命改変プログラム
1542 校内三分の計編 192
「気になる気になる?」
そんなふうにからかってくる日鞠の奴。いつもなら気恥ずかしくなってごまかすところだ。でも……僕はこの見慣れた幼馴染をちゃんと見る。いや、いつだって日鞠のことは見てた。けど、僕も日鞠も成長してる。
そしていつも一緒にいたから、実はちゃんとまっすぐに見た事ってどのくらいだろうと。まあ実際、そんなに変わってない。僕が知ってる日鞠だ。僕のこの目で見ても……ね。確かにちょっと髪が伸びたとか、実は気づかなかったけど、化粧はほんのりしてるんじゃ……とかあるけど……それでもまだ僕が知ってる日鞠だと思う。
それなのに頭にはさっき見た光景が繰り返されてて、なんかとっても遠くに感じるような……自分でもよくわからないが、なんか変にテンションが沈んでる。
もしかしたら日鞠が僕に嘘をついてるのかも……こんな普通の顔して……日鞠が本気で僕をだまそうと思ったら、きっと僕は騙されるだろう。そのくらい出来る奴だ。だからこそ……それが悲しいというか、なんというか……
「気になる……に決まってるだろ」
なんかめっちゃ絞り出すような声になってしまった。言ってるうちに下向いて床だけ見る羽目になってるし……なんかめっちゃ逃げだしたい。
「うん? あれれ……スオウ素直だね……」
なんか日鞠の奴もこの反応は予想外だったのかちょっと戸惑ってる。するとポンと頭に手が置かれる感覚がした。そしてなでられる。
「もう、私が大好きなのはスオウだよ」
何言ってんだ! とかいつもならいうけど……今はその言葉に安心した。めっちゃ単純だと思う。だって言葉なんていくらでも偽ることができる。それを僕は知ってるし、誰だって知ってることだろう。僕も日鞠も嘘つくし、つける。けど、そんなのわかってるが、それでも僕はこの日鞠の言葉に安心したんだ。
雨ノ森先輩とか……他にもここには生徒会メンバーがいる。そんな中に小さな子供のように頭なでられてる光景はどうかと思う。いつもならそもそも頭をなでさせることがない。
(でも昔はよくあった気がする)
そんな記憶がある。僕には日鞠しか友達いなかったし、日鞠は昔からなんでもできる奴だったから……一生懸命追いかけて、でも追いつけなくて……そうして泣いてると、日鞠が戻ってきて、こうやってくれてた気がする。そうして、手を引いて一緒に歩いてくれてた。
そうやって……僕たちはずっと一緒に来たんだ。それがきっとずっと続く、そう思ってたのは、日鞠じゃなく僕の方だったのかもしれない。
そんなふうにからかってくる日鞠の奴。いつもなら気恥ずかしくなってごまかすところだ。でも……僕はこの見慣れた幼馴染をちゃんと見る。いや、いつだって日鞠のことは見てた。けど、僕も日鞠も成長してる。
そしていつも一緒にいたから、実はちゃんとまっすぐに見た事ってどのくらいだろうと。まあ実際、そんなに変わってない。僕が知ってる日鞠だ。僕のこの目で見ても……ね。確かにちょっと髪が伸びたとか、実は気づかなかったけど、化粧はほんのりしてるんじゃ……とかあるけど……それでもまだ僕が知ってる日鞠だと思う。
それなのに頭にはさっき見た光景が繰り返されてて、なんかとっても遠くに感じるような……自分でもよくわからないが、なんか変にテンションが沈んでる。
もしかしたら日鞠が僕に嘘をついてるのかも……こんな普通の顔して……日鞠が本気で僕をだまそうと思ったら、きっと僕は騙されるだろう。そのくらい出来る奴だ。だからこそ……それが悲しいというか、なんというか……
「気になる……に決まってるだろ」
なんかめっちゃ絞り出すような声になってしまった。言ってるうちに下向いて床だけ見る羽目になってるし……なんかめっちゃ逃げだしたい。
「うん? あれれ……スオウ素直だね……」
なんか日鞠の奴もこの反応は予想外だったのかちょっと戸惑ってる。するとポンと頭に手が置かれる感覚がした。そしてなでられる。
「もう、私が大好きなのはスオウだよ」
何言ってんだ! とかいつもならいうけど……今はその言葉に安心した。めっちゃ単純だと思う。だって言葉なんていくらでも偽ることができる。それを僕は知ってるし、誰だって知ってることだろう。僕も日鞠も嘘つくし、つける。けど、そんなのわかってるが、それでも僕はこの日鞠の言葉に安心したんだ。
雨ノ森先輩とか……他にもここには生徒会メンバーがいる。そんな中に小さな子供のように頭なでられてる光景はどうかと思う。いつもならそもそも頭をなでさせることがない。
(でも昔はよくあった気がする)
そんな記憶がある。僕には日鞠しか友達いなかったし、日鞠は昔からなんでもできる奴だったから……一生懸命追いかけて、でも追いつけなくて……そうして泣いてると、日鞠が戻ってきて、こうやってくれてた気がする。そうして、手を引いて一緒に歩いてくれてた。
そうやって……僕たちはずっと一緒に来たんだ。それがきっとずっと続く、そう思ってたのは、日鞠じゃなく僕の方だったのかもしれない。
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