リーンカーネーション 小学生に戻ったおれ

seabolt

そんな・・・

こうしてHな遊びが終わった時に事件が起きる。

「佐藤くん」

俺を呼び止めたのは井上さんだった。

「あんなエッチなことしてただで済まされると思っているの?」

俺だけでなく周りのみんなが凍りついた。井上さんがこのことを誰かに言うとなれば、俺たちは絶対に遊ぶことができなくなる。慌てて天野さんが何か言おうとした時だった。

チュ

俺の頬に彼女の柔らかい唇の感触が伝わってきた。

「大事なところ見られたから好きになってあげるからね」

とそこまでは良かったんだけど、みんなの目が怖いんですけど

「私達が佐藤君のこと好きって知っているわよね」

天野さんの一言にうんと頷く、そして、

「私も仲間に入れてください」

「いいわよーでも、どうして」

「だって、佐藤君のこと好きになっちゃったし、気持ちよかったし、それとね」

井上さんは俺に聞こえないようにみんなの耳元で何かを話した途端、股間のあたりをムズムズとさせていた。すると、天野さんが井上さんに話しかけた

「それより真由美はどうして佐藤君を好きになったの?」

「え?・・・それは、佐藤君に見つめられたからよ。何度も何度も、だから、はじめは佐藤君の方が気があるんだと思っていたんだけど」

すると俺を見る目が怖くなった。そして、太田さんが俺に詰め寄ってきた。

「佐藤君どういうこと?」

「あ・・いや・・」

俺が言おうとする前に井上さんが話し出した。それは、ある日、授業中に視線を感じその方向をいたら俺と目があったというものだった。それからほぼ毎日俺が彼女に視線を送っていたというのだ。

「ちょっと待ってよ。俺は、視線を感じたからその方向を見るといつも井上さんがいたんだよ」

「違うわよ。最初は佐藤君からだよ。私、はっきりと覚えているもの」

その言葉に天野さん達が詰め寄ってきた

「佐藤君、どういうこと?」

「そうよ!!私達がいるのに」

そう俺は最初に視線を感じてその方向を見たら井上さんと目があったのは本当のことだった。そのことを言うと

「ほらやっぱり・・・」

「まだ・・・別の女の子にも何かしているんでしょ」

すると井上さんが余計なことを言ってくれた。

「この間も岡田さんをかばっていたわよ」

「岡田さんって誰?」

「私たちの班にいるんだけど、5年からの転校生で少し雰囲気が明菜ちゃんぽい子いるでしょ・・・」

「あ――あの子」

「へーーー」

みんながジト目で俺を見ている。完全に彼女たちは怒っているに違いない。

「それは違う。あれは、同じ班の川村のバカが岡田さんをおちょくろうとしたから班の中でいざこざは困ると思ってだな・・・」

井上さんがぼそりと

「それだけで彼女の肩に服をかぶせてあげるんだ・・・」

「へーーー」

「ひゅーーひゅーー」

「よっ!!!エロエロ大魔神!!」

そう言いながらもその目はめっちゃ怖い。すると井上さんがみんなにひそひそ話をしている。取り残された俺の方をちらちらとみんなが見ながら

「えーー」

「うそーーー」

「それはありえるわよ」

「絶対に彼女は要注意よね」

何を話しているのかはわからない。でも、俺を見ている目は完全にジト目だ。

「だから、クラスでいい雰囲気にだな」

すると、みんなに

「佐藤君。女の子に優しいのはいいけど変に視線を送ったり、行動したりしないでね」

「いいわね」

女の子に囲まれている俺は、背筋が凍る思いだった。

「はい・・・」

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