授業で寝ていたらいつの間にか転生しました。―最弱から一瞬で最強になり正直ビビる―

伊月優

第01話 最弱から最強への第一歩

少し前に再生と哲人という力を常時発動させることに成功した俺。再生という力を手に入れ常時発動してるから少し調子に乗ってもいいんじゃない?

と、思ったので今は怖がらず出口を目指して暗い洞窟を歩いています。どんなものでも怖くないぞ。



ぶっちゃけ何かあったら哲人さんに任せればいいし、しかも再生の力を持っている。再生の力が常時発動って、ほぼ最強じゃね?



って、まだまだ最強には程遠いか、まだ攻撃系のスキルを手に入れてないや。ん?いや再生の時と同じように自分で攻撃系のスキル作れるのでは?善は急げだ!

忘れないうちに早速試してみる。常時発動しているスキル哲人がすぐに反応する。




『現在取得可能な攻撃系スキルは放出です。溜めた力を体全体に付与し力を増強することができます。それには吸収ストックというスキルも取得しなければいけません。

その吸収ストックというスキルも作ることが可能です。』




お!さすが哲人さん!話が速いな。そう俺は攻撃系のスキルを獲得しなければ最強にはならない。今取得できるのが放出と吸収ストックなら絶対に取得しなければ。

少し期待とは違う部分があるが気にしない。でも、てっきり俺は炎などの有名な攻撃スキルを獲得できるのかと思っていた。




『それはできません。炎や雷などの攻撃系スキルは上位者が取得できます。ユウト殿でも獲得はできますがそれには少々危険が伴います。』




少々危険が伴うと聞いた瞬間少し身構えたが俺でも獲得できるという。ならば今は暇なのだしその獲得方法でも聞くか。

で、その獲得する方法とはなんだ?




『それは、上位個体モンスターを倒すことです。炎系のモンスターであれば龍を倒すのが手っ取り早いかと。』




何が手っ取り早いだよ!ていうかさっき少々危険が伴うって言ってたよね。どこが少・々・だよ!

でもここではっきりしたことが分かった。モンスターという生き物がやっぱり存在すること。さっき上位とか言ってたからレベルによってランクが変わるのだろう。




とにかく放出と吸収のスキルを獲得しよう。では哲人よろ!



『わかりました。放出と吸収の二つのスキルを獲得中。二つのスキル獲得に成功。この二つも常時発動しますか?』



もちろんイエスだ!。だって俺には思考回路増強っていう頼れるスキルのおかげで常時発動を簡単に身に着けることができるんだから。



『常時発動に成功しました。』



で、二つのスキル手に入れたしモンスターを倒しますか。なんかモンスター出てこないかな?

待っても出てこないか。自分で探さないと。



今ふと思ったんだけど、哲人って何ができるのかな?今更でなんか申し訳ないような気もするけど……



『私ができることはあなたに知識を与えることと、スキルの管理、感知、の三つです。』



哲人すげーな。このスキルのおかげで俺は助かってんのか。改めて認識する俺。

管理と感知は大体はわかるけど、知識を与えるって言うのは…?俺さっきまで高校生だったからそれなりの知識はあるんだけど……



『この世界の知識ということです。必要に応じて私を呼んでくれれば知識をお教えいたします。常時発動しているので何なりと。』


OK。めっちゃ解説わかりやすいじゃん。

すると、カサっと何かが動いた音がした。後ろをすぐに振り返るが何もいない。気のせいかな?って思ったけどそんなわけない。

早速哲人の出番! 感知してー



『了。ユウト殿の周りにいるモンスターを認識中。個体を確認その数一体。』



お、予想通りのところまでやってくれた。どこにいる。すると黒い影が突如飛び出してきた。俺は再生の力があるといっても転生して初めての戦いなので少し身構える。

剣を両手で持つ。さっき飛び出してきた。黒い影の正体は、蜘蛛であった。でも明らかに前世のとは違う。めっちゃでかい。目が赤く光ってる。




よし早速攻撃だ!俺は剣を蜘蛛に向かって縦に振る。ガンっ!と音が鳴り響く。うん?ガン?普通こんな音はしないよね。今、蜘蛛はどうなってる?

ちらっと蜘蛛の方を見ると無傷。攻撃が跳ね返されたのだ。確かに硬かったような気がする。すると哲人が反応する。




『あれは、スチールスパイダー。硬い体を持ち素早い立ち回りを武器に相手を捕獲するモンスターです。』




ほえー。哲人がいるから少し余裕が出てきたような。でも初めて会ったモンスターが蜘蛛クモっていうのはちょっと……ってさっきから思ってた。

すると素早い動きをして俺を目掛けて襲ってきた。俺の腕をつかみ、もぎ取りやがった。少し痛い。でもすぐに腕は再生してきた。



人生初めての再生は少し不思議な感覚がした。蜘蛛は今俺の腕をのんきに食ってる。なんかキモイ。もう戦う気は向こうにはないと思う。

でも、さっきと同じように戦ったら跳ね返されるだけだし。どうすれば。



あ!大事なことを忘れていた。俺は吸収と放出という攻撃系スキルを獲得していたんだった。

でも使い方わかんない。すぐに哲人を呼び教えてもらった。


『吸収で得た力を体全体に付与します。でもここでは手の筋肉に全ての力を付与しておきます。ちなみに先ほどの攻撃で力を吸収しました。

威力はかなり大きいはずです。それで放出のスキルを使い力を解放します。』


おっけとにかく剣を大きく振ればいいんだな!でもそのまま振るのはなんか俺のプライドが許さない。前世でプライドなんてなかったけど。

行くぜ!俺は高く飛び、剣を構え、技の名前を言う。ちなみに技の名はこの時適当につけた。



「カウンタースラッシュ!」



剣は蜘蛛を貫通し真っ二つにする。またも初めて見た光景なので、ちょっとひいた。

初めてこの世界でモンスターを倒したのだ。蜘蛛とはいえうれしい。



あと、カウンタースラッシュちょっと気に入った。これからもジャンジャン使っていこう。

すると、ポポーンっとどこがで聞いたことのあるような音が聞こえた。前世であればレベルアップの時の音だが……



『一定の経験値を獲得しました。レベルが1から3にアップしました。それに伴い攻撃力、防御力、素早さ、瞬発力がアップ。スキルの性能もアップしました。』



なんか一気にいろんなものがレベルアップした気がする。でもまだレベル3か。まだまだだ。でもこの戦いはいい戦いだったと思う。

こんな感じで戦いの方法は覚えたし。外を目指して頑張りますか!



――十分後――



俺ははスチールスパイダーを二体倒した。レベルは5になっている。この調子で!って思ったけど先ほど耳をすましたら風邪の音が聞こえてきた。俺はそこに向かうことにした。

外からの風邪かもしれないからだ。



そこの方へ向かっていったらすぐについた。大きな穴が開いている。風邪がビュービューこの穴に向かって吹いている。早速入ってみることにした。



その大きな穴に入り光景を見た瞬間俺はさっきの判断は間違っていたと気付いたが体が動かない。こんなサイズの生き物地球にいた時にも見たことねーよ。

え?そのモンスターは何なのかって?もう口に出すのも怖い。




だって――そこにいたのはとてつもなく大きい龍だったのだから。

威圧感がやばい。





今の俺では間違いなく負ける。どうすんだよ、俺……


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