命改変プログラム
1639 前に進む為のXの問い編 1
「やめ……やめてくれ!!」
一人のプレイヤーが懇願するようにそういった。
「やめて? 何を言ってるんだ? これは、互いに了承した末の勝負だったはずだぜ?」
「そうだ、俺たちはなんも悪いことなんかしてねーぜ」
「……くっだからって、あのヴァレル・ワンはおかしいだろ!! あんなの絶対にインチキしてるに違いねー!!」
そう言って彼は近くにある細長い乗り物『ヴァレル・ワン』というかヴァレル・カスタム? を指さした。まあヴァレル・ワンのワンは第一世代……みたいな記号だからね。ヴァレルが実際この乗り物の総称だと思ってる。
はてさて、今LROではこのヴァレル・ワンのパーツを集めて、自分だけのヴァレル・ワンを作るって事が大流行してる。テア・レス・テレスというLRO一番のチームのエリアの街……というか、都市? いや、すでに国? でヴァレル・ワンは発表されて、そして大会までも企画してるからだ。
普通はゲーム内の企画というのは、運営側が用意する物だと思う。勿論、小さな事はそれぞれのプレイヤー達が勝手にやってたりすると思うけど、この規模の物をチーム自体が主催するって言うのも初めてだと思うんだ。しかもこのLROという世界に新しい要素を広めてるんだ。
広いからこそ、色々と大変だった移動をヴァレル・ワンは解決してくれるだろう。でもそれだけにとどまらずに、競技とかにして一大文化にまで押し上げようとテア・レス・テレスは狙ってる。
そしてそれは新しい娯楽としてプレイヤー達の中で受け入れられてる。しかも今の所ヴァレル・ワンを作れる技術なのかなんなのかがあるのはテア・レス・テレスだけだ。きっとぼろもうけしてることだろう。
皆はもうすぐ開催されるテア・レス・テレスのエリアでのレース大会に向けて、ヴァレル・ワンのパーツを集めて、そして自分だけのヴァレル・ワンを作る段階だ。
そしてそれがとても盛り上がってる訳だけど……そういう盛り上がりの陰には闇がある。それは世の常だろう。世界的なスポーツの祭典の裏では金持ち達がギャンブルやってるのなんて有名だしね。
「インチキって言ってもね~。そこんとこどうなのさ?」
「…………してない」
「だそうでーす。つまりは君の言いがかり。いや、それは負け犬の遠吠えだよ」
「ふざけるな!! インチキしてたって認めるわけないじゃないか!」
まあ彼の言うことはもっともである。でも僕は仮面をつけて、いかにも怪しい大物的な感じでいってやる。
「確かめてみると言い」
「なに?」
「俺のじゃじゃ馬は、貴様のボニーちゃんとは違うぞ」
納得いってない彼にはこうするのが一番だろう。てかこれで納得しなかった奴はいない。
「まーたそれ? まあ言い宣伝にはなると思うけどね」
僕たちは仮面をつけて正体を隠し他のプレイヤーに勝負を仕掛けて合法的にパーツを奪う……いやそれは言い方悪いな。勝ち取って面倒な事をせずともヴァレル・ワンのパーツを手に入れてる。
でもこうやって納得できない奴が沢山出てきて大変だ。ただ簡単なレースをしてるだけだというのにね。だからこそ、そういう奴らには僕のマシンに乗せてやる。すると――
「絶対に貴様の不正を暴いてやる!!」
――とか、言って乗り込むんだけど、次の瞬間には――
「うあああああああああああああああああああああ止まれええええええ!!」
――と叫んで盛大に事故るんだよね。ほらまた……ヴァレル・ワンから火の手が上がってるよ。さて、機体の修理にだってお金はかかる、これで今度こそ合法的に彼を脅すことが出来るだろう。
いやはや、最近の僕はこっちではちょっとした小金持ちになってた。
一人のプレイヤーが懇願するようにそういった。
「やめて? 何を言ってるんだ? これは、互いに了承した末の勝負だったはずだぜ?」
「そうだ、俺たちはなんも悪いことなんかしてねーぜ」
「……くっだからって、あのヴァレル・ワンはおかしいだろ!! あんなの絶対にインチキしてるに違いねー!!」
そう言って彼は近くにある細長い乗り物『ヴァレル・ワン』というかヴァレル・カスタム? を指さした。まあヴァレル・ワンのワンは第一世代……みたいな記号だからね。ヴァレルが実際この乗り物の総称だと思ってる。
はてさて、今LROではこのヴァレル・ワンのパーツを集めて、自分だけのヴァレル・ワンを作るって事が大流行してる。テア・レス・テレスというLRO一番のチームのエリアの街……というか、都市? いや、すでに国? でヴァレル・ワンは発表されて、そして大会までも企画してるからだ。
普通はゲーム内の企画というのは、運営側が用意する物だと思う。勿論、小さな事はそれぞれのプレイヤー達が勝手にやってたりすると思うけど、この規模の物をチーム自体が主催するって言うのも初めてだと思うんだ。しかもこのLROという世界に新しい要素を広めてるんだ。
広いからこそ、色々と大変だった移動をヴァレル・ワンは解決してくれるだろう。でもそれだけにとどまらずに、競技とかにして一大文化にまで押し上げようとテア・レス・テレスは狙ってる。
そしてそれは新しい娯楽としてプレイヤー達の中で受け入れられてる。しかも今の所ヴァレル・ワンを作れる技術なのかなんなのかがあるのはテア・レス・テレスだけだ。きっとぼろもうけしてることだろう。
皆はもうすぐ開催されるテア・レス・テレスのエリアでのレース大会に向けて、ヴァレル・ワンのパーツを集めて、そして自分だけのヴァレル・ワンを作る段階だ。
そしてそれがとても盛り上がってる訳だけど……そういう盛り上がりの陰には闇がある。それは世の常だろう。世界的なスポーツの祭典の裏では金持ち達がギャンブルやってるのなんて有名だしね。
「インチキって言ってもね~。そこんとこどうなのさ?」
「…………してない」
「だそうでーす。つまりは君の言いがかり。いや、それは負け犬の遠吠えだよ」
「ふざけるな!! インチキしてたって認めるわけないじゃないか!」
まあ彼の言うことはもっともである。でも僕は仮面をつけて、いかにも怪しい大物的な感じでいってやる。
「確かめてみると言い」
「なに?」
「俺のじゃじゃ馬は、貴様のボニーちゃんとは違うぞ」
納得いってない彼にはこうするのが一番だろう。てかこれで納得しなかった奴はいない。
「まーたそれ? まあ言い宣伝にはなると思うけどね」
僕たちは仮面をつけて正体を隠し他のプレイヤーに勝負を仕掛けて合法的にパーツを奪う……いやそれは言い方悪いな。勝ち取って面倒な事をせずともヴァレル・ワンのパーツを手に入れてる。
でもこうやって納得できない奴が沢山出てきて大変だ。ただ簡単なレースをしてるだけだというのにね。だからこそ、そういう奴らには僕のマシンに乗せてやる。すると――
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――と叫んで盛大に事故るんだよね。ほらまた……ヴァレル・ワンから火の手が上がってるよ。さて、機体の修理にだってお金はかかる、これで今度こそ合法的に彼を脅すことが出来るだろう。
いやはや、最近の僕はこっちではちょっとした小金持ちになってた。
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