アッショク症候群”というとても珍しい病気でフィールを使うほど、そのフィールの性能、向上していく病気でそのせいでフィール使うのを躊躇っている。
 そして、武に走ったのだが、その武もチート級なくらいに強くなってしまい、ライオンでも二分の一で沈めるほどの強さである謎多き転入生。
 基本的には表情は無表情だが、かなりのロリコンで、小さい胸とかを見てしまう興奮してしまうことがある。
 あと、『奴隷』と『犬のように……』という奴隷系の言葉がすごく嫌い。

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