詩花 親子水入らずで語る夜更け

葵冬弥

詩花 親子水入らずで語る夜更け

私はお母さんを


お母さんと呼んで


お婆ちゃんを


お婆ちゃんと呼んだ


お母さんはいつも


お婆ちゃんをお婆ちゃんと呼ぶ


お婆ちゃんもお母さんを


お母さんって呼んで


自分をお婆ちゃんっていう


どこまでも私目線で


私に合わせて


私の主観の世界のように






私のいない所を


2人だけの晩酌を


ちょっとだけ覗き見た






お母さんは


お婆ちゃんを


母さんと呼んで


お婆ちゃんは


お母さんを


下の名前で呼ぶ


2人の記憶を語り合う


2人の懐かしい思い出を語る


そこには私はいない


私の知らない


2人の世界の話


私とお母さんと同じように


お母さんとお婆ちゃんの


親子のお話


2人とも顔を赤らめ


笑いあって


懐かしむ


そんな2人の話を聞いてると


私のいない話なのに


何だか嬉しくて


ちょっと頬がゆるむ


何だかあたたかくて


心がポカポカする


2人の親子の姿が


何だか羨ましく思った


みんな親子だったんだなって


心に染み渡るように感じた






お母さんと私も


いつかそんな話をしたいな


親と子の関係で


親子水入らず


静かに月が照らす下


夜が明けるまで


語り明かそうね

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