異世界転移〜イージーモードには棘がある〜
三十二話
婚活パーティー当日。
異世界で婚活パーティーってなんだよ!!
心の俺はそう言っているが、流れでこうなったのだ。
仕方ない。
俺は気持ちを切り替え、このイベントの大半の流れを作った張本人に声を掛ける。
「ライツ、準備はいいですか?」
「うむ、では参ろうか」
気合満点のようだ。
季節柄ほとんどの者は水着らしき物を着用している。
中には目のやり場に困る者もいるが、このイベントにかけている情熱度と考えたらなんだか切なくなってしまう。
かくいう俺も短パンいっちょ。
男は皆似たり寄ったりだ。
「ご来場の皆さん、これより第一回婚活パーティーを開催致します!!」
「「「おおおーーー!!!」」」
男うるさいな。
なんかただの祭りのノリのような感じだ。
まぁ、村の祭り=婚活的なものかもしれないし。
「では、皆さん初めにお配りした番号と同じテーブルにお入り下さい!」
俺もなんか乗せられてノリノリで司会をしてしまう。
なんか、楽しいな。
「では、まずは自己紹介といきましょう!!」
まぁ、俺の掛け声前からペチャクチャとおしゃべりは始まってるけどね。
なんとか体裁は整えられたと満足感を抱いた俺は余裕全開でライツの様子を見る。
…浮いてるな、あれ。
なんか、会話のペースと言うのだろうか。
地方ならではの抑揚とか、いわゆる方言が全く分からない様子。
これはマズイかもしれない。
そう思ってるとこっちになんかアイコンタクトを送ってくる。
助けろ、ってことかな。
本来ならご法度なんだろうけど、ライツ一応王様だからな…。
「いやー、盛り上がってますな!!」
なんか、嫌な目されたけどメゲないぞ!!
俺の生命がかかってるんだからな。
「所で皆さん王都って行ったことありますか?」
「いや、ないな」
「大きな街くらいしか知らないね」
ふん、田舎者め!!
俺も数日前に行っただけなのだが、どこからともなく優越感が沸きあがってくる。
性格は多少歪んでいるハヤトである。
浪人生とはかくも悲しい存在なのか…。
こうしてライツをアシスタントする。
「王都はな、実に美しい所じゃよ」
「えっ、お前行ったことあんの?」
パリピが騒ぎ出す。
もっと聞かせて、とか。
だから変な喋りかたなのか、とか。
ライツを中心に話が盛り上がる。
この地方だけでは話題は限られている。
ライツは知識は豊富、というか興味あるものは徹底的に追求するので波長が合えばすごく面白いのだろう。
こうして第一部はつつがなく終わる。
・・・・・
「それでは、第二部ドキドキお料理体験の始まりです!!」
「「「「おおおっーーー!!!」」」」
よしよし、いい具合に盛り上がってきたな。
「これから皆さんには男女混合六人グループで料理をしていただきます!女性の皆さんっ嫁力を伝えるまたとないチャンスですよ!!」
そう俺がいうと目の色が変わるものがひーふー、だいぶいらっしゃった。
「では、始めて下さい!!」
ワイワイガヤガヤ。
また俺が言う前から初めているが気にしたら負けだろう。
良い悪いは別にしてココらへんの人はマイペースみたいだからな。
さて、俺はテント裏でなんか摘むか。
一応、こちらで用意した(ライツのポケットマネー)調理人も何品か作っている。
味見と称して頂こう。
磯の香りを改めて堪能しながら調理場へと向かう。
「ハヤト、休憩か?」
「あっ、セレナさんどこ行ってたんです?」
会場は隈なく目を凝らしていたから、レイラやセレナさんが参加していないことは分かっていたが、一向に姿が見えないというのも不安に感じてしまう。
器量の小さい男ですいません。
「まぁ、ちょっとな。それより休憩なら少し付いてこい」
踵を返し、歩き出したセレナさんの後を追う。
場所は会場から少し離れた所。
周りは隠れ親衛隊が徘徊しているため、一見人影はない。
ふんふん、なにやらいい匂いがするが…。
「あっ、来た!!もう焼けるよ!!」
砂浜になんかいると思ったがレイラだった。
どうやら火を起こし、海鮮類を焼いているらしい。
「実はな、これを取ってたんだ」
「まじすか!!俺も食べていいんですか?」
「「もちろんっ!」」
しばし、海の幸に舌鼓を打ち、海を堪能したのだった。
「あっ、俺そろそろ戻らないと」
膨れたお腹を擦りながら言うと、二人は心良く送り出してくれた。
俺はさっさと帰りたい願望に襲われながらも会場に向かった。
狩りに出るほうがマシかもしれないと思うのは不謹慎だろうか。
異世界で婚活パーティーってなんだよ!!
心の俺はそう言っているが、流れでこうなったのだ。
仕方ない。
俺は気持ちを切り替え、このイベントの大半の流れを作った張本人に声を掛ける。
「ライツ、準備はいいですか?」
「うむ、では参ろうか」
気合満点のようだ。
季節柄ほとんどの者は水着らしき物を着用している。
中には目のやり場に困る者もいるが、このイベントにかけている情熱度と考えたらなんだか切なくなってしまう。
かくいう俺も短パンいっちょ。
男は皆似たり寄ったりだ。
「ご来場の皆さん、これより第一回婚活パーティーを開催致します!!」
「「「おおおーーー!!!」」」
男うるさいな。
なんかただの祭りのノリのような感じだ。
まぁ、村の祭り=婚活的なものかもしれないし。
「では、皆さん初めにお配りした番号と同じテーブルにお入り下さい!」
俺もなんか乗せられてノリノリで司会をしてしまう。
なんか、楽しいな。
「では、まずは自己紹介といきましょう!!」
まぁ、俺の掛け声前からペチャクチャとおしゃべりは始まってるけどね。
なんとか体裁は整えられたと満足感を抱いた俺は余裕全開でライツの様子を見る。
…浮いてるな、あれ。
なんか、会話のペースと言うのだろうか。
地方ならではの抑揚とか、いわゆる方言が全く分からない様子。
これはマズイかもしれない。
そう思ってるとこっちになんかアイコンタクトを送ってくる。
助けろ、ってことかな。
本来ならご法度なんだろうけど、ライツ一応王様だからな…。
「いやー、盛り上がってますな!!」
なんか、嫌な目されたけどメゲないぞ!!
俺の生命がかかってるんだからな。
「所で皆さん王都って行ったことありますか?」
「いや、ないな」
「大きな街くらいしか知らないね」
ふん、田舎者め!!
俺も数日前に行っただけなのだが、どこからともなく優越感が沸きあがってくる。
性格は多少歪んでいるハヤトである。
浪人生とはかくも悲しい存在なのか…。
こうしてライツをアシスタントする。
「王都はな、実に美しい所じゃよ」
「えっ、お前行ったことあんの?」
パリピが騒ぎ出す。
もっと聞かせて、とか。
だから変な喋りかたなのか、とか。
ライツを中心に話が盛り上がる。
この地方だけでは話題は限られている。
ライツは知識は豊富、というか興味あるものは徹底的に追求するので波長が合えばすごく面白いのだろう。
こうして第一部はつつがなく終わる。
・・・・・
「それでは、第二部ドキドキお料理体験の始まりです!!」
「「「「おおおっーーー!!!」」」」
よしよし、いい具合に盛り上がってきたな。
「これから皆さんには男女混合六人グループで料理をしていただきます!女性の皆さんっ嫁力を伝えるまたとないチャンスですよ!!」
そう俺がいうと目の色が変わるものがひーふー、だいぶいらっしゃった。
「では、始めて下さい!!」
ワイワイガヤガヤ。
また俺が言う前から初めているが気にしたら負けだろう。
良い悪いは別にしてココらへんの人はマイペースみたいだからな。
さて、俺はテント裏でなんか摘むか。
一応、こちらで用意した(ライツのポケットマネー)調理人も何品か作っている。
味見と称して頂こう。
磯の香りを改めて堪能しながら調理場へと向かう。
「ハヤト、休憩か?」
「あっ、セレナさんどこ行ってたんです?」
会場は隈なく目を凝らしていたから、レイラやセレナさんが参加していないことは分かっていたが、一向に姿が見えないというのも不安に感じてしまう。
器量の小さい男ですいません。
「まぁ、ちょっとな。それより休憩なら少し付いてこい」
踵を返し、歩き出したセレナさんの後を追う。
場所は会場から少し離れた所。
周りは隠れ親衛隊が徘徊しているため、一見人影はない。
ふんふん、なにやらいい匂いがするが…。
「あっ、来た!!もう焼けるよ!!」
砂浜になんかいると思ったがレイラだった。
どうやら火を起こし、海鮮類を焼いているらしい。
「実はな、これを取ってたんだ」
「まじすか!!俺も食べていいんですか?」
「「もちろんっ!」」
しばし、海の幸に舌鼓を打ち、海を堪能したのだった。
「あっ、俺そろそろ戻らないと」
膨れたお腹を擦りながら言うと、二人は心良く送り出してくれた。
俺はさっさと帰りたい願望に襲われながらも会場に向かった。
狩りに出るほうがマシかもしれないと思うのは不謹慎だろうか。
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