ろりこんくえすと!

ノω・、) ウゥ・・・

第4章 プロローグ



 お待たせしました。
 ぼちぼち投稿していきます。








 時は少しだけ遡る。

 ウェルト達がエルクセム王都から離れた数日後。事は大きく動き出していた。

 エルクセム王都から遥か東に位置する大都市。聖都バルト。

 その聖都バルトに建てられた王城は万雷の拍手がごった返していた。

 パチパチと手の平を叩く音に混じって多くの家臣達が恭しく頭を下げている。

 頭を下げるその先は赤いカーペット。カツカツと足音を立てて、これから歩むであろう覇道を進む男の姿は気品に溢れていた。

「祝え! 勇者の力を引き継ぎし王の誕生を!」

 神官が祭壇で高らかに叫びをあげる。それを皮切りに喧騒があちこちであがり、場の高まりはピークを達した。

 群衆が雄叫びと共に拳を突き上げる。熱気が溢れ、誰も彼もが叫び、喜び、歓声を喉から鳴らす。

「明けない夜はない! 彼こそが世界を照らす大いなる希望! 我々の意思はひとつとなり、平和をもたらすのだ!」

 男は威風堂々と祭壇へ向かう。祈りを捧げる神官を尻目に横切り、玉座に座った髭を生やした男の前に跪いて頭を垂れた。

 喝采が鳴り止み、見守る全ての人は固唾を呑む。

 それもそのはず。今代の王、マッケイ=ノブレスの時代は今この瞬間に終わろうとしていたから。

「父上」
「息子よ。こうも早く王座を引き渡すハメになるとは思いもよらなかった。だが、これも神のお告げだと考えれば腑に落ちる」

 マッケイは頭の王冠を取り外し、次なる王へと差し出した。

「早すぎて躊躇ってしまうがもう私に出来ることは息子に席を譲ることだけみたいだ。さあ、受け取るがいい。これから何をすべきなのかはお前自身が一番分かっているだろう。それならば安心して後を任せられる」
「存じております、父上。全ては神の御心のままに」

 玉座は譲渡され、王冠を受け取った男は立ち上がる。

 民衆の何処からかパチパチと小さな手を叩く音が出、それは次第に大きくなり再び万雷の拍手へとなる。

 民に祝福され男は今代の王となった。そう。今代の王、ナイズ=ノブレスに。

 ナイズは群衆に振り向き、息を深く吸い込むと大きな声を城内に響かせた。

「宣言しよう! これよりバルト聖都の王はナイズ=ノブレス! 第八代目魔王を倒す勇者だ!」

 その瞬間、花火が弾けたような大喝采が沸き起こった。

 人類史上初となる勇者の力と王の資格を持ち合わせた英雄の誕生である。

「神の天啓により既に魔王軍幹部は各地で良からぬ企みを働いてる。これは由々しき事態であり、私は重く受け止めている。悪しき魔王の手から一刻も早く人類を守ることを約束しよう!」

 ナイズは拳を握り熱弁を振るう。

「しかし、私一人だけでは無理だ。とても魔王は倒せない。それ故に募ろう! 私と共に戦ってくれる仲間達を! 武闘大会の幕開けだ!」

 数多の民に祝われたナイズは笑顔を浮かべ、式場を後にする。その途中、彼は独り言のように呟いた。

「必ず見つけ出してみせよう。伴侶となりえる聖女を」

 そして、そっと付け足すようにナイズは小声で呟いた。

「そして抹殺すべき賢者と忌み子を」
 

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