リーンカーネーション 小学生に戻ったおれ

seabolt

先発

幸先よくジャンケンに勝って後攻を取ることができた。

「プレー!!」

先発の俺はマウントに立っている。そして、サードに絹やん、ショートには外やん、セカンドに矢部っちといつものメンバーが、そして、ファーストには、親達の喧嘩は関係なく四谷くんがいた。取り敢えず俺は一球目を投げた。 

当然、超山なりのボール

「ストライク!!」

バッターはピクリとも動かない。2球目

超山なりのボール

「ストライク」

2球目をピクリとも動かない。おかしい、何もしないとは、しかし、ここはもう一球同じボールを投げた

「ストライク」

一番バッターは、バットを一回も降らないで打席を終わった。これはこれで不気味だ。何故、バットを振らなかった。

続く二番バッターは左打席に入った。いたって普通の構えをしている。

第一球目、内角高めのストレートにバントをしようとしてたのか、驚いてひっくり返った。

「ボール」

本来ならストライクゾーンのはずがやけにオーバーにひっくり返ったものだからボールの判定が出てしまった。今ので分かった、バントで攻撃しようとしていたということが、続く二球目、外角低めのストレート

キン

バッタは引っ掛けて、一塁へのゴロ、

「ファースト!!」

そう叫んだ俺は、一塁を見て愕然とした。四谷君は守備をしようとしないのだった。

転々と転がるボールをセカンドの矢部っちが慌てて取り押さえたが三塁まで進まれてしまった。

「タイム」

俺たちはコーチを呼んだ。



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