異世界転移したら勇者になったんだが?

sirokuro

記憶喪失①

あげなおしました!
編集中のやつをそのまま投稿してしまうというミスを犯しました。
申し訳ございません!

P.S.  「犯しました」って言葉、犯罪臭がしますね!


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「.....た! .........そ.....た.....!」
「ん...ん〜?」

聞き覚えのない声が''僕''の名前を呼んでいる。誰なんだろう?

「あ! ソウタさんが起きましたよ! セリスさん!」
「ホントだ! 心配したんだからねー!」

ガバッ!

目を覚ますと、''銀色の髪の少女''が僕に抱きついてきた。

「え!? あ、あの! 僕と誰かを人違いしていない?」
「「え?」」

銀髪の子と黄緑色の髪の女の子が「何言ってるの?」という感じで僕のことを見ているので意味がわからない。

もしかして、僕とどこかで会ったことがあるのかな? でも、こんな綺麗な人達なら忘れないはずだよね?

銀髪の子達と出会った頃を思い出そうとすると、とてつもない頭痛がした。

「うっ! あ...頭が...!」
「ど、どうしたの!?」
「頭が痛いんですか!?」
「だ、大丈夫だよ? 心配しないで?」
「「.......」」

女の子二人が不思議そうな顔で僕のことを見ている。心配してくれてるのかな?

それから何も考えないようにしていると、だんだん頭痛が治まってきた。

「もう大丈夫だよ! 心配してくれてありがとうね!」
「あ、あのー、一つ聞いても言いですか?」
「うん! 何かな?」
「黒輝 ソウタさんですよね?」
「そうだよ!」
「「.......」」

やっぱり僕のことを知っていたんだ! でもどこで会ったんだろう?

すると、また頭が痛みだしたので、このことはもう考えないようにした。

「ごめんね? 僕とどこかで会ったことあったっけ?」
「うそ、だよね? タチの悪い冗談だよね!? ねぇ! ソウタ!」

銀髪の子が僕の方をもっておもいきり揺らしてきた。

え!? な、なに!? こ、怖いよぉ!

僕が声も出せずに怖がっていると、黄緑色の子が銀髪の子を引き剥がしてくれた。

「お、落ち着いてくださいセリスさん! ソウタさんが怖がっています!」
「でも!」
「深呼吸! 一度深呼吸をしてください!」
「...わかった」

すぅー、はぁー、と深呼吸をしている銀色の髪の少女。よく見るととても綺麗で可愛いなぁ。

「名前教えて!」
「...セリスだよ」
「私はメイですよ!」
「よろしくね!」
「はい!」

セリスとメイっていうのか! 仲良くなれたらいいなぁ!



ソウタがそんなことを思っている時、セリスとメイは小声で話していた。

「ソウタさん、記憶がなくなっていますよね?」
「うん...」
「英雄シルさんと戦ったせいでしょうか?」
「それはちがうわよ」
「「え?」」

聞き覚えのない声が聞こえたので私とメイはその声の方を見ると、そこにはさっきまで倒れていた英雄シルが左腕を押さえながら立っていた。

「彼は記憶を消されたのよ。魔王軍の幹部、ゲイネスにね」
「...私たちのことを殺そうとした人の言うことを信じろっていうの? あなたが記憶を消したって言う方がまだ信じれるんだけど?」
「あなたがした事、覚えてないんですか?」
「...覚えているわよ、私が操られて何をしたのか全部覚えているわ。だから、私のことが信用できない気持ちもわかるわよ。でもね、あなた達が初めて私と会った時の私と今の私は違うのはわかっているわよね?」
「わかってるよ。洗脳されてるっていうのも聞いてたけど、もしも洗脳されていなくてあれが本心だったとしたらっていうことを考えると、すぐに信用できないよ」
「用心深いのね」
「ソウタが記憶を失ってる間は私がしっかりしないとダメだからね」
「僕って今記憶ないの? だからこの辺りのことも自分の名前意外のことを思い出すことが出来なかったのか!」
「「「.......」」」

私とメイとシルが真面目な話をしていると、ソウタが能天気なことを言い出したので三人とも「ポカーン」としてしまった。

「まぁ正しく言うと11歳頃までのことなら覚えてるんだけどね!」
「そ、そうなんですか? というよりも! 記憶を失ってると言われてるのになんでそんなに落ち着いてるんですか! 」
「慌てたって記憶が戻るわけじゃないでしょ? それなら僕は楽しく過ごすだけだよ!」
「ふふっ、本当にソウタが言ってた通りだったんだね」
「ソウタさんが何か言っていたんですか?」
「ソウタが昔のことを話してくれた時にね、『俺は昔、超がつくほどのお気楽人間だったんだよ』って言ってたの! 実際はお気楽人間というよりも、楽しいのが一番! って感じだよね!」
「やっぱりセリスさんってソウタさんのことに詳しいですよねー! 私ももっとソウタさんのことが知りたいですー!」
「僕も話にいれてよー! 僕のこと話してるんでしょー!」
「今のうちに私は少しでも回復させてもらうことにするわね」

私とメイが話しだすと、ソウタが子供のようにゴネ始め、シルは壁に背をあずけて眠ってしまった。

今思うとこのメンバーって個性強いよね? 私も人のこと言えない気がするけど...

そんなことを考えている間もソウタが「ねぇー!ねぇー!」と言っている。普段見れないソウタなのでとても新鮮だ。

いつもは大人ぶっていてカッコイイけど、こういう子供みたいに無邪気なソウタは可愛いなぁ!

「セーリースー! 無視しないでよー!」
「はいはい! どうしたの?」
「この紙って僕のステータス? なんだよね! どうやってスキルとか魔法って使うの?」
「...えーと、ソウタが元いた世界って魔法とか使えないって聞いてたんだけど、少しはこの世界の記憶があるの?」
「全くないよ! でも普通は着ないはずの服や鎧を着てる人がいるし、周りから不思議な気配がいっぱいするし、見たことない建物がいっぱいなんだもん! あと『何かないかな?』と思って探してたら僕の和服の胸ポケからこの紙が出てきたからさ!」

そう言ってソウタが出したものはステータスペーパーだ。

この周りの状況と自分の持っているステータスペーパーだけで自分は魔法を使えると普通は思わないよ!

そういえば、たしかソウタが言っていたよね?

『俺は周りと違って天才だった。だから周りの連中が俺のことを気味悪がった』

ソウタが気味悪がられた理由が少しわかったかも。この年でこの頭の回転力は普通じゃないもんね。そりゃあ、周りのバカな子達は気味悪がるよね。

それにしても11歳のソウタの頭でこの頭の回転力、それなら元のソウタの頭はどうなってるのか少し気になるなぁ...ふふふっ、やっぱりソウタってカッコイイ!

「セリス? ニヤけてるけどどうしたの?」
「うふふっ、なんでもないよ! スキルのことだけど、自分のスキルを使うだけなら簡単だよ! その紙に書いてあるスキルを唱えるだけで使えるはずだよ!」
「ほんと!? じゃあ──短距離テレポートッ!」

その瞬間、ソウタが目の前から消えた。

「成功したみたいだね!」
「うん! でも二メートルしかテレポートできないんだね、残念...」
「ソウタには『創造魔法』があるでしょ? それで遠くに移動するイメージをすればいいんだよ」
「そんなことができるの!? すごーい! もしかしてそれってなんでもできるの!?」
「自分がイメージしたものならだいたいなんでもできるよ!」
「やってみる!」

そう言ってソウタは体の力を抜き、集中し始めた。すると、ソウタから大量の魔力を感じとれた。

「な、なにするの!?」
「この街ボロボロでしょ? だから綺麗にするの! ──限界突破Lv10 リストレーションレインッ!」

ソウタから大量の青い魔力が外に向かって発せられると、その魔力は雨のようになってスカイシティ包んだ。

雨粒のようになった魔力が壊れた建物にあたると、そのあたった魔力は建物に染み込んだ。

すると、壊れた建物は時間を巻き戻すように戻っていき、数十秒後には元の綺麗な建物に戻ってしまった。

「凄く綺麗ですねー! これソウタさんがやったんですよね?」
「うん! 単純なんだけどね、さっきの僕の魔力に触れた物は元の状態に戻るっていうことをイメージしたんだ!」
「初めてなのにこれだけ上手くいくっていうことは、けっこう細かくイメージしたんだね...」
「うん! 失敗するのは嫌だからね!」

ソウタが発した大量の魔力の雨はまだ降っており、スカイシティの建物を物凄い速さで元の状態に戻している。

「大量に魔力を使ったでしょ? 疲れてない?」
「すっごく疲れた! でも綺麗になったでしょ?」
「そうだけど...ソウタがそこまでする必要があるの?」
「僕は僕のできることをしただけだよ?」

小さい頃のソウタはみんなの為なら自分の労力を惜しまず、すぐに行動するみたいだ。

記憶をなくしてない時のソウタなら「俺がやったわけじゃないから別にいいだろ? なに? できるんなら治せって? ...あーもーうるせーなー! わかったよ! やればいいんだろ!」とか言ってやりそうなのにね!

ふふふっ、なんやかんや言っても、やっぱりソウタはみんなに優しいよね! この街にいたモンスターも全部倒したみたいだし、さすが勇者だね!

セリスはそんなことを考えながら街が元に戻っていくところを見るのであった。


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