人間として転生した元創造神〜テンプレ通り、人生という名のストーリーを急ピッチで進めていく〜
10話~シェリーと転移魔法つかえねぇぇ
俺は、思考を巡らせた。この奈落から脱出する方法を…考えに考えた結果……一つの答えにたどり着いた。
「シェリー、お前…どうやってここに来た?」
「転移魔法」
「……………」
「……………?」
「シェリー、俺はさっきまで何を考えていたと思う?」
「世界征服…?」
「いや、まあ、ここを抜け出してから世界征服はするんだけども……」
「抜け出す…?なら、私の転移魔法がある」
はは……俺の10分間が……
てか、…魔法とスキルの違いが分からなくなってきた……………
「なあ、1つ質問していいか?」
「どうぞ…?」
「魔法とスキルの違いって何だ?」
「なぜ、元創造神たる主様がそのことを知らない……?」
しまった……丸投げしたなんて言えないしな……なんとか誤魔化すかぁ。
「転生するには、その対価である『記憶』を失うらしくてな…ところどころの記憶が曖昧なんだ……」
これで完璧!事実、嘘は言っていない。転生するまでの数日の間に、死ぬ日に食べていた魂の味などを忘れている。
あれ?おれの記憶力が弱いだけ??
「嘘をついていない…と嘘発見器機が判断……」
おぉ……そんなものがあるのか………
「さっきの質問への回答…魔法はMPを消費して発動。スキルは常時発動、または、一定時間ごとに発動可能。」
「ふむふむ…つまり…?」
「MPはとっくに満たん、既に使用可能。」
「はは…マジで返せよ俺の10分………」
「では、転移を開始する。」
「ああ、頼んだぞ」
確か、「ギュウィィーーン」て感じの音がでた後、俺たちは転移した。
別の渓谷に……
「おい」
「はい…?」
「なんでここなんだよ、転移するならもっと別のところあんだろ!?」
「シェリーの使える転移魔法の別名は『クソ魔法』。海面より500メートルは深い場所にしか転移できない」
まじもんのクソ魔法じゃねぇか!?てか、クソの役にも立たないほどの役立たず魔法じゃん!?
「で?ここの位置は?」
「::€#€aa≧__«»**&@&。~~”~+¥6._/←←e"→⇒‰√∽∬∬⊃┼┬┥┘┌┝:^=°°°☆>\243drqr>○÷「6*\>…≧>>$¢$¢£」
「……え、と……」
「現在の座標を開示した」
「あの、できれば暗号やめて、あと、座標じゃなくてもっと簡単にお願い」
「王城からとおーーいところ」
「極端だなぁ!?おい!」
「………?」
「あのだな、俺が言った簡単にっていうのは、そういうことじゃなくて、分かりやすくっていう意味な」
「…!意図を汲み取れず、申し訳ない。」
「謝らなくていいから、早く教えてくれ。」
「惑星規模で、王城の反対側。」
「………」俺は、わかりやすく絶望した。
すると、無言だったからか、シェリーが、また自分は間違えたのか、というような顔でこちらを不安そうに見つめてくる。
俺は、慌てて口を開いた。
「ありがとな、その惑星規模っていうのは?」
「そのままの意味、惑星の反対側。」
「惑星規模って、使う必要あるか?」
「この惑星には地下帝国がある。」
「……なるほど…王城の反対側って言ったら、その地下帝国てことになるのか……」
「そーゆーこと」
「…まてよ……その地下帝国っていうところには転移できるのか?」
「可能」
「いや、じゃあ…だからなんでここなんだよ」
「地下文明、それは、ドワーフが築き上げた文明。資源が豊富なため、文明力、技術力が他国と比べて格差がある…ありすぎる。」
「え、ドワーフってそんなに賢いの??」
「賢い」
「でも、強くはないんじゃ…?」
「高度な技術によって開発された、デタラメ兵器がある。」
神の使者にデタラメって言わせるほどの兵器ってなんだよ!?恐怖よりも好奇心湧いてきたぞ!?
「…シェリーよりも強いのか?」
「シェリー、戦えない」
「What?」
読んでくれた方、ありがとうございます。
これから色々な種族が出てくる予定です。
次回もぜひ読んでください。
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