#140文字小説

北西時雨

2018/06/14

私の手から、元カレの匂いがし始めた。その日から、身に覚えのない男性の髪や血が部屋に落ちているようになった。乱暴だった昔の男のことを思いだし、体が震えた。毎日、私の前から消えてほしいと、懸命に祈り続けた。しばらくして、男が変死体で発見されたというニュースを聞いた。

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