#140文字小説

北西時雨

2018/08/10

昨今の陽射しは、吸血鬼である俺には辛すぎる。元より出る気はないが。
ある日、薄汚い野良猫が餌をねだりにやって来た。適当な小魚をやったら随分喜んだ。俺の眷属になればもっと良い物をやると言ったが断られた。猫にも自尊心があるのだろう。きっと二度と来ない。俺はまた引きこもる。

コメント

コメントを書く

「文学」の人気作品

書籍化作品