あたしって幽霊?
天国への道標
あたしは死んだ。
いつの間にか死んでいた。
どうしてかは分からない。
でも死んでいることは分かった。
その理由はあたしが今いる場所にあった。
「次、仲間雪」
あたしの名前が呼ばれた。
声がした方に行くと小さな可愛い目がクリクリした生物がいた。
「ウサギみたい」
「ウサギとは何だ! 僕は地獄と天国の仕分けをしているとっても偉い人なんだぞ!」
「人じゃないでしょ?」
「ムキー」
「分かったから。怒らないでウサちゃん」
「ウサちゃんじゃない!」
「じゃあ何?」
「え……っと。分かんない!」
ガクっ。
漫才か!
でもこのウサちゃん何で名前分からないんだろう。
あたしが名前考えてあげようかな……。
「それで仲間雪、お前は天国だ。良かったな。天国でゲームをクリアすれば現世に戻れるチャンスだ。まぁ何年掛かるかは分からないけどな。じゃあな」
ウサちゃんはそう言うとあたしを光で包んだ。
光がおさまるとそこは楽園だった。
まるで天国にいるみたい。
あ、天国だった。
あたしが天国でゲームをクリアすれば現世に戻れる。
何か実感ないけどまぁ頑張ろう。
さて何をしよう。
あれ? いつの間にかポケットの中に何か入ってる。
取り出して見てみると『天国ノート』だった。
中を見てみるとここでやるべき事が書いてある。
『1、住居は自分で見つけるべし。2、仕事は自分で見つけるべし。3、ゲームをクリアした者は現世に戻れる』
等々、様々な事が書いてあった。
住居を探すにはまず仕事をみつけないとな。
「すみません。ここで仕事をするにはどうすれば良いんですか?」
通りすがりの人に聞いてみた。
「自分で開業するか会社に入るかのどっちかだよ。あんたここに来たのついさっきだろ? ブック!」
おじいちゃんがブックと言うと本が出てきた。どうやら天国ノートとは別物らしい。
「何ですかそれは?」
「これはブックと言ってここにカードをしまえるようになっている。カードはこうやってゲインと言うとカードが現物化される」
おじいちゃんの手にはペットボトルに入った水が出てきた。
凄い。魔法が使えるんだ。
瞬時に理解したあたしは、
「ブック!」
あれ? 何もカードがない。
「そりゃそうだよ。あんた何もカード化してないだろ? カード化するには例えばこの石をカード化したければ、カードオン! と言う。そうするとカード化される」
「へぇー。ありがとうございます。他にはどんなカードがあるんですか?」
「うーん。相手の持っているカードが分かったりするカードとか空を飛ぶカードとかいろいろあるよ。カードが欲しければウルタナに行ってごらん」
「ありがとうございます!」
「これも何かの縁だ。これを持って行きなさい」
おじいちゃんはそう言うと水カードとお金カードをくれた。
何度も礼を言って別れた。
この世界の通貨はバウだ。
おじいちゃんに三万バウを貰ったからこれで食料を買おう。
ずっと歩いていると村に行きついた。
お腹すいた――。
早く食料を……。
「いらっしゃいませー」
この人はゲームの中の人なんだろうか?
聞いてみよう。
「すみません。あなたはゲームの中の人ですか?」
すると店員のおばさんは笑った。
「あたいはゲーム参加者だよ。でもね、ここが居心地良くて現世に戻らなくても良いって思ったんだ。だからこうして店を開いているんだよ。そういう人ばかりだよ」
「何かすみません――。携帯食料を十日分下さい」
「あいよ。八千バウだよ」
「ゲイン」
三万バウをゲインし、支払いを済ませた。
「カードオン」
お金をカードに戻そうとしたが出来ない。
何でだろう。
するとおばさんが教えてくれた。
「カードを一回ゲインしちゃうと二度とカードに戻せないんだよ。良かったらこれあげる」
するとおばさんは財布をくれた。
「ありがとうございます!」
とりあえず食料はOK。
ウルタナって所に行ってみようかな。
でも場所が分からない。
『情報屋』
と書かれた看板の下についた。
「すみません、ウルタナってどこですか?」
店主のおじさんに聞くと、
「それなら千バウだよ」
高いと思ったが仕方なく払った。
「この獣道をまっすぐ永遠に行くと大きな町がある。そこがウルタナだよ」
何だよ。それなら千バウも取るなよ。全く――。
礼を言い、店を出た。
さて、ウルタナを目指すか。
いつの間にか死んでいた。
どうしてかは分からない。
でも死んでいることは分かった。
その理由はあたしが今いる場所にあった。
「次、仲間雪」
あたしの名前が呼ばれた。
声がした方に行くと小さな可愛い目がクリクリした生物がいた。
「ウサギみたい」
「ウサギとは何だ! 僕は地獄と天国の仕分けをしているとっても偉い人なんだぞ!」
「人じゃないでしょ?」
「ムキー」
「分かったから。怒らないでウサちゃん」
「ウサちゃんじゃない!」
「じゃあ何?」
「え……っと。分かんない!」
ガクっ。
漫才か!
でもこのウサちゃん何で名前分からないんだろう。
あたしが名前考えてあげようかな……。
「それで仲間雪、お前は天国だ。良かったな。天国でゲームをクリアすれば現世に戻れるチャンスだ。まぁ何年掛かるかは分からないけどな。じゃあな」
ウサちゃんはそう言うとあたしを光で包んだ。
光がおさまるとそこは楽園だった。
まるで天国にいるみたい。
あ、天国だった。
あたしが天国でゲームをクリアすれば現世に戻れる。
何か実感ないけどまぁ頑張ろう。
さて何をしよう。
あれ? いつの間にかポケットの中に何か入ってる。
取り出して見てみると『天国ノート』だった。
中を見てみるとここでやるべき事が書いてある。
『1、住居は自分で見つけるべし。2、仕事は自分で見つけるべし。3、ゲームをクリアした者は現世に戻れる』
等々、様々な事が書いてあった。
住居を探すにはまず仕事をみつけないとな。
「すみません。ここで仕事をするにはどうすれば良いんですか?」
通りすがりの人に聞いてみた。
「自分で開業するか会社に入るかのどっちかだよ。あんたここに来たのついさっきだろ? ブック!」
おじいちゃんがブックと言うと本が出てきた。どうやら天国ノートとは別物らしい。
「何ですかそれは?」
「これはブックと言ってここにカードをしまえるようになっている。カードはこうやってゲインと言うとカードが現物化される」
おじいちゃんの手にはペットボトルに入った水が出てきた。
凄い。魔法が使えるんだ。
瞬時に理解したあたしは、
「ブック!」
あれ? 何もカードがない。
「そりゃそうだよ。あんた何もカード化してないだろ? カード化するには例えばこの石をカード化したければ、カードオン! と言う。そうするとカード化される」
「へぇー。ありがとうございます。他にはどんなカードがあるんですか?」
「うーん。相手の持っているカードが分かったりするカードとか空を飛ぶカードとかいろいろあるよ。カードが欲しければウルタナに行ってごらん」
「ありがとうございます!」
「これも何かの縁だ。これを持って行きなさい」
おじいちゃんはそう言うと水カードとお金カードをくれた。
何度も礼を言って別れた。
この世界の通貨はバウだ。
おじいちゃんに三万バウを貰ったからこれで食料を買おう。
ずっと歩いていると村に行きついた。
お腹すいた――。
早く食料を……。
「いらっしゃいませー」
この人はゲームの中の人なんだろうか?
聞いてみよう。
「すみません。あなたはゲームの中の人ですか?」
すると店員のおばさんは笑った。
「あたいはゲーム参加者だよ。でもね、ここが居心地良くて現世に戻らなくても良いって思ったんだ。だからこうして店を開いているんだよ。そういう人ばかりだよ」
「何かすみません――。携帯食料を十日分下さい」
「あいよ。八千バウだよ」
「ゲイン」
三万バウをゲインし、支払いを済ませた。
「カードオン」
お金をカードに戻そうとしたが出来ない。
何でだろう。
するとおばさんが教えてくれた。
「カードを一回ゲインしちゃうと二度とカードに戻せないんだよ。良かったらこれあげる」
するとおばさんは財布をくれた。
「ありがとうございます!」
とりあえず食料はOK。
ウルタナって所に行ってみようかな。
でも場所が分からない。
『情報屋』
と書かれた看板の下についた。
「すみません、ウルタナってどこですか?」
店主のおじさんに聞くと、
「それなら千バウだよ」
高いと思ったが仕方なく払った。
「この獣道をまっすぐ永遠に行くと大きな町がある。そこがウルタナだよ」
何だよ。それなら千バウも取るなよ。全く――。
礼を言い、店を出た。
さて、ウルタナを目指すか。
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