ライジング・サーガ ~初心者エルフとチート魔人~
SAVE20 みんなで結界を張ろう!
「それじゃあ、結界、張りましょーか?」
セレさんが、私達に向かって、声をかけた。
「えっと、その前に着替えてきてもいいですかー?」
「着替えなら、ショートカットで着替えられるけど?」
セレさんの華麗な返答に思わず、うおっと女子ならぬ声をあげてしまった。
試しにやってみると、ぱぱっと着替えられた。
そっか、さっきのラナ君がやってたのは、これだったんだー。
「じゃあ、準備いいかな?」
いつの間にか着替えを終えたキッドに、そのまま豪華な騎士服着たカインさん。それに私がセレさんの前に集合する。
「その前に、名前教えてくれるかな? 詳しい自己紹介は後でね」
指示するのに必要なようだ。するといち早く反応したのが、キッド。
「あたしはキッド。よろしく、セレっち♪」
「せ、セレっち? 面白い呼び方だけど、まあいっか。うん、よろしく」
セレさんとキッドが握手を交わす。
「あのっ!!」
緊張した面持ちで、頬を染めながら手を差し出すのは、カインさん。
……あれ? なんか忘れていたような……。
「わ、私の名はカイン・ルクレールと申します。以後、お見知りおきを」
そういって、セレさんの手を取り、その甲にキスをした。
まるで、リシアス王子のように、いや、それよりも優雅で格好良かった!!
あれあれ? セレさん、頬を染めてる?
「え、えっと、カインさんって呼ばせてもらうね。こほん」
何事もなかったかのように、けれど染めた頬はそのままにセレさんは私達を見回した。
「さっきも言ったとおり、この城を中心に結界を張ります。とても強力なやつね。これを張ったら、魔王以外は入れなくなるから、かなり楽になるはずだよ」
「はい、セレ先生!!」
思わず、私は質問してしまう。
「その結界は、ドラゴンも入らないってことでしょーか?」
「さっきも言ったとおり、魔王以外は入らないよ。大丈夫、入ってこない。そのためにあのラナン君の魔石を貰ってきたんだし」
紫色に輝くこぶしくらいの大きさの石。
「こ、こんなおっきいの、初めて見た……」
「私もだ……」
キッドとカインさんが驚いた表情で石を見つめる。
「これって、すごいんですか?」
「すごいもなにも、これ一つで伝説級の魔法が2つ、唱えられるよ! まあ、これからやる結界もその伝説級の魔法なんだけどね」
ひとつは予備なんだとセレさんが教えてくれた。
……っていうか、本当にラナ君、MPはいくつあるんだろ?
というわけで、私達はすぐさま、セレさんの指示で、3方向に分かれて、結界の準備を行なった。
その準備って言うのが。
「どっこいしょ」
ざくっと、こどもの大きさくらいの銀のナイフを地面に突き刺す。
重くはないが、かさばって仕方ない。
後、2本も所定の場所に刺さなくてはならないのだ。
『サナちゃん、次はB地点によろ~♪』
同時に大きな手の矢印がぴこぴこと出て、所定の場所まで導いてくれる。
これはセレさんの魔法の一つで、導きの手というらしい。
通信は、セレさんから新たに貰った腕輪で行なってる。この腕輪なら、そう簡単には落ちなさそうだ。
その指示にしたがって、他の2本も指し終えて、私達はセレさんの元へやってきた。
既に魔法の詠唱は始まっており、小さな魔法陣がセレさんの足元で展開しはじめていた。
「アミュズ、レヒ、マヴィア……」
そこまで言って、杖を振り、大きな円を描く。
魔法陣がまたもう一段階、大きくなった。
「ん、第一段階終了っと」
そういって、杖を地面に突き刺した。
「して、サナちゃん」
「はい」
突然尋ねられて、びっくりしながらもセレさんの次の言葉を待つ。
「コシャナクレベルは1以上持ってるかな?」
え? え!?
今、何とおっしゃいました?
もう一度、聞いてもいいですか?
「だから、コシャナクレベル。ここの伝統的な踊りというか、コサックダンスレベル?」
「やっぱりっ!?」
「ここに来て、踊って欲しいんだ。ソレ」
「ど、どうしてですか!?」
どうしてソレが必要なんですか!?
「その地のダンスを踊ると、詠唱時間が減って、威力が増して保持時間も延長できるんだよね」
なんですとおおおおおお!!!!
先生、あの踊りが役に立つときが、あっという間に来ました。
私も驚き桃の木山椒の木です!!
「あ、踊る前にレベル教えて。レベルによって、必要な時間も変わるから」
「えっと、レベル5です」
「お、なかなか上げたね! それなら20分でいいよ。よろしく!」
セレさんに肩をぽんと叩かれて、私はよろけながら、その魔法陣の中で20分踊りました。
みんなに見られながらだったから、余計、恥ずかしかったです!!
「セミア・ルージュ・ヴァキア……この地をライジングの光で照らしたまえ!!」
それと同時に、青い澄んだ空から、これでもかーーーっ!!
というくらいの雷鳴が轟いた。
それがなり終わった途端、この国は、強固なドーム状のオーロラ色した結界に守られた。
「ふう、何とか上手くできたね! 50パーセントの割合で失敗するから、心配してたんだよね」
そ、それ、初耳なんですけど!!
こうして私達は、無事、ガルドラシスを守る結界を張ることができましたのです。
セレさんが、私達に向かって、声をかけた。
「えっと、その前に着替えてきてもいいですかー?」
「着替えなら、ショートカットで着替えられるけど?」
セレさんの華麗な返答に思わず、うおっと女子ならぬ声をあげてしまった。
試しにやってみると、ぱぱっと着替えられた。
そっか、さっきのラナ君がやってたのは、これだったんだー。
「じゃあ、準備いいかな?」
いつの間にか着替えを終えたキッドに、そのまま豪華な騎士服着たカインさん。それに私がセレさんの前に集合する。
「その前に、名前教えてくれるかな? 詳しい自己紹介は後でね」
指示するのに必要なようだ。するといち早く反応したのが、キッド。
「あたしはキッド。よろしく、セレっち♪」
「せ、セレっち? 面白い呼び方だけど、まあいっか。うん、よろしく」
セレさんとキッドが握手を交わす。
「あのっ!!」
緊張した面持ちで、頬を染めながら手を差し出すのは、カインさん。
……あれ? なんか忘れていたような……。
「わ、私の名はカイン・ルクレールと申します。以後、お見知りおきを」
そういって、セレさんの手を取り、その甲にキスをした。
まるで、リシアス王子のように、いや、それよりも優雅で格好良かった!!
あれあれ? セレさん、頬を染めてる?
「え、えっと、カインさんって呼ばせてもらうね。こほん」
何事もなかったかのように、けれど染めた頬はそのままにセレさんは私達を見回した。
「さっきも言ったとおり、この城を中心に結界を張ります。とても強力なやつね。これを張ったら、魔王以外は入れなくなるから、かなり楽になるはずだよ」
「はい、セレ先生!!」
思わず、私は質問してしまう。
「その結界は、ドラゴンも入らないってことでしょーか?」
「さっきも言ったとおり、魔王以外は入らないよ。大丈夫、入ってこない。そのためにあのラナン君の魔石を貰ってきたんだし」
紫色に輝くこぶしくらいの大きさの石。
「こ、こんなおっきいの、初めて見た……」
「私もだ……」
キッドとカインさんが驚いた表情で石を見つめる。
「これって、すごいんですか?」
「すごいもなにも、これ一つで伝説級の魔法が2つ、唱えられるよ! まあ、これからやる結界もその伝説級の魔法なんだけどね」
ひとつは予備なんだとセレさんが教えてくれた。
……っていうか、本当にラナ君、MPはいくつあるんだろ?
というわけで、私達はすぐさま、セレさんの指示で、3方向に分かれて、結界の準備を行なった。
その準備って言うのが。
「どっこいしょ」
ざくっと、こどもの大きさくらいの銀のナイフを地面に突き刺す。
重くはないが、かさばって仕方ない。
後、2本も所定の場所に刺さなくてはならないのだ。
『サナちゃん、次はB地点によろ~♪』
同時に大きな手の矢印がぴこぴこと出て、所定の場所まで導いてくれる。
これはセレさんの魔法の一つで、導きの手というらしい。
通信は、セレさんから新たに貰った腕輪で行なってる。この腕輪なら、そう簡単には落ちなさそうだ。
その指示にしたがって、他の2本も指し終えて、私達はセレさんの元へやってきた。
既に魔法の詠唱は始まっており、小さな魔法陣がセレさんの足元で展開しはじめていた。
「アミュズ、レヒ、マヴィア……」
そこまで言って、杖を振り、大きな円を描く。
魔法陣がまたもう一段階、大きくなった。
「ん、第一段階終了っと」
そういって、杖を地面に突き刺した。
「して、サナちゃん」
「はい」
突然尋ねられて、びっくりしながらもセレさんの次の言葉を待つ。
「コシャナクレベルは1以上持ってるかな?」
え? え!?
今、何とおっしゃいました?
もう一度、聞いてもいいですか?
「だから、コシャナクレベル。ここの伝統的な踊りというか、コサックダンスレベル?」
「やっぱりっ!?」
「ここに来て、踊って欲しいんだ。ソレ」
「ど、どうしてですか!?」
どうしてソレが必要なんですか!?
「その地のダンスを踊ると、詠唱時間が減って、威力が増して保持時間も延長できるんだよね」
なんですとおおおおおお!!!!
先生、あの踊りが役に立つときが、あっという間に来ました。
私も驚き桃の木山椒の木です!!
「あ、踊る前にレベル教えて。レベルによって、必要な時間も変わるから」
「えっと、レベル5です」
「お、なかなか上げたね! それなら20分でいいよ。よろしく!」
セレさんに肩をぽんと叩かれて、私はよろけながら、その魔法陣の中で20分踊りました。
みんなに見られながらだったから、余計、恥ずかしかったです!!
「セミア・ルージュ・ヴァキア……この地をライジングの光で照らしたまえ!!」
それと同時に、青い澄んだ空から、これでもかーーーっ!!
というくらいの雷鳴が轟いた。
それがなり終わった途端、この国は、強固なドーム状のオーロラ色した結界に守られた。
「ふう、何とか上手くできたね! 50パーセントの割合で失敗するから、心配してたんだよね」
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