俺、元日本人のガチ神だけどY◯uTuberになるね!
第23話
てなわけで街路樹の存在改変を行い、エルフにしちゃいました。
正義感が強く、柔軟性も高い性格にしているので、よく働いてくれると思う。
人間好きで恋愛体質ってのもお茶目でいれとく。理由はあるけどね。
「ご創造くださいまして感謝致します」
「あいよーん。まず、名前はそのまま真名を使え。んで、お前にやってもらいたいのはこの街の警護な。てかまず服だな」
飛行バイクに飛行パトカーは勿論、不殺の弓を装備させるので、一定の検挙率も期待できるかと思う。
一から丁寧に説明したので、次からはこの子に教育を頼めばいいだろう。
制服は警察達が着ていたものを対価にデザインを変えて、軍服っぽい感じにしてみた。
勿論俺のセンスじゃない。
ネットで調べて再現した結果だ。
何処そこの海外の昔にあった軍の親衛隊のデザインらしいのだが相当格好いいのはわかるのでこれでいいだろう。
黒い制服とエルフの若草色の銀髪が素晴らしいコントラストを生んでいる。
「はいどうもこんにはネモでーす! 今日はですね、愛知県は栄にきております! エスケーイーですエスケーイー!」
まぁ、動画のネタにするよ。勿論ね。
みんな大好きエルフさんですから。
残念なのはエロフじゃなくて、警備癖が強い正義の軍服エルフだけど、エロフもそのうち作ろう。
「しかぁし! そんなことはどうでもいいんですっ! なんとですね、ここ栄の街では、すごいお巡りさんがいると話題になっているんです」
そこでヒョコッと現れてビシッと敬礼をするエルフさん。
異世界すぎる造形から、ちょっとオリエンタル美人的な空気を取り入れたのが功を奏したのか、創造主からしてもかなり可愛いです。ありがとうございます。
ほかの子達も芸能人とかモデルさんの顔面とエルフの整い過ぎた顔面を足して二で割る感じでデザインしていこう。
男? 男なんてしらん。エルフは美少女だけでいいんだよ。
「この地域一帯の警備を担当するラヤトゥーナだ! よろしく頼む!」
彼女が名乗っているのは、魂に刻まれた真名であるので、本来名乗るべきものではないのだが、この世界には名で縛るような古代の術式を使える者はいないだろうから、そのまま真名を使わせている。
「なんとこの街では警察組織が壊滅してしまい、代わりに普段街を見守っていた街路樹がエルフとなって警護をかってでてくれたのです!何を言っているかわからないと思うが、 あぁ! なんと!! 見てください!」
んで、動画を撮りながらフォーマットを起動してエルフさん作製、ほんで警察の制服の山を対価に制服を作製。
ちょっと裸のサービスショットもありましたけど、ラヤトゥーナさんが飛行バイクでナイスカバーであります。
「私は一体なにを見ているのでしょうか?! ラヤトゥーナさんの眉唾なお話を冗談半分にお話しさせて頂きましたが、本当に街路樹がエルフになっていたなんて……な、なんだってぇー!!って感じですね」
と、言いながらにもフォーマットでポンポンとスッポンポンエルフを量産して行く。
かなり幻想的な映像なので人気がでてくれると嬉しい。
乳首とかは編集するから18禁の方は大丈夫だとおもう。
エルフをポンポン、制服ポンポンポン! 結構ハードな作業だが、エルフが量産されるのは見ていて気持ちがいい。
しかしこのままだと街路樹がなくなってしまうなって思っていたら、エルフ達が美しい声色で合唱をはじめ、芽吹いた若木からスルスルと街路樹が実っていく。
これは風洗いの樹、通称エルフの木と呼ばれるもので、簡単に言えば兎我野町のウサギぐらいに絶大な効果を持つ空気清浄機であるので、この樹をエルフに変えることはできない。
少し面倒だが、ほかの街道の街路樹も探しに行こう。
山に行けば話は早いが、街路樹を全て風洗いの樹に変えた方が空気も澄んでいいだろう。
「ラヤトゥーナさん! 悪いことをしてる人がいたらどうするんですか?」
「悪いことしたらお仕置きしちゃうぞっ!」
「うおー! お仕置きされたい気もするけど、みんなエルフには迷惑をかけないようにねぇ!!」
いいねぇ、クール系のエルフさんが打ち合わせ通りにテヘルンピースでぶりっ子すると破壊力がすごい。
これか、これがギャップ萌えなのか。
女神は駄女神で、すごい魔法使いは一発こっきりの固定砲台で、唯一真面目な女騎士はドMって感じの……これどっかで見た構図だな。まぁいいや。
何にせよギャップ最高! ギャップ萌え至高! まさしくこれこそ神だわ。
「それでは皆さん! 今日も警備巡回がありますので私はこの辺で!」
「いいの? 彼氏募集してるんでしょ?」
「あ、あ、あと、恋人を募集している……こんな私で良ければ会いに来てほしい、は、恥ずかしすぎる! 失礼!!」
「ありがとうございましたラヤトゥーナさん! いやぁ、素晴らしいね。エルフさんに逮捕されたいって思った人は、まずは普通に話しかけてみてね。あの子達人間が好きだから口説いたらワンチャンあるかもよっ?」
住むとこが必要だからね、基本人間好きで恋愛体質って感じにしておいた理由はここにある。
職務には真面目だけど、実は純愛エロフでしたのパティーンね。
アバズレビッチも早急に必要なのはわかってるけど、今は置いておこう。
警察署で生活させてもいいけど、この世界の人間を知るには、この世界の人間と共に過ごすのが一番話が早いはずだ。
その点も踏まえた上で、エルフと番いになった人間は確実に此方サイドに引き込める打算もあっての設定。
ふはは! 神と崇めるがよい! 失礼。
「あ、最後の着信だ」
そして高田青年のラインから五度目のコンタクトがあった。
しかしもう手遅れである。
交渉は破棄されたので、電話に出てやる義理などない。
拒否からのブロックで完了です。
「三の丸いきまーす」
後は本部を叩いて、国の出方を見るぐらいしかやる事がない。
国盗りみたいな状態になってるけど、管理はエルフに任せてしまおう。
俺としてもさっさと名古屋事変は終わらせたいからな。
無茶に刺激したらこうなるよってのを分かりやすく伝えることができたテストケースってことで納得して貰うほかあるまい。
「イエーーーーイっ!!」
テンション高めに本部に突っ込んだら鉛玉ビャンビャン飛んで来ました。
結果がどうなったのかはお察し下さい。
一つだけ言えることは、ネバーランドってこんな感じかなって感想のみです。
「おまえぜったいゆるさないからな!」
生意気だけど3歳ぐらいの子供って可愛いよね。
可愛さと憎たらしさが共存して愛くるしゅうごじゃりまする。
「あでっ!! うわぁぁぁああん!!」
精神が大人なのにデコピンしただけで
頭を抑えて悶え苦しんで号泣してるのも愛嬌があっていい。
あれ? 爪に肉片がついてるな、ちょっと強くやりすぎたか。
「病院いけよ?」
見た目がかけ離れてるから保険が適用されるかどうかは知らんけど。
主要部二つ落としたので、後はエルフの量産ぐらいでなんとかなりそうだけど、念には念を入れて16区巡りとか交番制圧とかした方がいいのかな?
本来なら自衛隊とかが来てもいいような気がするけど、そんな気配も無いから、交渉のカードにするつもりなのかもしれんな。
俺としては無駄に被害者を出さんで済むからありがたいけども。
「のぅ……森人は少しやりすぎだと思わぬか?」
と、テンション高めに活動してたら、やっぱりと言うべきか、漸く神様のお出ましだ。
「なんだお前。つかザコいな、見習いか? いつまでも出てこないから留守かと思っていたんだが」
赤いレースのような羽衣を謎に全身に巻きつけた妖怪のような女が声を掛けてきたが、神の姿で現れておきながらに神威が弱いので、おそらくは地主や地蔵などが神格化した下位神だろう。
せめて土地神クラスを連れてきてもらいたいものである。
そう言いながら琵琶湖でヤバイの出てきて焦ったんだけども。
「む? これでもぼちぼちの神なのだが……。うぬの真似をして人間に化けてみたけどどうであろうか?」
「下手くそか。まず羽衣使って神気を抑えてる時点でカス。普通にインターネットとかで調べてお洒落な服装に着替えろ」
「いんたーねっと? とはなんぞや」
「おまえまじか」
話にならんので、俺の虎の子の3台のスマホのうち1台を貸して、操作を教えて行く。
真っ赤な布にぐるぐる巻きの妖怪が羽衣を器用に動かしてスマホを持っている姿は中々シュールである。
「この検索窓に調べたい言葉をいれるんだよ。今年 流行 レディース トレンド とかな」
「やり方が全くわからぬ。頭が燃えそうだからやってほしいのだ」
「なんでわかんねぇんだよ! 思考停止してんじゃねぇぞ! ババアか! おまえさては中身ババアだな!!
「ぬぉー! ぐおんぐおんするでないー!!」
頭を掴んでガンガンに振り回してやった。DQNのような振る舞いで申し訳ないが、神界はゴリゴリの縦社会だからな。俺みたいな異端児は上の言う事は聞かないけど、下には神界のルール適応で偉ぶるからな。
最低だと思ってもらって構わない。それぐらいじゃないと生きていけないんだ。
「ほら、このストライプのスカートがごわついたワンピースとかどうよ。涼しそうだし可愛いじゃん」
「赤じゃないと嫌だのう」
「チッ、色に拘るとかだせぇんだよ。ほら、それじゃあこの赤のドレスとかどうよ?」
「おおう。これは、なんとも……かわゆいのう」
「じゃあそれにしろ。ほれ、作ってみろ」
「で、では、やってみるかの」
そう言って、赤い羽衣にぐるぐる巻きになった妖怪のような雑魚神が羽衣を一気に解放すると、周囲一帯の空間が一気に灼熱に変換され、ドロドロに溶け始める。
即座に空間制御で荒々しい神威を抑え込むが、それでも抑えきることができない。
これマジで神体化しなきゃやばいかも。
「お前ボケかコラっ!! 神威抑えろ!!」
「じゃってじゃって、どれすにしろって!! 」
「いいから抑えろ!! ここら一帯滅する気か!!」
結果、羽衣でぐるぐる巻きの妖怪状態に落ち着きました。
さて、今俺は至って冷静なフリをしているが実は困った事があるんだ。
それは目の前のぐるぐる巻き妖怪が、実はかなり高位の神であったと気付いてしまったからだ。
てか日本ってなんなの? こんな最高神クラスの奴がほいほい出てくる国なの? 普通降臨って凄く尊ばれるものだとおもうんだけど。
「……のう、異界の神よ。この際、森人の件はどうでもよい。よければ神威の抑え方を教えてくれぬか?」
「え、いや、まぁ、いいけど」
「どうしても〝どれす〟を着てみたいのだ。夜であらば神威も半減する。その時にご教授願いたい」
「うん、構わないよ。慣れたら簡単なんだけどなぁ」
全力でお断りしたい。
昼間に力を増す、更にはさっきの灼熱も鑑みて、まず太陽か炎の権能持ちは確定。となるとかなり高位の神であるのは間違いない。
力の制御ができない高位の神の神威を、今更抑えられるように教育するとか、芸能界の若手トップスターを原宿に変装無しでブッ込んで、バレないようにオーラ消してこいって言ってるような難易度なんですけど……。
そうと決まればトンズラだ。
「じゃあ、また夜になったら戻ってくるね」
「待つのだ。そう焦らずとも名を交わしてもよいではないか」
「いやぁ、別に俺は名乗るほどの者でも」
「良いのか? 恐らく神位は余の方が上であるぞ?」
あー、これは古い神で決定だな。
なんかね、神界のルールで、神同士が挨拶を交わす時、格下が先に挨拶しないと分が決まるって言うか、対等に話ができなくなる暗黙の了解みたいなのがあるんだよ。
だから、この妖怪が格上だとして先に自己紹介をしてしまうと、俺に一つ命令できるようになるって感じで、既に風文化した古い習わしなんだけど、古い神はちゃんと守ってるんだよね。
琵琶湖のジジイも先に俺に挨拶させてたでしょ? つまりはそう言う事。
「はぁ……私は四柱の家神と十二の陪神を持つ〝創造・悪戯〟の権能を司る主神、ヤタと申します。どうぞよしなに」
「ほう、陰陽併せ持つか。良き神格だ。余は日孁、権能はなんなんだろうのう?」
あ、めんどくさい。どうしよう。
こいつ俺が思ってたより偉い。
神界は無数の神々の神界をくっつけて総じて神界って呼んでるんだけど、その中に高天原ってかなり大規模な組織運営がされてる神界があるんだけど、こいつそこの最高神の一柱だ。
つまりは琵琶湖のジジイと神格ではほぼ同格の天神クラス。
って説明しなくても、知名度ならズバ抜けてるよな。この名前なら。
「天照様であられましたか。高天原の主神が降臨などお戯れが過ぎますよ」
「そんな大仰な名は好かぬ。ヤタには特別にヒーちゃんと呼ぶ事を許してやるぞ。言葉もそのままでよい」
しばきたい。
神威も抑えられない癖に偉そうにしてるヒーちゃんをボコしてやりたいけど、信仰が厚く、お祈りが届きまくってる有名な神なら仕方ないか。
俺みたいに家神や陪神に祈りを配りまくってるわけじゃないだろうし、力が溢れて仕方がないんだろう。
「じゃあ遠慮なく。最近40度越えの酷暑日が続いてるのはヒーちゃんが降りてきたからか? だとしたら即座に神界に帰るべきだと思うんだけど」
「馬鹿を申すな。これでも抑えてやってるのだぞ。久方ぶりに大和に降り立てば、他所の日の神もおらずに制御を失って暴れておったからな」
太陽神界隈のお話ですね、わかります。
しかし面倒な神に絡まれてしまったな。こんな奴の神威を抑える方法なんて全く思いつかない。
……いや、待てよ?
 
こいつは力が有り余ってるから、神の干渉が必要となくなった完璧な世界であるとされる地球で、自身の神格である太陽に干渉を行ったのではないか?
だとすればヘロヘロのすっからかんになるまでこいつの力を使わせてしまえば神威を抑えられるかもしれないし、俺も無駄に力を使わず楽に楽しめる。
動画のネタも増える。
あれ? よく考えたらいい事尽くめじゃん。
「さてヒーちゃん。実は大変な事が起きそうなんだけど、神威を抑えるためにちょっと一肌脱いでみない?」
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