人間として転生した元創造神〜テンプレ通り、人生という名のストーリーを急ピッチで進めていく〜
17話~生きた落下物(ロリな落下物)
「こう様!」
心地よい眠りについていた俺の部屋に、耳障りな声が響いた。
「なぁにぃ?」
「こう様、今日は荒国に向かう日でございます」
…忘れてた。
「わかったぁ…じゃあ、行ってくるね」
「なにを言っているのですか?私共も一緒に行きますよ?」
「…ねぇ、」
「はい…?」
「あれってUFO?」
「え、UFOですか!?すぐに避難命令を出さねば…こう様?どこですか?こう様!?」
「はぁ…あんなに簡単に騙されるやつが国王の側近だなんてな…」
俺は今、猛ダッシュで城門をくぐりぬけ、荒国に向かっている。まあ、馬…いや、ケンタウロスに乗っているが…
どうやらケンタウロスは、どこの国でも家畜として扱われているらしい…
ケンタウロスに乗って数キロ走ったあたりで、空から何か落ちているのが見えた。
が、面倒事に巻き込まれたくないので放置しておこう…としたのだが、どうやら俺の真上からも落ちてきているらしい。
さあ、どうする…避けるか?いや、そしたら落ちてきている…生物だと!?
えぇ、空から落ちてくるって…ほんとに生物?いや、空から物が落ちてくるのも変だけど…
…!これは、俺が創造神時代に考えていたことの具体例!?いや、現在進行形の実例か!?
そう、俺が創造神時代に考えていたことは、『全ては在る為に生まれるのではなく、無に変わる為に生まれる』のだ。
具体的な言い方をすると、在るものは、いずれ壊れる、そこから新たなものが生まれるということだ。
つまり、それは俺が世界を壊すと同時に別世界を創るのと同じく、俺が死んだら転生したのと同じく…
今落ちてきている生物も、地面に衝突すれば、肉片へと変わるのと同じであり…
俺が受け止めてもお互いに肉片になるだけであり…
被害を減らすには…『逃げる』しかないということでもある。
だが、時すでに遅し…覚悟を決…
『『ドゴォン』』
と、どでかい音をたて、謎の生物が俺に落ちてきた…
が、命に別状はない。地面が100メートルえぐれた程度だ。いや、これで生きてる俺ってもはや生物じゃなくね?
てか、どんな勢いで落下してきたら、体重60kgもないであろう体で、数100メートルも地面がえぐれんだよ。
さあ、どうする俺…よく見たら俺の上に乗っているのは気絶した黒髪の美少女…まあ、下にはケンタウロスがいるが…
結構俺のタイプだな…この人…。
ここで引いたら男じゃない!と思い、手を伸ばそうとすると、手に感じたことの無い触り心地に見舞われる。
ん?と思ってその感触の先を見ると…翼はえてんじゃねぇかバッキャロォ!
「ん…」と、美少女が起き上がる…
「ファサァ」と翼を動かし、立ち上がった美少女は、やっぱかわぇぇやん。おっと、地球の泉州弁にはまっていた頃の癖がつい…
てか、翼は翼でもコウモリ系の翼かよ…
なんでファサァとかなったの?普通そんな音でないよね?
「ザシュッ」と、俺の横…を金色に輝いたナイフが横切り、俺の下のケンタウロスに刺さる…
「いってぇぇ」と叫び、ケンタウロスは死んだ…
まあ、そのナイフを投げたのは、言うまでもなくこの美少女なんだが…
「ちょっ、タンマタンマ…なんで俺らに敵対してんの?」
「何をとぼけてるんですか!私を天界から落としたのはあなたでしょう!?なら、ここで殺すのが道理です!」
いやいやいやいや、なんで俺って決めつけてんの?罪人確定かよ!びでぇなおい…
「いや、人間である俺に、どうやってお前を天界から落とせと?」
「………!?え、本当にあなたじゃないんですか!?すいませんでしたぁ!」
と言って美少女は土下座する…あれ、よく見たらこいつロリじゃん、こいつをタイプって言った俺って、やっぱロリコン…?
いやいや…そんなわけが…そんな……嘘だろ……
世界の終わりを見たような顔をしている俺を見て、少女が俺に声をかける。
「あのぉ…ケンタウロスが死んだのが悲しいなら、私がケンタウロスの代わりになりましょうか?」
は?少女に跨がれと?それだけは絶対ダメだろ…
え、まって、え?なんでお前、俺の首持ってんの?え?え?え?
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。ロリキャラが多いですが、作者はロリコンではありません。あくまでもギャグにしようと努力した結果です。(真顔)次回もぜひ読んでくださいね。
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