詩花 未知の自分

葵冬弥

詩花 未知の自分

こわいくらい


こわくて


何に怯えているのか


何を恐れているのか


何に震えているのか



本当はなんとなく分かってる


本当はなんとなく気づいてる


ただどうしようもないことだと



割り切れないだけ


飲み下せないだけ


消化できないだけ



ガムのように噛み潰して


いつまでもなくなることはない


消えることはない


ただ苦味だけが


口の中を


体の中を


心の中を


巡っていく


溜まっていく


満たしていく



だからなに


だからどうした


他の人から見れば


そんなことだし


そんなもんだと


分かってはいるけど





ただ


これは自分の中で


簡単に片付けちゃいけないこと


簡単になくしちゃいけないこと


新しく


やっと見つけた


やっと気付いた 

 

自分のことだから


コメント

  • ノベルバユーザー601496

    作品冒頭ですでに結果がわかっているだけに安心して読めます。
    一人称に重点を置いているのも個人的には好き。

    0
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