命改変プログラム
1595 校内三分の計編 205
「だって、摂理ちゃんは私より可愛いし、奇麗だもん」
その日鞠の言葉には嘘とか謙遜とかはなさそうだ。事実として、客観的に受け止めて、本気でそう思ってる。それはどうやら鈴鹿も感じたようだ。
「確かに摂理は可愛いですけど……」
「そうなんだよね。摂理ちゃんは可愛すぎるよ。私とスオウは付き合ってるけど、でも今、スオウは私の隣じゃなくクリスちゃんの隣にいるよ?」
「それはあいつが最低なだけでは?」
ちょっと僕に飛び火しないでくれない? コメント欄に「最低」やら「死ね」やら「女の敵」やら……そんなコメントがあふれてるぞ。
「私はスオウの事、ずっと好きでいる自信はあるけど、スオウがずっと私を好きでいてくれる確信はないの。だってスオウの周りにはかわいい子ばっかりくるし。私なんてその中では下から数えたほうが早いよ」
「つまり、そいつが最低な奴ッてことね」
鈴鹿やめてくれない。その結論は異論しかないぞ。なるべく黙ってようかと思ったけど、このままだと僕の立場というか、尊厳がやばい。週末明けから僕は女子たちにゴミくずを見るような目で見られることになるじゃん。
それをご褒美――ととらえる男子もいるかもしれないけど、僕はそんな特殊性癖持ちじゃない。とりあえず何か言わないと……と思ってるけど、実際何を言ってもダメな気もする。なので迷ってると日鞠が更に続けるよ。
「そうじゃないよ。誰しもが好意は移り変わるものだと思う。なにせずっとこの環境じゃいられないし……私達だって卒業して社会にでて……これから人生はいっぱいある」
「そうですね」
「うん、そうなんだよ。人生はまだ長い。だから戦いはまだ終わってないの。そうじゃないかな? 摂理ちゃん?」
伏せてる摂理に日鞠はそう声をかけた。確かに僕たちの人生はまだまだ中ほどまでも来てないだろう。青春というのは人生の中でみれば、四分の一程度の時間でしかない。でも一番輝いてる時期だ。だからこそ、皆勘違いする。ここが全てだと。
でもそんなことはなくて、本当は大人になってからの方が人生は長い。長いからどうなるかわからない。今、僕と日鞠は付き合ってるが、それがどうなっていくかはわからないと日鞠は言ってる。だから勝負はおわりじゃないと。
実際僕たち学生は好きな異性がいても、それが誰かと付き合いだしたとか聞いたら、自分は駄目だったんだ……と思うだろう。けど、そうじゃないと日鞠は言いたいらしい。
「あ、えっと、別に浮気とか、不倫とか、略奪愛を推奨してる訳じゃないよ? 私は純粋な愛だって変化は訪れるって事を言いたんだよ?」
なんか日鞠が補足した。まあ確かに……人の心が移ろうのはふつうだから仕方ない――は捉え方によっては一時の気の迷いとか仕方ないよね? とか言ってるのと変わらない気がする。
よく使うじゃん、不倫してる奴とか。僕の周りでは知らないが、よくドラマとかでは使ってると思う。
日鞠が言いたいのはそういう事ではなく、もっと自然な移ろいというか……自然消滅的ななにかはあるよねって事なのかも。いや僕もよくわからないが。
だって今僕は日鞠と付き合ってる訳で……今から別れた時を想像なんてしないし……そもそもが僕と日鞠がどうやったら決別するのかがよくわからない。想像できないといってもいい。
でも、そうなる時が絶対にこない――とは言えないなって思った。
その日鞠の言葉には嘘とか謙遜とかはなさそうだ。事実として、客観的に受け止めて、本気でそう思ってる。それはどうやら鈴鹿も感じたようだ。
「確かに摂理は可愛いですけど……」
「そうなんだよね。摂理ちゃんは可愛すぎるよ。私とスオウは付き合ってるけど、でも今、スオウは私の隣じゃなくクリスちゃんの隣にいるよ?」
「それはあいつが最低なだけでは?」
ちょっと僕に飛び火しないでくれない? コメント欄に「最低」やら「死ね」やら「女の敵」やら……そんなコメントがあふれてるぞ。
「私はスオウの事、ずっと好きでいる自信はあるけど、スオウがずっと私を好きでいてくれる確信はないの。だってスオウの周りにはかわいい子ばっかりくるし。私なんてその中では下から数えたほうが早いよ」
「つまり、そいつが最低な奴ッてことね」
鈴鹿やめてくれない。その結論は異論しかないぞ。なるべく黙ってようかと思ったけど、このままだと僕の立場というか、尊厳がやばい。週末明けから僕は女子たちにゴミくずを見るような目で見られることになるじゃん。
それをご褒美――ととらえる男子もいるかもしれないけど、僕はそんな特殊性癖持ちじゃない。とりあえず何か言わないと……と思ってるけど、実際何を言ってもダメな気もする。なので迷ってると日鞠が更に続けるよ。
「そうじゃないよ。誰しもが好意は移り変わるものだと思う。なにせずっとこの環境じゃいられないし……私達だって卒業して社会にでて……これから人生はいっぱいある」
「そうですね」
「うん、そうなんだよ。人生はまだ長い。だから戦いはまだ終わってないの。そうじゃないかな? 摂理ちゃん?」
伏せてる摂理に日鞠はそう声をかけた。確かに僕たちの人生はまだまだ中ほどまでも来てないだろう。青春というのは人生の中でみれば、四分の一程度の時間でしかない。でも一番輝いてる時期だ。だからこそ、皆勘違いする。ここが全てだと。
でもそんなことはなくて、本当は大人になってからの方が人生は長い。長いからどうなるかわからない。今、僕と日鞠は付き合ってるが、それがどうなっていくかはわからないと日鞠は言ってる。だから勝負はおわりじゃないと。
実際僕たち学生は好きな異性がいても、それが誰かと付き合いだしたとか聞いたら、自分は駄目だったんだ……と思うだろう。けど、そうじゃないと日鞠は言いたいらしい。
「あ、えっと、別に浮気とか、不倫とか、略奪愛を推奨してる訳じゃないよ? 私は純粋な愛だって変化は訪れるって事を言いたんだよ?」
なんか日鞠が補足した。まあ確かに……人の心が移ろうのはふつうだから仕方ない――は捉え方によっては一時の気の迷いとか仕方ないよね? とか言ってるのと変わらない気がする。
よく使うじゃん、不倫してる奴とか。僕の周りでは知らないが、よくドラマとかでは使ってると思う。
日鞠が言いたいのはそういう事ではなく、もっと自然な移ろいというか……自然消滅的ななにかはあるよねって事なのかも。いや僕もよくわからないが。
だって今僕は日鞠と付き合ってる訳で……今から別れた時を想像なんてしないし……そもそもが僕と日鞠がどうやったら決別するのかがよくわからない。想像できないといってもいい。
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