屋根裏見たら異世界降臨

ノベルバユーザー198902

9話 ごめん。本当に…

「神の権力者?」


何だそれ?ととぼけた顔でメネルに聞く


「うん。私も噂でしか聞いた事なかったから、はっきり言うとびっくりしててとりあえずびっくりしてる」


とりあえずびっくりしてるらしい。


「神の権力者だとなんかあるの?」


「神の特殊能力は人間(要はモンスター以外)にしか扱えないらしい。詳しくは私も知らないんだよね。」


とわかる限りで説明してくれる。


「まじか。うーむ」


情報が足りない。


「おれは堕天使の能力を持っている。でネクロは死者蘇生の力を持っている。」


「まじか。堕天使の能力とは何があるの?」


「そりゃもちろん少しの飛行と闇を操る能力」


「へーそうなんだ!って本人!?」


今更気づくハルキ。


「ああ!俺の名はヴァーギル!堕天使の能力だ!」


そう、もう一度ヴァーギルと言う神の権力者は名乗った。


「さてどうするか。」


「安心しろっ。やる気はない。やるほどでもないしな!」


そう言いヴァーギルはニヤァと笑う


「さぁ、どうかな?わからないぜ?」


と挑発に乗るハルキ。


「はぁ。」


と、ため息をつくと。


「膨大な闇よ。闇だけで矢を生成し敵を貫け!【ダークアロー】」


そう唱えるとヴァーギルの後ろに大量の闇の矢が生成される。


「ありすぎて回避のしようがないな。」


「おれぁ威勢のいいやつは好きだぜ!だから見逃してやる
よ」


「だけどこっちはそういうわけには行かないんだ。」


「ほぉ?」


「そこの死にかけのネクロマンサーを殺さなきゃ行けないんだ。」


「だけどこちらもそういうわけには行かないなぁ」


そう言うと黒い羽を広げネクロマンサーを、抱きかかえる。


「おいっ!待てっ」


「じゃあな!また生きてたら会おうぜ!その時は殺してやる。」


殺してやる。この言葉にはホントの殺意が込められてる。それを、肌で感じる威圧感。足が動かない。動かさなきゃ。それなのに。


「すまないイア。果たせなかった。」


そう言うと急に目の前が真っ暗になった。


「ハルキっ!?ハルキっ!ハルキっ!」


だんだん薄れていく声。みんな、ごめん。ごめん。ごめんごめんごめんごめんごめんごめん。
プツッ。そう聞こえた気がした時に意識が消えてしまった。

「屋根裏見たら異世界降臨」を読んでいる人はこの作品も読んでいます

「ファンタジー」の人気作品

コメント

コメントを書く