屋根裏見たら異世界降臨

ノベルバユーザー198902

4話 とある人達

太陽がちょうど真上にある。


青い空に黙々と浮かぶ雲。


「俺は…」


こんな所で何をしてるんだろうか。


手のひらを広げ何かが残っている気がしてみて見るが何も無い。成長の証は全くない。何も残っていない。


本来ならば3人で旅をして強くなり、名を馳せていたかもしれない。


この時点で呼吸が荒くなる。どうしてもメネルへの罪悪感。自分への苛立ちが重なってしまう。そこまでの事じゃない。脳は分かっていても心がそれを許さない。自分を縛める。


異世界に来たと知った時、アニメで見るような感じで、選ばれしものと感じ、そうであると決めつけ、不幸は無く、楽しくて、ただ単に強くなっていく日々を一瞬で思い描いてしまった。が現実は甘くない。勝手にそう勘違いし思い込んでいた自分が腹立たしい。そうであるとは限らないのに、調子に乗ってしまった。それが悔しくて…


とても惨めだ。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


ここは結界の向こう側のとある場所。


「シャルセーナさん。変なのがいますがどうします?」


何かの気配に感づく。


「何もしなければいいだろう。さっきから何もしてこないからな。それに厄介事は嫌だ。」


どうやらシャルセーナという人は前から気づいてたような口ぶり。やはり凄い


「分かりました。」


「君は本当に新人にしては優れている。円卓の騎士に選ばれた訳だ。」


思わず顔を緩めてしまう。照れるのを隠すがバレバレだ。


「そう言いつつも、シャルセーナさんは円卓の騎士で1番を争ってる強さじゃないですか。」


「まぁな、それよりも任務を確認しようか。」


念の為に確認を取ろうと思ってたところだ。ちょうどいいかな?


「任務はある二人組の暗殺。」


と言うと写真を見せてくる。またもや、ズキッとするがそれどころではない。


「その二人はこの丸い大地、結界の中にいると聞いてるが、逆に言えばそれしか掴めていない。」


ズキッ。また頭が痛む。この任務を受けてからだ。帰ったらアーサー様に相談してみるしかないなぁ


「まずはどこら辺を探索します?」


結界の中はものすごく広い。というかこの世界は五つの土地に分かれており、その一つとして含まれているからなかなかだ。


「うーん私は手前らへんを探索しようと思う。えっと、君は…」


「メネル。メネルでいいですよ!」


「そうか、メネルはここから奥の方を探索してくれ。見つかり次第、君の権限で精霊を使い、声を届けてくれ。」


「分かりました。とりあえず結界の向こうに行くためにこの海を渡りましょうか。」


というと彼女、メネルは魔法を唱える。どうやら空を飛ぶ魔法、フライトの様だ。風の上位魔法を唱えずに名前を言うだけで容易く使えてしまう。このレベルを詠唱なしとは恐ろしい権限だ。何の権限かはシャルセーナにも、分からないが精霊を使うらしい。これにより移動や攻撃、さらには隠れることなど弓を使う彼女と相性が抜群の権限だ。この子が強くなれば私をも超える。


本当に恐ろしい子だ。

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