屋根裏見たら異世界降臨

ノベルバユーザー198902

10話 剣神(人のあだ名です)

うっ。意識が目覚め始める。その瞬間ハルキの色んなところが機能しはじめる。うっすら見えてきた。ここは宿舎と分かる。それと同時に頭痛が感じられる。


「ハル、キ?」


音、いや声が聞こえる。この聞きなれた声は


「メネル?」


「うん。良かった意識はちゃんとしてる。」


ガチャ。ドアが開く


「これ、変えのおしぼり。」


「あっ!ナッちゃん!ありがとう!」


「なっナツか?」


「あれっ?ハルく…ハル起きたの?」


「ああ」


そう言って上半身を起こす。


「あっ!ハルキだめ!」


「まだ横になってた方がいいよ」


ナツがそう言いながらタオルを絞っておでこに当てながら寝かせてくれる。


「とりあえず横になってて」


と言うメネルの隣でナツがイスに座る。


「まずはその。あの後どうなった?」


重い空気が流れ、少し経ってからメネルが応えた。


「それはあの剣神があの後運んでくれたの。」


「剣神?」


「剣神っていうのは、この王国の王様の護衛隊長を務める人。」


「なんで剣神って名前がついたんだ?」


「それは剣の扱いが桁違いらしくて、噂だけど羽が生えてるのを見たことあるっていう人もいるんだ」


「羽?」


「うん。まるで天使見たいな感じだったらしいよ」


落ち着いた声でメネル→ナツと答える


「天使、か…」


堕天使ヴァーギルの存在はこの前で知った。堕天使がいるってことは天使がいる可能性も無くはない。だけど…


「ちなみにその剣神は?」


どこにいるのか。そう言う意味を込めて質問をする。


「今は王様に報告で戻っちゃたらしい。」


とナツが答えを言ってくれる。


「分かった。」


質問に対しての答えにいつものパターンで応える。


「てか今更だけど時間帯は?」


「今は夜だよ。あんな事があったし寝ようって話してて変えのおしぼりだけやってもらってた時にハルキが起きたから」


「そっか後は大丈夫だから」


「あんまり無理しないでね」


「ああ、ナツとメネルおやすみ」


「おやすみハルキ」「ハルおやすみ」などと言うとドアを開け退出する。


「さて、風呂入るか。」


悲しい気持ちで今日と言う1日は終わってしまった。

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