ろりこんくえすと!
1-23 地下水路再び
    
    1-23    地下水路再び
     街は、まだ平和だ。
人々が笑いながら買い物や雑談をし、のどかな時間が流れている。
しかし、その時間が終わりを告げることを街ゆく人々はまだ知らない。
「変態、私をお姫様抱っこするなんて許せないわ。お前みたいなロリコンに触れ続けていると私の処女が穢れてしまうから早く離しなさい」
僕に抱っこされているエマがぶつくさと腕の中で呟いた。 
僕は今、簀巻きにしたエマを担いで、アシュレイ共に冒険者ギルドへと向かって走っている。
「その口を猿轡で塞いでやろうか? あと、僕に触られただけで処女が穢れるわけないだろ」
正直僕も抱っこしたくない。
が、このちびっ子を歩かせると時間が掛かるし、なによりアシュレイは腫れは引いたとはいえ火傷をしている。
不本意ながら僕が適任なのだ。
「ふん」
エマが僕の顔を見て鼻で笑うと、おもむろに僕の腕へと凹凸皆無のツルペタボディを押し付けた。
柔らかみが全く無いな。こんなまな板を押し付けられただけで興奮する訳がないだろう。
僕を胸で魅力させたければ、せめてAAAカップの絶壁からDカップの谷間にしてきてくれないと。
こいつは何をやってるんだか。
-スキル『ロリコン』が発動しました-
「変態、私のお尻に何か硬い棒のようなものが当たってるわ。これはどうゆうことなの?」
「………………さぁ?」
「………………」
「………………」
沈黙が訪れ、僕とエマはしばし無言になった。
「衛兵さーん!    助けてくださーい!」
エマが昼の街中で叫び声をあげた。
その声に反応したのか、僕は周りから白い目線を向けられる。
「ちょっとぉぉぉ!?    胸を押し付けてきたのはそっちだろ!    それに、今はそれどころじゃないんだよ!」
「ウェルトはエマやリフィアのような小さな女の子に興奮してしまうのか.......これも一種の業だな」
「それは違っ.......いや、当たってるけど違うから!」
「衛兵さーん!    真っ昼から堂々と性犯罪者が闊歩してまーす!    捕まえてくださーい!」
「ええい!    僕達は急いでいるんだ!    その口を閉じろ!」
僕はエマの口の中に勢いよく指を突っ込んだ!
「何すんのよ変たっ。もがもが.......」
-スキル『ロリコン』が発動しました-
「指フェラでもうこんなに.......お前には少し失望したぞ」
「いや、待ってくれ、ほんとに待ってくれ」
「がぶがぶ!」
「痛い!    僕の指を噛むなこのちびっ子!」
非常時にそんなことをしながらも、僕達は冒険者ギルドに辿り着く。
「ウェルト達!    俺の仲間達の行方は分かったか!?」
冒険者ギルドの前では、僕に依頼をお願いした剣士が待機していた。
どうやら僕達の事をずっと待っていたようで、目にくまが出来ている。
が、剣士に構っている暇はない。少し可哀想だが後回しだ。
「エマ、冒険者ギルドに貪食の食人鬼の事を伝えてくれるか?    あと剣士にこれを渡しといてくれ」
僕はエマの口から指を離すと、剣士の仲間達の遺品をエマの簀巻きの紐に括りつけた。
「かひゅっ!    ケホケホ.......。変態の指なんか舐めてたら病気になるわ。ギルドについてはいいんだけど。ねぇ、変態とお姉ちゃんはこれからどうするの? まさか.......」
「僕達はこれからあいつらの足止め行う。貪食の食人鬼までには手は出さないが、食人鬼を数体ぐらいは倒せるはずだ」
「ダメよ!    足止めするなら変態だけで行きなさい!    お姉ちゃんは置いていくのよ!」
僕に担がれているエマが目に大粒の涙を流しながら喚き出した。
「エマ、とりあえず私達は必ず戻ってくる。それまでいい子にしてるんだ」
「はいお姉ちゃん」
「さっきの流していた涙はなんだったの?    嘘泣き?」
「黙りなさい。変態の癖に生意気よ」
生意気なのはお前だ。
「よし、冒険者ギルドだ。ここでお別れだ。じゃあなエマ」
ガッシャン!
窓ガラスを代償に簀巻きのエマを冒険者ギルドの窓から避難させた。
これでもう大丈夫だ。
あと、エマを簀巻きした紐の間に、『貪食の食人鬼とそれを統率する食人鬼数体がこの街に向かってきている。早く王都に連絡して応援を求む』と書いた紙を挟んでおいた。
エマが冒険者達に説明できなくても問題はない。とりあえずやるべき事はやっておいた。
「ウェルト君!」
剣士が僕に掴みかかってきた。ええい、悪いがお前に構ってる暇はないんだ!
「とりあえず依頼は達成した。エマに事の端末を伝えてあるから聞いてきてくれ。あと、今回の報酬金は要らない。代わりにその腰に下げているダガーとブロードソードを貸してくれ」
剣士君はダガー五本とブロードソードを僕に放り投げると、割れた窓ガラスの中から冒険者ギルドに入っていった。
「ウェルト、流石にあの扱いは酷くないか?    一応私の妹なんだぞ」
「だったらちゃんと教育しておいてくれよ」
「私は妹に教育される側だったんだ。許してくれ」
アシュレイ、お前はそれで本当に良かったのか?
「とりあえず冒険者達はエマに任せた。僕達は地下水路に急ぐぞ!」
    1-23    地下水路再び
     街は、まだ平和だ。
人々が笑いながら買い物や雑談をし、のどかな時間が流れている。
しかし、その時間が終わりを告げることを街ゆく人々はまだ知らない。
「変態、私をお姫様抱っこするなんて許せないわ。お前みたいなロリコンに触れ続けていると私の処女が穢れてしまうから早く離しなさい」
僕に抱っこされているエマがぶつくさと腕の中で呟いた。 
僕は今、簀巻きにしたエマを担いで、アシュレイ共に冒険者ギルドへと向かって走っている。
「その口を猿轡で塞いでやろうか? あと、僕に触られただけで処女が穢れるわけないだろ」
正直僕も抱っこしたくない。
が、このちびっ子を歩かせると時間が掛かるし、なによりアシュレイは腫れは引いたとはいえ火傷をしている。
不本意ながら僕が適任なのだ。
「ふん」
エマが僕の顔を見て鼻で笑うと、おもむろに僕の腕へと凹凸皆無のツルペタボディを押し付けた。
柔らかみが全く無いな。こんなまな板を押し付けられただけで興奮する訳がないだろう。
僕を胸で魅力させたければ、せめてAAAカップの絶壁からDカップの谷間にしてきてくれないと。
こいつは何をやってるんだか。
-スキル『ロリコン』が発動しました-
「変態、私のお尻に何か硬い棒のようなものが当たってるわ。これはどうゆうことなの?」
「………………さぁ?」
「………………」
「………………」
沈黙が訪れ、僕とエマはしばし無言になった。
「衛兵さーん!    助けてくださーい!」
エマが昼の街中で叫び声をあげた。
その声に反応したのか、僕は周りから白い目線を向けられる。
「ちょっとぉぉぉ!?    胸を押し付けてきたのはそっちだろ!    それに、今はそれどころじゃないんだよ!」
「ウェルトはエマやリフィアのような小さな女の子に興奮してしまうのか.......これも一種の業だな」
「それは違っ.......いや、当たってるけど違うから!」
「衛兵さーん!    真っ昼から堂々と性犯罪者が闊歩してまーす!    捕まえてくださーい!」
「ええい!    僕達は急いでいるんだ!    その口を閉じろ!」
僕はエマの口の中に勢いよく指を突っ込んだ!
「何すんのよ変たっ。もがもが.......」
-スキル『ロリコン』が発動しました-
「指フェラでもうこんなに.......お前には少し失望したぞ」
「いや、待ってくれ、ほんとに待ってくれ」
「がぶがぶ!」
「痛い!    僕の指を噛むなこのちびっ子!」
非常時にそんなことをしながらも、僕達は冒険者ギルドに辿り着く。
「ウェルト達!    俺の仲間達の行方は分かったか!?」
冒険者ギルドの前では、僕に依頼をお願いした剣士が待機していた。
どうやら僕達の事をずっと待っていたようで、目にくまが出来ている。
が、剣士に構っている暇はない。少し可哀想だが後回しだ。
「エマ、冒険者ギルドに貪食の食人鬼の事を伝えてくれるか?    あと剣士にこれを渡しといてくれ」
僕はエマの口から指を離すと、剣士の仲間達の遺品をエマの簀巻きの紐に括りつけた。
「かひゅっ!    ケホケホ.......。変態の指なんか舐めてたら病気になるわ。ギルドについてはいいんだけど。ねぇ、変態とお姉ちゃんはこれからどうするの? まさか.......」
「僕達はこれからあいつらの足止め行う。貪食の食人鬼までには手は出さないが、食人鬼を数体ぐらいは倒せるはずだ」
「ダメよ!    足止めするなら変態だけで行きなさい!    お姉ちゃんは置いていくのよ!」
僕に担がれているエマが目に大粒の涙を流しながら喚き出した。
「エマ、とりあえず私達は必ず戻ってくる。それまでいい子にしてるんだ」
「はいお姉ちゃん」
「さっきの流していた涙はなんだったの?    嘘泣き?」
「黙りなさい。変態の癖に生意気よ」
生意気なのはお前だ。
「よし、冒険者ギルドだ。ここでお別れだ。じゃあなエマ」
ガッシャン!
窓ガラスを代償に簀巻きのエマを冒険者ギルドの窓から避難させた。
これでもう大丈夫だ。
あと、エマを簀巻きした紐の間に、『貪食の食人鬼とそれを統率する食人鬼数体がこの街に向かってきている。早く王都に連絡して応援を求む』と書いた紙を挟んでおいた。
エマが冒険者達に説明できなくても問題はない。とりあえずやるべき事はやっておいた。
「ウェルト君!」
剣士が僕に掴みかかってきた。ええい、悪いがお前に構ってる暇はないんだ!
「とりあえず依頼は達成した。エマに事の端末を伝えてあるから聞いてきてくれ。あと、今回の報酬金は要らない。代わりにその腰に下げているダガーとブロードソードを貸してくれ」
剣士君はダガー五本とブロードソードを僕に放り投げると、割れた窓ガラスの中から冒険者ギルドに入っていった。
「ウェルト、流石にあの扱いは酷くないか?    一応私の妹なんだぞ」
「だったらちゃんと教育しておいてくれよ」
「私は妹に教育される側だったんだ。許してくれ」
アシュレイ、お前はそれで本当に良かったのか?
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