桜の花道

クロム ジェル

鞄決まったよー!!



    今の服装的に肩掛けカバンにするか、用途的にリュックを買うか…どうしたらいいのだろう…服の買う数を考えると嵩張り持ち帰る時は不恰好になるかもだけど、それば一時的なもので今後を考えるとリュックはないかなぁ…なら、肩掛けカバンか…色は茶色、黒色、灰色、白色で決めたいなぁ…
「和葉、何で迷ってるの?」
「バッグは決まったんだけど、色がぁ…」
「なら、迷っている色と数字を言って」
私は色と数字の13と答えた。
雪ちゃんは肩掛けカバンの黒色のところから数え出して、11までは色ごとに指を指して数えてたけれど11の後から横に並んでいる肩掛けカバンを数え出して13で藍色に止めると『はいっ!』と渡してきた。
「なんで、迷っているのと違う色選ぶん…しかも肩掛けカバンって言ってないがに…」
「だってこれが和葉に合いそうなんだもん!それに言わなくてもわかるよ。目で肩掛けカバンばかり見てたしね!何年付き合ってると思うの?」
ふふふと微笑みながら選んだそれを押し付けてきてて、私は受け取らないという選択肢を選べなかった。私にとって大切なその人が選んでくれたと言うだけで他の物とは比べられない特別な物となった感じがしたのだ。
受け取ったそれを見てると自然と『ありがとう』という言葉が出て雪花に微笑み返していた。


  会計を済ませて、私達は服屋へ向かう。
タンスの中にあった服は、今の私には恥ずかしい以外の感情は湧かず、着る事を躊躇してしまう為これは必要経費なのだ。
残り金額は約2万円…買えても2セット…ズボンよりスカートの方が楽だからスカートを買うつもりだけど、色は落ち着いた感じの黒か白を買いたいなかな、長さは長い方が私の好みだけれど、この身体なら動きやすい服の方がいいのかな…ミニスカとか少し恥ずかしい…
上は薄緑色のタンクトップと青のキャミソール、灰色のボレロを買おう。
  雪花の服は可愛い感じのを選びたいし、ベアトップのワンピースでどうだろう。
いいと思うんだけど、雪ちゃんが気に入ってくれるかどうか…気に入ってくれるよね?…うん…多分大丈夫…


「和葉、ブツブツ言ってどうしたの?服屋通り過ぎちゃうよ?」
「あっ…ホントだ…ごめんごめん、考え事しちゃってた。どんな服選ぼうかって考えてたん」
「そうなんだぁ、私は和葉に考えてもらうつもりだったから、何も考えてなかったよ」


やっぱ、雪ちゃんの笑顔は天使だ…このまま可愛い感じで育って欲しいものだ…大人の雪ちゃんの笑顔は、聖母って感じでそっちも好きなんだよね…甲乙付け難い…

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