少年の小言

白い線香

晩年晩歌

夏は僕らを置いて行く。
ひぐらしの鳴く声も
遠くに見える陽炎も
今後悔しても届かない
夏は僕らを置いて過ぎて行く
いくら追いかけても届かない逃げ水のように
夏は僕らを置いて遠くへ消えた。
あと何度夏は来るのだろうか
あと何度君は夏を感じれるのだろか
いくら僕たちが後悔をしても
夏は僕らを置いて
秋に追いかけられるように
消えて行った。
夏よ
ああ夏よ
愛しき夏よ
早く僕らを
早く僕らを
迎えに来てくれ。
願い願っても彼の耳には
耳をつんざくほど元気に鳴くひぐらしの声も
残りの命を予感し泣いているように聞こえるようだ。


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