妹はヤンデレで小学3年生、姉はツンデレで大学2年生

西東 北南(さいとう ぼくなん)

9.


「これなんかどう?雄太君!」

「いや、こっちの方が似合って!」

「「ぐぬぬぬぬぅ...。」」

「まぁまぁ、2人とも試着してみてから決めるから。ケンカしないで。」

どうしてこうなってしまったのだろう。ただ服選びを手伝って貰おうと思っただけなのに。

「どうかな?まずは雫が選んでくれたのだけど。」

「カッコイイよ!お兄ちゃん!」

「ありがとう。」

「えへへー♪」

雫の頭を優しく撫でると気持ちよさそうに目を細めた。こんなにも嬉しそうに撫でられる3年生の女の子がいるだろうか。
俺が撫でるのに夢中になっていると。

「ね、ねぇ!早く私のも着てみてよ!」

「ごめん、ごめんつい夢中になっちゃって。」

「もう!」

ほっぺた膨らませながら『もう!』って子供見たい。かわいいけど。



「どうかな?」

「似合ってるよ!雄太君!」

「ありがとう。新垣さん。」

何をしているのだろう。新垣さんが‪頭をこちらに向けている。まるでなでなでを待っている、雫のようだ。

「新垣さん何をしてるの?」

「えっ?何って。なでなでを待ってるんだよ?」

「えっ?   しないよ?」

「えっ!?」

こっちが えっ!? なんですけど。新垣さんってこんなにも人懐っこい性格の人だったの。だとしても人懐っこ過ぎでしょ!

「ダメ!! お兄ちゃんのなでなでは私だけなの!」

「なんでよ!私もなでなでして欲しい!」

「ダメったらダメ!」

あっちはほっといてさっさと買ってしまおう。買い終わる頃には治まっているだろうし。
どっちにしようかな。    迷った時は店員さんに聞こう。ちょうど近くにオシャレな女性の店員さんがいる。

「あの、すいません。どっちにしようか迷っているんですけど。どっちがいいですかね?」

デニムジャケットかカーディガンかデニムジャケットが雫でカーディガンが新垣さんだ。

「そうですね。今来ていらっしゃる服と合わせるのでしたら。カーディガンの方がよろしいかと思いますよ。」

「ではこれをお願いします。」

「はい、ありがとうございます。」


お会見を済ませて2人の元へ戻ってみると。
2人は息切れしながら設置されたソファに座っていた。

「2人ともおまたせ。」

「おかえりお兄ちゃん。」

「おかえり雄太君。」

「それでお兄ちゃんはどっちにしたの?」

「カーディガンにしたよ。」

「ヤッター!私の勝ちだね!」

「な、なんでお兄ちゃんは私の選んだのにしなかったの?」

おっとやばい。雫さんヤンデレモード。

「ねぇ。お兄ちゃんはいつも私を選んでくれたじゃん。ねぇ。どうして?これからもお兄ちゃんが選ぶのは私じゃなきゃ。私はいつもお兄ちゃんが選んでくれたのにした。なのに、なんで。どうして。こんなにもお兄ちゃんを思っているのにどうしてよ。こんなにもお兄ちゃんが大好きなのに。」

「雫、ごめんね。お兄ちゃん服のセンスないから迷っちゃって店員さんに聞いたんだ。今から雫が選んでくれたのも買ってくるからいつもの雫に戻って!」

「じゃあ雫が選んだ服一生大事にしてね♪」

「うん!大事にするよ!」

怖いよ!口笑ってるけど目が!目が笑ってないよ!!



________________________

駅前にて。



「じゃあね。雄太君」

「うん。また学校で。」

俺たは買い物を終え帰っている。服を2つも買ったため俺の財布はとても軽い。『重いもの持てな〜い。』とか言ってるどこぞの女子でも持てるだろう。哀れむ目で。

「さて、俺たちも帰ろうか。」

「うん!お兄ちゃん!    でもまだ許し切ってないよ。お兄ちゃん。」

家に帰ったら何をさせられるやら。雫のヤンデレもどうにかしなくては。

「妹はヤンデレで小学3年生、姉はツンデレで大学2年生」を読んでいる人はこの作品も読んでいます

「その他」の人気作品

コメント

コメントを書く